名古屋「久屋大通公園」が大改修！生まれ変わった注目の公園をレポート

今回は、愛知県名古屋市の中心地にある久屋大通公園(Hisaya-odori Park)を訪れてきましたのでその模様をレポートしたいと思います。

1.生まれ変わった名古屋の中心地に注目！

本日訪れた久屋大通公園は中部電力MIRAI TOWER(旧名古屋テレビ塔)を中心とした都市公園で、2020年には名古屋テレビ塔を中心とした約1kmのエリアの大規模なリニューアルが行われた話題のスポットです。

整備に当たっては、商業などの収益施設をつくりながら整備費用と公園の運営費用を賄うPark-PFI制度が使われていて、公園と同時に24棟の建物が一体的に整備されました。

久屋大通公園はオープンから半世紀以上経っていますが、今回の整備は過去最大のもの。
時間の経過とともに公園自体の老朽化や改修費用の捻出も大きな課題となっていましたが、2017年の都市公園法改正によって新設されたPark-PFI制度を活用することで、今回のような大規模な整備が実現しました。

Park-PFI制度といえば、このブログでもこれまで渋谷のミヤシタパークや北谷公園、池袋の西池袋公園や南池袋公園などをレポートしましたが、今回の久屋大通公園は全国でも最大規模の事例だそうです。
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2.名古屋テレビ塔がMIRAI TOWERとして大規模リニューアル！

栄駅を降りて久屋大通公園に入るとまず見えてくるのが、名古屋の象徴中部電力 MIRAI TOWERです。

中部電力 MIRAI TOWER(旧名古屋テレビ塔)は1954年に日本初の集約電波鉄塔として建てられた電波塔ですが、今回の改修では主に中部電力 MIRAI TOWERを中央としたテレビ塔エリアと、テレビ塔以北の北エリアの整備が行われていて、このテレビ塔をシンボルとした南北軸をより強調するようなデザインとなっています。

名古屋テレビ塔自体も久屋大通公園と共に大規模な改修工事が行われていて、免震化工事と塔内施設の大規模なリニューアルによって、カフェやレストランの他、15室のホテルを内包する新たなタワーへと生まれ変わりました。

このMIRAI TOWER自体もタワーそのものを大きな屋根に見立てて様々な店舗や人々が1つ屋根の下に集うデザインや、展望室の鏡面仕上げの天井によって空間の広がりと幻想的を演出するデザインなど見どころが満載です。

MIRAI TOWERについては、こちらの記事でも詳しくレポートしていますので、興味のある方は併せてお読み下さい。
詳細記事
・名古屋テレビ塔がスゴい！生まれ変わったタワー建築をレポート【愛知県名古屋】

テレビ塔エリアはこちらの水盤を中心に両脇に様々な店舗が点在する、久屋大通公園の中でも最も活気のあるエリアです。

カフェやレストランからアパレル店舗まで様々な店舗が軒を連ねますが、ボリュームを小さく分節することで、圧迫感や閉塞感はほとんど感じません。

中央の水盤は、MIRAI TOWERを反射して絶景の写真スポットとなっていますが、この水盤が風景を反射することでこのエリアの空間がより広がって開放感が感じられるようになっているのがとても面白いです。

また、各店舗はシンプルな箱型のデザインですが、店舗の内装デザインに著名な建築家が携わっていることも注目ポイントです。

例えばこちらのマザーハウス久屋大通公園店は建築家の大西麻貴氏と百田有希氏による建築家ユニットo+hがデザインを手掛けていて、四角い箱の中に公園からの動線を巻き込むような渦巻状のデザインになっているのが特徴です。
■マザーハウス久屋大通公園店
営業時間：
　平日：11:00〜20:00
　土日祝：10:00〜20:00
公式HP：https://www.mother-house.jp/shoplist/hisaya-odori-park/

久屋大通公園では、まさに建築と公園が一体になって、互いに影響し合いながら明るく賑わいのある空間がつくり出されいます。

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3.都心のオアシス北エリアも面白い！

テレビ塔から北側は、芝生の広場を中心とした気持ちのいい空間が広がります。
敷地にある微妙な高低差や、道路の上を繋ぐブリッジがよいアクセントとなって楽しみながら散策できます。

この辺からだんだんとのをんびりした雰囲気に変わってきます。
店舗はこちらのPEANUTS Cafeをはじめ話題の店舗がいくつも誘致されていて、公園の奥まで人を導くラインナップになっています。

■PEANUTS Cafe
営業時間：
　平日 11:00〜21:00
　土日祝日 10:00〜22:00
座席数：112席
公式HP：https://www.peanutscafe.jp/

北エリアは、都心の中の安らぎ空間がコンセプトになっています。
シンボルであるテレビ塔をしっかりと望めつつ、先程の喧騒が嘘のように感じるのどかな雰囲気です。

こちらのFabCafe Nagoyaは、ものづくりをテーマにしたカフェです。
レーザーカッターや3Dプリンターといった様々な機器を使うことができるので、観光客もそうですが、特に地元のクリエイターが集って作品つくりに使ったり、交流の場になっているようです。
■FabCafe Nagoya
営業時間：9:00～20:00
座席数：100席
公式HP：https://fabcafe.com/jp/nagoya/

また、トイレや防災倉庫も併せて整備されていて、有事の際にはこちらの公園が避難地・復興拠点としても機能します。

一番北側にあるのは、東京池袋発の本屋さん天狼院書店です。
天狼院書店は、本屋でありながら様々な「部活」やイベントを企画する話題の本屋さん。

私も池袋の本店には、何度も足を運んだこともある大好きな書店ですが、公園の整備と共に名古屋に初上陸しました。

名物であるこたつもしっかり設置されていて、冬はぬくぬくと暖まりながら、夏は冷やしこたつで涼める天狼院のトレードマークは是非一度体験してみてほしいです。
■名古屋天狼院
営業時間：10:00～22:00
座席数：54席
公式HP：https://tenro-in.com/

いかがでしたでしょうか。
久屋大通公園は約1kmに及ぶ巨大な公園でしたが、エリアごとに様々に性格付けがされた、とっても魅力的な公園でした。
建築とランドスケープ、ハードとソフトが一体となった名古屋の名物公園、みなさんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。

尚、名古屋の建築巡りのオスメススポットについてもこちらの記事にまとめていますので、興味のある方は是非参考にしてみて下さい。
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久屋大通公園
設計：大成建設+日建設計
所在地：愛知県名古屋市中区丸の内
アクセス：栄駅直結
竣工：2020年(改修)

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