金沢城公園が面白い!石垣の博物館とも呼ばれる注目スポットをレポート【石川県金沢】

こんにちは。建築好きのやま菜です。
本日は石川県の金沢にある金沢城公園に訪れてきましたので、建築好きの視点からその見どころや魅力や注目ポイントをレポートしたいと思います。
天守閣がないことから一見地味にも見えてしまう金沢城公園ですが、石垣のテーマパーク(博物館)と呼ばれる多種多様な石垣から、近年復元が進む門や櫓といった建物まで実は見どころが満載の注目スポットである金沢城公園。いったいどんな公園なのか、早速見ていきたいと思います。

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1.金沢城公園って?その歴史と特徴

金沢城公園の歴史は加賀藩の初代藩主であった前田利家の時代まで遡ることができ、前田家が入城した1583年ごろから本格的な築城がなされたといわれています。
もともとあった天守閣は1602年の落雷によってにより焼失していて、その後1631年の大火後、1759年の大火と大きな火災に見舞われながら少しずつ姿を変えて改修がなされてきたことも大きな特徴です。
金沢を納めていた前田家は江戸時代には100万石を超える大藩に成長しましたが、江戸幕府の内政が安定するとその莫大な財力を文化に注いだことでも知られていて、現在も続く工芸や芸事による金沢の礎が築かれました。
明治以降は旧日本陸軍の第九師団司令部が置かれたり、戦後は国立金沢大学のキャンパスとして使用されていましたが、1990年代より公園としての整備が進み2001年には現在も使われている金沢城公園と改称がなされました。

1858年に建てれた三十間長屋(重要文化財)

現在残る建物は1788年(天明8年)に再建された石川門や、1858年(安政5年)に建てれた三十間長屋などごく一部となっていますが、近年では様々な建物の再建が進み、多くの見どころを持つ歴史公園としての整備も進みつつあります。
また、建物の土台となる石垣は幾度にも渡る改修を経ることで様々な時代・形式のものが混在していて、まるで「石垣のテーマパーク」といえるような多種多様の石垣を見ることもできます。
また、金曜・土曜・祝前日の夜は21時までライトアップされるなど、金沢の夜の景観も担う人気の観光スポットとして注目されています。

2.早速見学!歴史の蓄積された金沢城公園が面白い

石垣はよく見るといろいろなパターンが見れて面白いです

この日は先に兼六園を見学していたので、一番メジャーな出入り口である石川門を通って公園内に入城します。
金沢城公園はここちの石川門の他に2020年に再建された鼠多門や北側の大手門など複数の出入口から無料で入ることができます。今回のルートは重要文化財に指定されている「石川門」から入り、園内をぐるりと回って鼠多門・玉泉院丸庭園に出るルートで巡ってきました。

兼六園を出るとすぐにぐるりと公園を囲む石垣と、右手には重要文化財である石川門がが見えてきます。兼六園からはこちらの橋を渡って石川門から園内に進みます。
橋の下には幹線道路が走っていますが、もともとここはお堀のあった場所です。
昔は水が敷かれお堀となっていた場所で、現在では車が行きかっている風景はなんだか不思議な感じがします。

元々金沢城は外敵から場内を守る目的で築城されているので、金沢城公園を巡る道路はどれも低い位置に敷かれています。
公園に入る際には基本的には各所に設けれらた橋を渡っての入園となることは最初の注目ポイントです。

石川門も敵の侵入に対して効率的に対処できるように「桝形」の配置となっていて、入場しようとする敵を場内から効率的に迎撃できるような仕掛けが今でもたくさん見ることが出来ます。
こういった城跡はのんびり散策するのも楽しいですが、実際に攻めるとしたらどうするか?などと妄想を繰り広げながら見て歩くのが個人的には楽しいです。

3.三ノ丸広場に注目!再建された門や五十間長屋など巨大な復元城郭を楽しむ

石川門を入ってすぐ見えてくる三ノ丸広場は金沢城公園のメインともいえるビュースポットです。
のどかな雰囲気が漂う広場は観光客から地元の人らしき人まで、色んな人が思い思いの時間を過ごしていました。
奥に見える長くてマーブルチョコのような色とりどりの石垣を持つ建物が「菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓」で、武器や什器等の倉庫として利用されていた建物です。
元々の建物は火災によって焼失してしまいましたが、2001年に再建されて、入場料を払えば内部を見学することもできます。
建物そのものが大きな展示物となっていると同時に模型や発掘調査の出土品など様々な展示物を見ることが出来ます。

こちらは向かって右手にある「河北門」。
金沢城において実質的な正門とされていて2010年に再建されました。

向かって左側にあるのがこちらの「橋爪門」です。
最初に見た「石川門」と先ほどの「河北門」合わせて「金沢城三御門」と呼ばれています。
門のつくりもさることながら、使われている石垣のパターンや色がまるでアート作品のようにバリエーション豊かなことも見どころの一つ。

橋爪門を少し進んだ先にあるのが、重要文化財に指定されている三十間長屋です。
こちらも1759年の大火で一度焼失していますが1858年に再建され、現在までその姿を残しています。
元々は北側に櫓があり30間でしたが、現在の長さは26間半(48.2m)となっています。
こちらの石垣は各石の縁取りだけをきれいに揃えて、中心にコブを残す「金場取り残し積み」と呼ばれる積み方となっているのも見どころです。

こちらの三十間長屋から二の丸に移動する橋は極楽橋と呼ばれています。
昔、金沢御堂に参詣する人はが念仏を唱えながらこの橋を渡ったことから名づけられた橋からはかつてのお堀の跡を見ることが出来ます。
現在は遊歩道として整備されていますが、今では石垣をじっくり谷道となっています。

4.玉泉院丸庭園も合わせて満喫!出来立ての鼠多門を巡ってゴール

二の丸を右手に見ながら最後は金沢城の西側にある鼠多門に向かいます。

鼠多門の手前には三代目藩主利常の時代に庭作がはじめられた玉泉院丸庭園が広がります。
1634年(寛永11年)からつくられた庭園は廃藩と共にその姿が失われていましたが2015年に江戸時代末期の姿に復元がされました。

もともとの庭園は池底から庭園の周囲の石垣の最上段までの高さが20m以上もある立体的なものでした。
こちらの玉泉院丸庭園に聳え立つ石垣は色紙短冊積といって、長方形や正方形や縦長の石、六角形の石など様々な種類のの石を組み合わせた独特の石垣となっています。
庭園の復元にあたっては、江戸時代の遺構保存のために全体的に若干の盛土を行い、その上に庭園を造成しています。金沢城から歩いてくると、迫力満点に聳え立つ石垣とその下に広がる池泉回遊式の大名庭園を見ることが出来ます。

庭園のすぐ先にある「鼠多門」は2020年に再建された園内でも最新の建物です。明治期に焼失以来136年ぶりに当時の姿が復元されていて、門の先に架かる鼠多門橋も同じく再建されています。

調査によって鼠多門の石垣は石川門などと同じく、石同士の接合部分を隙間なく加工して積み上げる切石積みの戸室石が使われていたことが明らかになっています。
今回の再建時に一部が再現されているのも面白いところで、金沢城公園の新たな注目スポットとなっています。

5.ライトアップにも注目!闇夜に浮かびあがる石垣が美しい

最後に少し時間をおいてライトアップされた金沢城公園も見学しました。

金沢城公園では季節限定ではありますが、毎週金曜・土曜、祝前日に夜間開園をして公園内をライトアップしています。
ライトアップは日没から21時くらいまで行われていて、兼六園など他のライトアップスポットと合わせて巡れる周遊バスも出ています。

ライトアップされた石垣や建物は昼間とは全く違った印象でその美しさを体感できます。
ライトアップの周遊バスはちょっと本数が少なかったりするのが難点ですが、通常の市内バスと合わせて活用するととても便利でおすすめです。

金沢城公園や兼六園はかなりの敷地面積があるので、余計な光にほとんど影響されないライトアップはまさに絶景。
都心のライトアップでは味わえない漆黒の闇の中に浮かびあがる石垣や建築を存分に味わって、大満足の金沢公園巡りとなりました。

いかがでしたでしょうか。
金沢のその他のおすすめスポットについて以下の記事でもレポートをしていますので、よろしければ是非合わせてご覧いただけると嬉しいです。

所在地:石川県金沢市丸の内1-1
竣工:江戸時代
営業時間:
 3月1日~10月15日7:00~18:00
 10月16日~2月末日8:00~17:00
 ※菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓9:00~16:30
備考:重要文化財(石川門、三十間長屋、鶴丸倉庫)
公式HP:http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/

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