有名建築家が設計した東京都内のおススメ図書館10選【東京】

今回は私がこれまで訪れた建築の中から、有名建築家が設計した図書館建築を紹介したいと思います。
東京都内には様々な種類の図書館がありますが、図書館建築も要求される条件や時代、その地域や土地に応じていろいろな試みがされています。
また、図書館建築は商業建築と比べて時代を超えて残っていることも多いのも特徴で大建築家が手掛けた作品や歴史的にユニークな経緯を持つ建築も数多くあります。
そんな東京都内のおすすめの図書館建築を早速紹介していきたいと思います。

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1.多摩美術大学付属図書館(伊東豊雄)

まず初めに紹介する多摩美術大学付属図書館は日本建築界の大スター伊東豊雄氏による大学キャンパス内の付属図書です。
近代建築がつくりだしたグリッドによる均質な図書館を乗り越えることが試みられており、森の中、または洞窟の中で本を読んでいるような感覚になれます。
ガラスによる建物の境界は極限まで小さくなるよう工夫されており、建物の中にいるのか外にいるのか分からなくなる不思議な感覚を味わえます。
伊東豊雄氏の建築はこちらの「ミキモト銀座には柱も壁も窓もないけど、次代を切り開く建築だった」でも取り上げているので気になる方はぜひ読んでみて下さい。

設計:伊東豊雄
所在地:東京都八王子市鑓水2-1723
最寄り駅:橋本駅北口からバス8分
竣工:2007年

2.北区立中央図書館(佐藤総合計画)

続いて紹介する北区立中央図書館は北区中央公園内の旧陸軍兵器製造所内の赤レンガ棟を改修・増築して建てられた図書館です。
この元陸軍施設は戦後は米軍関連施設や倉庫として利用されていましたが、現在では北区に管理が移管され区立の中央図書館として活用されるようになりました。
三角屋根の赤レンガ部分に対して、ガラスとコンクリートのシンプルな建築が接続される構成となっていて、設計は近代建築の改修プロジェクトに定評がある大手設計事務所の佐藤総合計画が手掛けています。
図書館の読書スペースやカフェ部分など、倉庫の高い天井高が効果的に活用されているほか、敷地の高低差を見事に建築にとり込み、アプローチやイベントスペースなど環境を生かした様々な空間を生み出しているのも注目ポイントです。
古い建物に対してあえてガラスやコンクリートといった素材を用いることで、新旧のコントラストが生まれている点も見どころです。

詳細レポート
・赤レンガ倉庫を改修した北区立中央図書館がすごすぎた【東京十条】

設計:佐藤総合計画
所在地:東京都北区十条台1-2-5
アクセス:王子駅より徒歩15分、十条駅・東十条駅から徒歩12分
竣工:2008年

3.武蔵野プレイス(川原田康子+比嘉武彦/kw+hgアーキテクツ)

武蔵野プレイスは武蔵境駅前に建てられた図書館を含めた青少年・生涯学習・市民活動支援の複合文化施設です。
建物の内部もアールがかかった滑らかな曲線で構成されていて、包み込まれるような空間が縦横に繋がっています。
機能ごとに区切られた部屋が廊下で繋がる旧来の施設と異なり、「ルーム」と呼ばれる各スペースが繋がり交り合うことが意図されています。

設計:川原田康子+比嘉武彦/kw+hgアーキテクツ
所在地:武蔵野市境南町2-3-18
最寄り駅:武蔵境駅徒歩1分
竣工:2011年

4.国際こども図書館(改修:安藤忠雄+日建設計)

国際こども図書館1906年に建てられた旧帝国図書館を、安藤忠雄氏による改修を経て国際子ども図書館としてリニューアルしたものです。
100年前に建設された時も日露戦争による影響から未完成の部分がありましたが、安藤氏はここにガラスの箱を貫入させることで新たな建築として生まれ変わらせました。
壮大な空間に光が溢れ、はるか昔の建築の壁面が地層の様に表れ新旧がぶつかり合う空間は思わず息を呑んでしまいます。

設計:久留正道+真水英夫(改修:安藤忠雄+日建設計)
所在地:東京都台東区上野公園12-49
最寄り駅:上野駅徒歩10分
竣工:1906年(2002年改修)

5.旧都立日比谷図書館(東京都/高橋武士)

続いて紹介するのは日比谷公園内に建てられた都立日比谷図書館です。
2009年に改修工事が行われ、現在は千代田区立日比谷図書文化館として再オープンしています。 正三角形のプランと、日比谷公園の木々に開けた開口部が特徴的です。
六角形の柱や階段、手摺のデザインなどの造形も見事で、半世紀以上の時を超えた上品で落ち着いた空間が体感できるおススメ建築です。

設計:東京都/高橋武士
所在地:東京都千代田区日比谷公園1-4
最寄り駅:日比谷駅、内幸駅、霞ヶ関駅徒歩5分
竣工:1957年

6.ルーテル学院大学 図書館(村野藤吾)

戦後の日本建築の巨匠、村野藤吾によるルーテル学院大学付属図書館です。
ルーテル学院大学の建物は図書館の他にも礼拝堂をはじめ数々の建物が村野氏による設計です。
まとまった村野氏の建築群を見れるのは関東でもルーテル学院大学が一番ではないでしょうか。
夕暮れ時の陰翳がとれも美しかったのが印象的で、この図書館雨の日も似合うなあと思いながら見学していました。

設計:村野藤吾
所在地:東京都三鷹市大沢3-10-20
最寄り駅:武蔵境駅からバス5分
竣工:1969年

7.慶応義塾大学図書館・新館(槇文彦)

慶応義塾大学図書館・新館は先日紹介した東京体育館やデンマーク大使館を設計した槇文彦氏による慶応義塾大学図書館の新館です。
矩形の造形がセットバックしたり、入れ子の様に配置され、前面の広場と連続しながら引き込まれるような感覚を感じます。
デンマーク大使館と同じく薄い暖色系の色が周囲に調和しつつ個性を出している点も注目で、同じ敷地内に建つ慶応義塾大学の大学院棟も槇氏による設計なので訪れる際は合わせて見てみることをおススメします。

設計:槇文彦
所在地:東京都港区三田2-5-45
最寄り駅:三田駅、田町駅徒歩5分
竣工:1981年

8.杉並区立中央図書館(黒川紀章)

続いて紹介するのは杉並区立中央図書館は荻窪駅からほどなく歩いたところにある住宅地に建つ図書館です。
この建物は中銀カプセルタワービルをはじめ世界的に注目される数々の建物手掛けたことでも有名な黒川紀章氏が設計を行った図書館でもあります。
他のメジャー作品が有名なので黒川氏の建築の中では比較的に有名でないかもしれませんが、実は黒川建築の隠れた名作でもあります。
シルバーのフレームで囲って凹ませた広場状のエントランスや、裏の公園に合わせて雁行しながら展開するガラスのカーテンウォールによって建築と街や自然の境界が溶け合わさるような建築となっているのが最大の見どころ。
埼玉県立美術館や新国立美術館などの後の黒川氏の作品にも通底する環境と共生する建築の原点を存分に味わえるまさに名建築です。

尚、黒川紀章氏の中銀カプセルタワービルは内部の潜入レポートも含めてこちらの記事でも取り上げているので気になる方はぜひ読んでみて下さいね。

設計:黒川紀章
所在地:東京都杉並区荻窪3-40-23
最寄り駅:荻窪駅、阿佐ヶ谷駅徒歩20分
竣工:1982年

9.渋谷区文化総合センター大和田/こもれび大和田図書館(NTTファシリティーズ・日総建 建築設計共同企業体)

こもれび大和田図書館は渋谷駅から5分ほど歩いたところにある渋谷区文化総合センター大和田の2階にある図書館です。
渋谷区文化総合センター大和田は劇場、体育館、図書館、科学センター、学校、プラネタリウムなど様々な機能が集まる複合施設です。
敷地の高低差や奥行きをうまく使いながら建物のエントランスが街を引き込むように計画されていて、広場に面した図書館は建物の中にいながら街の中にいるような開放的なつくりになっていることにも注目です。
この建物の目玉は建物の最上階にあるプラネタリウムですが、施設内の科学関連の機能と連動した蔵書も楽しめる図書館です。

設計:NTTファシリティーズ・日総建 建築設計共同企業体
所在地:東京都渋谷区桜丘町23-21
アクセス:渋谷駅徒歩約5分
竣工:2010年

10.日本点字図書館(鈴木エドワード)

最後に紹介する日本点字図書館鎖が垂れ下がるファサードのインパクトが強烈な図書館です。
点字図書館ということで点字図書をはじめ映像ライブラリや録音図書となど様々なサービスを行っております。
設計を行ったのは渋谷の宇田川派出所やさいたま新都心駅などの設計者としても知られるは鈴木エドワード氏で、鎖は川の流れを表現していて、「知」が流れ伝わることをイメージしてデザインしているそうです。
最初はちょっと怖めな印象を受けましたが、風に揺られることも音が鳴ることもないのですが、鎖から目に見えない強烈な迫力を感じます。

設計:鈴木エドワード
所在地:東京都新宿区高田馬場1-23-4
最寄り駅:高田馬場駅徒歩5分
竣工:1996年

いかがだったでしょうか。
図書館建築は利用者として実際にその建築を体感して心行くまで楽しみやすいタイプの建築でもあります。気になった建築があれば是非訪れてみて、図書館建築の世界にトリップしてみてください。


↑今回は都内の図書館でしたが、世界の図書館建築を見るならこちらの書籍がおススメです。カラー写真をふんだんに使った世界の図書館が楽しめます。
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