今回は東京を代表する公園である日比谷公園をご紹介したいと思います。
日本初の洋風近代式公園として100年以上の歴史を持つ日比谷公園は、公園としても見どころが満載ですが、公園内に各時代の建築が立ち並ぶ建築パワースポットでもあるのです。
実は見どころ満載の日比谷公園、早速ご紹介していきたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・日比谷公園を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・日比谷公園の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・日比谷公園の建築的な見どころや注目ポイント
1.日比谷公園とは?
まずは日比谷公園とはどんな公園なのかをおさらいます。
日比谷公園は千代田区日比谷に建つ公園で、1903年に開園した日本初の洋風近代式公園ですが、その歴史を振り返るとかつてこの場所は日比谷入江と呼ばれる海域でした。
この入江が江戸時代に埋め立てられて現在の日比谷の地ができ、埋め立てられた土地には大名屋敷が建てられました。明治時代に入ってからは大名屋敷が廃されて更地とされ、陸軍の練兵場として使用さました。
その後、官庁の建設も計画されましたが、もともとは埋め立て地であったため地盤が悪く、公園とする計画がなされるに至りました。
一時期は東京駅を設計した辰野金吾による案が提出・検討されたりもしましたが、紆余曲折を経って日比谷公園造園委員会の委員でもあり、ドイツ留学から帰国したばかりの本多静六の計画案が採用されることとなりました。
現在では開園から100年以上が経過し、歴史的な出来事の舞台として、日常の憩いの場として数多くの人々に親しまれてきました。
園内には各時代に建てられた建築が立ち並び、それらを一度に見て周ることもできる建築パワースポットとしても注目されています。
2.随所に歴史を感じるをまずは公園を散策!
まずは日比谷公園を散策します。
都内の公園の中には新宿御苑や昭和記念公園のように入場料が必要な公園もありますが、日比谷公園は入場無料です。
この日も公園内を散策したり観光したりする人が数多く訪れていました。
最初に注目したのは公園の門です。こちらは皇居側の桜門ですが、この桜門や南側の有楽町門をはじめ公園にある9つの門のうち6門が開園当時につくらた門です。
こちらは公園の案内図ですが、庭園、池、テニスコート、建築が敷地内に散らばっています。
雲形池は都市公園等の噴水では日本でで3番目に古い鶴の噴水のある池です。
池の中央部に設置されている「鶴の噴水」は東京美術学校(現・東京芸術大学)の津田信夫、岡崎雪声両氏によって1905年に制作されたものです。
こちらの心字池は江戸時代初期の築造である旧日比谷見附の石垣を残したものです。
洋式の公園の中でこちらの心字池は印象が変わって和風になっているのが面白いですね。
ペリカン噴水のある第一花壇は開園当時のデザインを残す幾何学形の洋風花壇です。ドラマや映画などでも使用される日比谷公園のシンボルでもあります。
公園を一通り散策したので次は日比谷公園の建築についてみていきたいと思います。
3.日比谷公園のおススメ建築
■旧日比谷公園事務所
旧日比谷公園事務所は公園の管理事務所として1910年に建てられました。
ドイツのバンガロー風のデザインはほぼ当時のままの状態を留めていている貴重な近代建築です。
現在はフェリーチェガーデン日比谷として、ここで結婚式を挙げることも出来る人気のスポットとしても知られています。
設計:福田重義
竣工:1910年
■日比谷公会堂
日比谷公会堂は1929年に建てられた公会堂で、当時としては都内で唯一の音楽ホールとして使用されてきました。
ゴシック風の壮言で堂々とした外観が特徴的で、その後全国に建てられる公会堂にも大きな影響を与えました。
現在は耐震化と補修のため長期閉館中となっています。
設計:佐藤功一
竣工:1929年
備考:東京都指定有形文化財
■日比谷図書館
日比谷図書館は1957年に建てられた都立図書館です。
2009年に改修工事が行われ、現在は千代田区立日比谷図書文化館として再オープンしています。
正三角形のプランと、日比谷公園の木々に開けた開口部が特徴的ですが、外からの平面的な印象に対して中に入ってみると公園の自然が見事に取り込まれていることを体感できます。
設計:東京都/高橋武士
竣工:1957年
■日比谷野外音楽堂
日比谷野外音楽堂は「野音」として数々のアーティストのコンサートが行われており、テレビや映像で見たことがある人も多いと思います。
現在の野外音楽堂は3代目で、シンプルながら放射状に熱気を広げるかのようなデザインと、木々に囲まれた開放的な客席が特徴的です。
設計:桂設計
竣工:1985年
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■フラワーショップH
フラワーショップHは日比谷公園内の日比谷門に隣接して建つ花屋です。
旧店舗の老朽化によって建て替えられましたが、旧事務所とほぼ同じ約100㎡の面積を細長く分節し、階高は7.5mもの高さを誇ります。
4面をガラスで囲っており、店内は内部のようで外部のような、内外が一体となった空間はとてもユニークです。
空間そのものがショーウィンドウのようでもあり、通りを通り過ぎる人が建ち止まって中の花々を覗きこんでいたのが印象的でした。
設計:乾久美子/乾久美子建築設計事務所
竣工:2009年
備考:第53回BCS賞
■番外編!東京ミッドタウン日比谷
番外編として日比谷公園の目の前に建つ東京ミッドタウン日比谷にも注目です。
有楽町側は他のビルに囲まれてほとんどその全景を見ることはできませんが、日比谷公園の第一花壇からは東京ミッドタウン日比谷の全景を見ることができます。
また東京ミッドタウン日比谷の内部からも、普段見ることのできない上空からの日比谷公園を見ることができます。
その絶景は4-5階のTOHOシネマズや、その上にあるパークビューガーデンからよく見れるので訪れた際には気にして見てください。
マスターデザインアーキテクト:ホプキンスアーキテクツ
基本設計・デザイン監修:日建設計
実施設計・監理:KAJIMA DESIGN
商業環境デザイン:乃村工藝社
所在地:東京都千代田区有楽町1-1-2
竣工:2018年
備考:第60回BCS賞
4.花見や盆踊りなどイベントもたくさん!
日比谷公園は日常的に人々に親しまれている公園ですが、実は様々なイベントが催されてもいるので、友人やパートナーと訪れるのもおススメのスポットなのです。
例えば毎年行われている「ベルギービールウィークエンド」や「日比谷公園丸の内音頭 大盆踊り大会」、春にはお花見にも利用できます。
特に盆踊り大会は私も2018年、2019年と2年連続で訪れていますが、普段は立ち入り禁止の芝生ゾーンが開放されるのでシートを引いてピクニック気分で楽しめます。
露店も多く出てさすが日比谷公園!と思える充実ぶりなので、普段の散策にもおススメですが、こういったイベントごとも調べてみると更に楽しめます。
都内に住んでいると名前は知っていてもあまり馴染みのなかった日比谷公園。
訪れてみると見どころ満載、100%楽しめる都心の休日スポットでした。
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