吉祥寺のてっちゃんがスゴい!隈研吾氏デザインの店舗をレポート

今日は東京吉祥寺のハモニカ横丁にあるヤキトリてっちゃん/アヒルを訪れてきましたので、建築好きの目線からレポートしたいと思います。
てっちゃん/アヒルはその内装デザインを建築家の隈研吾氏が手掛けた、建築好き必見のヤキトリ屋さん。
いったいどんな建築だったのか、早速みていきましょう!

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1.ハモニカ横丁が面白い!脈々と受け継がれる路地にできたヤキトリ屋に注目

吉祥寺駅の北口を出てすぐの路地にあるハモニカ横丁は、戦後の闇市にルーツを持ち今も細い路地に飲食店をはじめとする様々な店舗が軒を連ねています。
ハモニカの名の通り、ハーモニカの吹口のように小さな店舗が立ち並ぶ独特の雰囲気の横丁は、近隣の人達だけでなく、わざわざ遠方より飲みに来る人もいるほどの人気スポットになっています。

てっちゃん/アヒル
てっちゃん/アヒル

今回訪れたてっちゃん/アヒルは、1階がヤキトリてっちゃん、2階がビアホール アヒルとなっている人気店。
2014年に全面改装した内装は、建築家の隈研吾氏が改修デザインを手掛けたことでも大きな話題となった店舗でもあります。

隈研吾氏といえば、以前このブログでも三鷹にあるハモニカ横丁ミタカを取り上げましたが、国家的プロジェクトの他にも、実はこうした小規模な改修プロジェクトをいくつも手掛けている建築家でもあります。

ハモニカ横丁ミタカ
ハモニカ横丁ミタカ(改修デザイン:隈研吾)

ミタカでは廃材となった大量の自転車の車輪が印象的でしたが、こちらのてっちゃん/アヒルも廃材を大量に利用しているのが大きな特徴です。
ハモニカ横丁ミタカもとても興味深い建築でしたので、興味のある方は是非合わせてお読みください。
関連記事
・ハモニカ横丁ミタカは隈研吾デザインの隠れ名建築だった【東京三鷹】

また、隈研吾氏はこのてっちゃんの改装に当たって、ただノスタルジックなデザインに回帰して酔っ払いながら「昔はよかったなぁ」と言い合うようにはしたくないと考えたそう。
コストを抑えながら、周辺との関係も含めた路地らしさの追求や、廃材を組み入れた新しい素材にチャレンジしている店舗はかなりユニークです。

隈研吾氏というと、和を感じさせるスマートでアイコニックなデザインのイメージが強いですが、私は隈研吾氏のこういった庶民的で猥雑なデザインのほうが好きですね。

てっちゃん/アヒル

ちなみに壁面のウォールアートや提灯のイラストははイラストレーター・デザイナーの湯村輝彦氏によるもの。
店内からだけでなく路地からのアイキャッチにもなっています。

2.廃材を活用!?見たことのない内装材を使った新感覚の空間を堪能

店内は中央の凸字のアクリル廃材を使ったカウンターを中心に、カウンター席・立飲み席・テーブル席が並んでいます。

てっちゃん/アヒル

モコモコしたアクリル廃材が内側から内側から照らされていて、美しくも妖しげな光を放っています。
使われているのが廃材であることもあって、人によってデザインされた家具にはない予測不可能な形が創り出されています。

てっちゃん/アヒル

このアクリル廃材は椅子や正面の壁にもにも使われていて、他のどこのお店とも違った独特の雰囲気を醸し出しています。
また、凸型のカウンターのトツ部分が路地ギリギリに配置されていて、立飲みのお客さんが路地に滲み出るようになっているのも面白いです。

てっちゃん/アヒル

不定形な形にランダムに入る気泡は、ライトアップされることでその複雑性や偶然性が増幅されているのですが、これが路地から見え隠れするハモニカ横丁の風景とよくマッチしています。

3.猥雑でエネルギッシュで偶然性を持った空間を堪能

店舗は路地に向かって全面的に開いていて、建物単体では出来得ない奥行き感と横丁と一体となったとてもいい雰囲気を感じます。
ちょっとカッコつけた言い方をすると、カウンターや建物の天井に囲われた開口部がスクリーンのような役割をしています。
私が座った席からは横丁を行き交う人々がこのスクリーンにリアルタイムで映し出させるように見えるのがとても面白いです。

てっちゃん/アヒル

このカウンターは店内の照明も兼ねていて、下から照らす光が空間をぼんやり照らしています。
天井に注目してみると、上からの照明は、小さな照明がポツポツあるだけなのに気づきます。照明は路地の提灯や向かいの店舗からも入ってくるので、天井の照明はこれくらいでも十分です。
店外の光を取り入れることは、横丁との繋がりの演出にもなっているのもさすがです。

てっちゃん/アヒル

席に着いたら早速注文。まずは大好きなハイボールでカンパイ!
少し意外だったのはその客層で、20代から50代くらいまで幅広い人達が訪れていたのが印象的でした。
カップル率も高くて、私が訪れた時は8割くらいがカップルでした。

決して回顧主義に陥ることなく、若い世代にも積極的に支持される場所になっているのは本当にすごいです。
猥雑でチャレンジングな内装デザインだけでなく、訪れた人々のエネルギッシュな雰囲気がこの店の大きな魅力になっています。

てっちゃん/アヒル

こちらは定番メニューの鶏皮、つくね、トリモモ。
ヤキトリは約30種類くらいあって、定番メニューからグリナンコツやタン、プチトマトまで様々。

てっちゃん/アヒル

こちらはちょっとお高めメニューの合鴨(300円)
香ばしい匂いと、独特の食感がクセになります。

てっちゃん/アヒル

こちらは人気メニューのポヨチキンの素揚げ(550円)
ポヨチキンは下北のヤキトリてっちゃんtalking GORILLAでも人気メニューで、先日ランチで訪れた時にも頂いた料理。
ちょっと濃い目の味付けにお酒が進みます。

ちなみに下北沢のヤキトリてっちゃんtalking GORILLAも隈研吾氏が設計を手掛けた店舗。こちらの建築を訪れたレポートも書いていますので興味のある方は合わせてお読み下さい。
関連記事
・ヤキトリてっちゃんがスゴい!隈研吾氏デザインの下北駅上店舗をレポート【東京下北沢】


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4.2階も必見!隠れ家的な雰囲気溢れるアヒルも面白い

アクリル廃材が印象的な1階ですが、螺旋階段を上がった2階は、1階とはまた違った面白い内装です。

てっちゃん/アヒル

2階の内装は「モジャモジャ」と名付けられたLANケーブルの被覆材で覆われていて、壁や天井だけでなく椅子などもモジャモジャしています。
注目してみてみるとても異質に見えますが、実際に訪れてみると、竣工から7年経っていることもあり大分馴染んでいました。
むしろこの不思議な内装に全く気付いていない人もいるようなのも、とても面白かったです。

てっちゃん/アヒル

螺旋階段を下から見上げると、少しだけモジャモジャが垣間見れます。
ちょっと不穏なオーラが迫ってきているようで面白いです 笑

お手洗いは2階にしかないので、お手洗いに席を立った際には是非注目してみてみることをおススメします。

いかがでしたでしょうか。
最初は有名建築家が手掛けた店舗に行ってみよう!と気軽におとずれたヤキトリてっちゃんでしたが、訪れてみると見どころ満載、横丁を含めて魅力的な店舗にすっかりファンになってしまいました。
皆さんも機会があれば是非一度訪れてみて、てっちゃんの持つ蠱惑的な世界にトリップしてみて下さいね。

改修設計:隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-2
アクセス:吉祥寺駅徒歩約1分
竣工:2014年(改修)
営業時間:
 月曜~金曜 15:00~23:00
 土曜・日曜 12:00~23:00
※要最新情報確認


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