新宿御苑は建築に注目!実は凄い新宿御苑の名建築を徹底レポート

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こんにちは。建築好きのやま菜です。
皆さん新宿御苑を訪れたことはありますか?
行楽や花見スポットとして都民にはお馴染みのスポットともいえる新宿御苑ですが、実は建築に注目して見ると歴史的価値の高い近代建築から最新の現代建築まで幅広く見れる建築パワースポットでもあるのです。
今日は新宿御苑で建築巡りをしてきましたので、建築好きの視点からその魅力や見どころをレポートしたいと思います。

【こんな人におすすめ!】
・デートや家族連れで訪れるのにぴったりの建築スポットを知りたい
・新宿御苑の建築の見どころや、注目ポイントについて知りたい
・建築に興味があって、具体的に建築のどこに注目して見ると面白いのか知りたい

では早速見ていってみましょう!

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1.旧新宿門衛所

最初に紹介する旧新宿門衛所は、新宿御苑の北側、現在の新宿門から3分ほど東に歩いたところにある門衛所です。
三角屋根に味のある外観がかわいらしい建物ですが、実は100年近く前に建てられた貴重な近代建築でもあります。
よく見ると、ふんだんに設けられて室内を明るく照らす窓や、それらの図形的なプロポーションの良さなど小さいながらとても美しい建築でもあります。

設計:宮内省
竣工:1927年

2.旧大木戸門衛所

続いて紹介するのは現在の大木戸門に隣接する旧大木戸門衛所です。
こちらの建物も旧新宿門衛所と同じく1927年の建築ですが、新宿門と比べると和風な屋根瓦ややや中国風にも思えるデザインが印象的な建築です。この後紹介する台湾閣も同年の竣工なのでその影響があるのかもしれません。
門と一体になった外壁デザインはむしろ新宿門より明確で、今ではあまり見かけない門一体型の建築としてとても興味深いです。

設計:宮内省
竣工:1927年

3.大温室

大温室は当時東洋一とも言われていた1958年竣工のドーム型大温室の建て替えとして、2012年にリニューアルオープンした温室です。
従来の単純な矩形の温室とは異なって、景観デザインや環境工学の観点から巧みにデザインされた外観は美術館のようでもあります。
新宿御苑の動線や景観を巧みに取り入れ、開かれた温室として建築好きとしては見逃せない作品です。

ちなみに大温室についてはこちらの記事で詳しくレポートしていますので興味がある方は合わせてご覧ください^^
詳細記事
新宿御苑の大温室がスゴイ!建築好きがその魅力をレポート【東京新宿】

設計:日本設計
竣工:2011年

4.旧洋館御休所

旧洋館御休所は大温室に隣接して建てられた建築で、もともとは天皇や皇族が旧温室で植物を鑑賞する際の休憩所として建てられた建物です。
当時のアメリカで流行したスティック・スタイルと呼ばれる建築様式を取り入れつつも、西洋建築や日本建築のディテールを巧みに取り入れた折衷建築となっていることにも注目です。
何度かの改修を経て増築された部分も多いですが、100年以上の歴史を重ねながら変化していった貴重な建築として文化的な価値の高い建物でもあります。

設計:宮内省
竣工:1896年

5.旧御凉亭

旧御凉亭は昭和天皇の御成婚記念として台湾在住邦人の有志により献上された建物で、別名台湾閣とも呼ばれます。
台湾総督府の建築家であった設計者の森山松之助によると「水の上に立つ御休息所」「夏の御散策の際に涼をとる建物」というコンセプトのもと建てられ、建築は新宿御苑の中で異彩を放ちながら美しい佇まいを見せています。
日本に現存する本格的な台湾風建築として、独特なデザインを楽しむことができる貴重な建築です。

設計:森山松之助
竣工:1927年

6.楽羽亭(茶室)

楽羽亭は、元々は明治時代に皇族の休憩所として建てられた建築で一度戦火によって焼失してしまいましが、1987年に休憩所兼茶室として再建されました。
再建に当たっては茶室や数寄屋建築の第一人者である建築家 中村昌生氏が設計を行っていて、眼前に広がる日本庭園とともに新宿御苑の日本建築の要ともいえる建物となっています。

設計:中村昌生
竣工:1987年

7.公衆トイレ(増築)

最後に紹介するのは「レストランゆりのき」の裏手にある公衆トイレです。
元々あったトイレの増築として建てられたトイレは、公園の木々と呼応するような垂直材と清潔感のあるガラスが印象的な建築です。
知らずにそばを通る通り過ぎてしまう程公園に馴染んでいますが、よく見ると自然と融和する外観やディテールなどデザイン的にとても優れていることに気づきます。
夜には「行燈」のように公園内を明るく照らす役割も持っていて、新宿御苑の隠れた名建築の1つです。
ちなみに日本建築家協会優秀建築選やグッドデザイン賞の他数々の賞にも選ばれてもいる建築です。

最近話題の渋谷区のTOKYO TOILETプロジェクトでもトイレ自体が行燈のように照らされるコンセプトの作品がいくつもありますが、2004年竣工の新宿御苑のトイレはそれにもかなり先んじた作品となっています。
関連記事
・渋谷で話題のデザイントイレを建築好きが巡る!全て訪れてみて徹底レポート【東京渋谷】

設計:石本建築事務所
竣工:2004年(改修)
備考:2005年度グッドデザイン賞受賞

また、設計者である石本建築事務所は同じく公園内にある環境省新宿御苑管理事務所の改修も行っています。
通風塔の新設やソーラーパネル付きの庇の追加など環境に配慮した様々な改修を行っていて、建築好きは合わせてチェックしたい建築です。

設計:石本建築事務所
竣工:2003年

8.建築を巡りながら庭園も満喫!

もちろん新宿御苑は建築がとても魅力的なのですが、もちろん建築を巡りながら新宿御苑自体も満喫しましょう!
都心の真ん中にある広さ58.3ha、周囲3.5km庭園は、日本国内屈指の風景式庭園でもあり見どころが満載です。

庭園内は趣が異なった複数の庭園を同時に見ることができるほか、季節によっても様々な草花を鑑賞できます。

プラタナス並木が美しい整形式庭園はバラの季節もおススメですし、紅葉の季節にはまさに絶景というしかない美しい自然の姿を見ることもできます。

建築も自然も見どころ満載の新宿御苑。
一度ならずとも何度でも訪れたおいススメスポットですので、皆さんも機会があればぜひ訪れてみてください。

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関連記事
・建築本「一級建築士矩子の設計思考」がスゴい!話題の本格建築漫画をレポート

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2023年4月18日には「一級建築士矩子の設計思考」第2巻が発売になりました。

新宿御苑
所在地:東京都新宿区内藤町
アクセス:新宿駅より徒歩約12分、新宿御苑前駅より徒歩約5分、新宿三丁目駅より徒歩約5分
入園料:
 一般:500円
 65歳以上:250円
 学生250円
休園日:
 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日)
 年末年始(12月29日~1月3日)
開園時間:
 10/1~3/14:9:00~16:30(大温室9:30~15:30)
 3/15~6/30 8/21~9/30:9:00~18:00(大温室9:30~17:00)
 7/1~8/20:9:00~18:30(大温室9:30~18:30)
公式HP:https://fng.or.jp/shinjuku/


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