不動産業界の裏側を描く「正直不動産」はスゴイ漫画だった

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本日紹介するのは漫画正直不動産です。
私は常々不思議に思っていたのですが「家って誰もが毎日のように暮らしていて、決して少なくないお金を払っているのに、あまりにも家について無関心すぎないか?」と。
私は職業としてインテリアやデザインにたずさわってはいますが、しれでも契約やら不動産的なこと、土地や金融に関しては素人も同然。一生のうちで恐らく一番高額な買い物である不動産についてほとんど知らなくて大丈夫なのかと…。そんな中読んだのがこの正直不動産です。

 

  不動産業界の闇を曝け出す皮肉喜劇!!
営業に必要なこと以外、客に見せも教えもしないーー
そんな不動産業界に前代未聞の爆弾が、いま炸裂する!!
登坂不動産のエース営業マン・永瀬財地は
嘘を厭わぬ口八丁で売り上げNO.1を叩き出す凄腕だった。
だが、とある地鎮祭で石碑を壊して以来、
嘘が上手くつけなくなってしまった…!!
千三つと言われる海千山千の不動産業界で
かつての成績が一気に低下する中、
永瀬は、嘘が上手くつけない正直営業で苦戦するが…!?
不動産屋の裏側を全部ぶっちゃけちゃうニュー・ヒーロー、誕生。

■おススメポイント1:出だしから強烈な一言

第1話から俺なら、こんなクソみたいなオーナーの物件には、金をもらったって住まないけどな」で締める強烈な出だしから始まるこの漫画ですが、この一言に正直不動産の面白さや魅力が詰まっています。
「私たちは知らず知らずのうちにそんな物件に住んでいるのかもしれない…」と一瞬不安が頭をかすめますが、そんなことは関係なく物語は進んでいきます。

しかし、「何が??」「どうして??」と不安と好奇心が織り交ざりながらグイグイ読んでしまいます。
ストーリーとしては、あることをきっかけに不動産を営業するに当たって一切嘘がつけなくなってしまった主人公の長瀬が、嘘ギリギリのトークで契約をとることが当たり前となっている(と主人公は言っている)不動産業界を「正直」のみ乗り切り、闘い、成長していくという物語なのですが、キレのいいセリフとテンポでグイグイ読めてしまいます。

■おススメポイント2:原案はクロサギの夏原武さん

原案はドラマ化されたことでも有名な「クロサギ」の夏原武さんということもあり、社会の裏側(実は裏側でも何でもないんですけどね。裏側だと思っているのは我々に日々関わっている表側であるってことも面白いです)で繰り広げられるダークでドロドロしたバトルを、漫画という形で見事に楽しめます。

正直なことしか言えなくなった主人公が、社内の他のライバル社員と繰り広げる頭脳戦や妨害工作などを繰り広げるのですが、そういったジャンルの漫画が好きな人には堪らない展開が続きます。

■おススメポイント3:普通に勉強になる

この漫画には普段は聞き慣れない小難しい専門用語もでてくるのですが、これを新入社員の月下というキャラクターを入れることで、知識ゼロでも自然に理解できるようになっているのが上手いです。
そしてどの話も、普通にめちゃめちゃ勉強になります!
不動産って「なんとなく聞いたことあるけど深く知らなかったこと」「将来そういった知識が必要になるかもしれないけど今は全く分からないこと」のオンパレードだと思うんですが、それが漫画を読むだけで自然と身についてしまうのは本当にお得です!
また、単に不動産業界のダークな部分だけに焦点を当てるのではなく、正直に誠実に向き合う主人公の視点をしっかり描き込んでるところがフェアですね。

最後に一応断っておくと、この漫画に出てくるダークな部分も確かに真実なんでしょうけど、そうじゃなく頑張っている人もいっぱいいるのも事実ですよ!
ただし、知らないって怖いという恐怖は存分に味わえます。

エンターテイメントとしてだけでなく、大人の教養としても必読の一冊ですので気になった人はぜひ手にとってみて下さい。

他にも「建築学生・建築関係者が主人公の「超」面白い漫画まとめ(完結済)」や「美大生・芸大生が主人公の「超」面白い漫画まとめ」で建築やアートを題材にしたおススメの漫画を紹介していますのでよろしければこちらも是非!


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