立川「立川まんがぱーく」市役所を改修した漫画の聖地をレポート

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みなさん立川まんがぱーくをご存知でしょうか?
このまんがぱーくは市役所を改修してつくられた建物で約4万冊の漫画読み放題という夢のような建物なのです。
しかも利用料金が物凄くリーズナブルで1日いて食事をしても1000円もかからないというから驚きです。

今回はこの立川まんがぱーくを体験してきましたので、利用方法からその建築の魅力までお伝えします。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・立川まんがぱーくを実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・立川まんがぱーくの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・立川まんがぱーくの建築的な見どころや注目ポイント

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1.立川まんがぱーくとは

立川まんがぱーくは、1970年に建てられた立川市役所を改修してつくられた「立川子ども未来センター」に入る施設です。
この立川市役所は立川駅北口エリアへの移転に伴い、第一庁舎は取り壊して広場となり、第二庁舎は改修して子育てや教育、市民活動を支援し、その拠点となる場所として再生されました。

再生に当たっては、官民が連携してストック時代に求められる施設を公募し、清水建設が建物の改修設計を行って2012年に新施設として再オープンしました。

市民に開き、市民が集まる中心施設の一つが「立川まんがぱーく」で、非常に安価な使用料金で漫画が読み放題という夢のような施設が実現しました。

外観は、もともと第一庁舎があった広場に面して門型の大屋根がかけられ、ここがテラスとなって広場と建物を繋ぐバッファーゾーンとなっています

また、建物の内部は、市役所時代の面影を随所に残しつつ、新たに設けられた吹抜けを中心とするエントランスホールが特長です。今回ご紹介するまんがぱーくは床のほとんどは畳敷で、まるで昔、家の中につくった秘密基地が大きくなったような建築となっています。

もちろん立川市以外の方でも自由に利用できるので、デートや子連れで1日過ごすのにピッタリの場所となっています。
立川まんがぱーくHP: https://mangapark.jp/

2.アクセスと利用方法

立川まんがぱーくは立川子ども未来センターの2階にあり、JR立川駅南口から徒歩約13分、JR西国立駅から徒歩7分の位置にあります。
子ども未来センターには駐車場も設けられており、施設利用者は最初の一時間は無料、それ以降は時間によって若干の駐車料金がかかります。
□開館時間
月曜~金曜:10:00~18:00
土曜・日曜・祝日:10:00~18:00

※2023年1月現在の土日祝日は、1日2回の整理券配布方式の入替制となっています。

駅から歩いてアクセスすると、モダニズム感が漂う建物が見えてきます。もともと市役所だったこともあって、かなり無骨な外観です。
エントランスから入った後は、狭い通路を進んでいくと明るい吹抜けが現れ、吹抜けに隣接した階段を上るとまんがぱーくに到着です。

立川市子ども未来センター

エントランスを進んだ先で靴を脱ぎ、ロッカーに預けますが、このロッカーの代金が入館料になります。

□入館料
・大人(15歳以上、高校生以上):400円
・小人(小中学生):200円

ちなみに利用時間の制限はないので一度入った後は一日中利用することができます。下記でも紹介しますが、フードメニューが非常にリーズナブルなので、せっかくなら昼食はまんがぱーくでとるのがおススメです。

また、90日間有効の平日限定のフリーパスも2000円で購入できますので、近くにお住まいの方で平日利用するという方はこちらのパスポートがおすすめです。(コロナウィルス感染拡大防止策により、2023年1月現在は発行を停止しています。)
では、早速内部をみていきましょう。

3.秘密基地のような空間で漫画を満喫

内部にはいると、漫画、漫画、漫画。約4万冊の蔵書の本棚がずらりと並んでいます。
ロッカーに入る際に一段上がっていますが、フロアの高さを挙げた分ほとんどのフロアが畳敷きになっていて、ふかふかした感触を足裏に感じながら進みます。

漫画を読むスペースは大きく4つに分かれます。
秘密基地のような個室家具の中、2段ベッドのような家具、赤い座布団の敷いてある椅子・畳のベンチスペース、一番奥にある大広間スペースです。
個室家具は子供に大人気なので中々は入れるタイミングはありませんが、2段ベッドの家具は回転が速いので少し待てば空くことが多いのでまずはそちらを利用するのがおススメです。

漫画は著者別に分かれているほか、企画棚や話題の本を集めた棚があります。
古いマンガばかりかと思いきや、ワンピース、キングダム、約束のネバーランド、鬼滅の刃、呪術廻戦など、話題の漫画も最新刊までしっかり揃っています。
人気の漫画は先に借りられていることも多いので、争奪戦ですがマンガを持ち出せるのは館内だけなので辛抱強く待てば戻ってきます。

ちなみに蔵書は館内の検索機でも検索できるので、お目当ての本があれば簡単にその場所を見つけることができます。

内部空間は天井が張られていない分天井高は高く感じ、外からの光も十分に取り入れられているので明るく壮観な内部空間となっています。
子どものころ、こんな空間が欲しかったという空間を見事に実現しています。

お金をかけなくても、もともとあるものをうまく利用しながらちょっとした工夫をするだけでここまで空間が変わるのかと唸らされます。

ちなみに漫画以外にも約1000冊の蔵書の絵本コーナーがあったり、雑誌や新聞も置いてあるのでお子さんと一緒に訪れた人も楽しめるようになっています。

4.リーズナブルなフードメニューを堪能

漫画を読みながらお腹がすいてきたら隣接するカフェスペースが利用できます。
このカフェスペースの料金が驚くほど安い!!
たこ焼き¥160、ハヤシライス[中]¥380、チキンカレー[中]¥280、ラーメン¥300、から揚げ¥160…
とにかくリーズナブルです。
基本的にはレンジでチンするものですが、童心に返ったようでおいしく食べられます。

その他にもアイスやパンケーキなどもあり、ちょっと小腹がすいたときに気軽に食べられるのはうれしいです。

飲食はカフェスペースの近くのテーブルコーナーでできる他、晴れていれば外のテラスもお勧めです。
このテラスは改修によって増築されたもので、広場と建物のちょうど中間に位置しています。
広場で遊ぶ子供や散歩する人を眺めながら漫画を読む贅沢な時間が味わえます。

また、このまんがぱーくは食べ物・飲物の持ち込みもOKです。アルコールの持ち込みは不可なのでそこだけは注意しながら楽しみましょう。

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5.まんがパーク以外にも建築的な魅力がいっぱい

立川子ども未来センターは元々築50年近い市役所だった建物ですので、モダニズム建築としても見どころが満載です。
駅からアクセスしてきた際の外観は垂直に伸びるコンクリートの壁と水平に延びるコンクリートが特徴的ですが、コンクリートに支えられた部分以外は窓やガラスブロックになっており、明るく開かれた市役所を目指したことがうかがえます。

内部の壁の端部がRになっていたりと、今ではあまり見ない意匠を見ることもできます。
また、改修に当たっては、天井も配管が見える意匠としていますが、照明と合わさってきれいに処理されているので美しくすら見えます。

まんがぱーくと同じく施設の中は基本的に天井が省かれています。
通常は配管や設備が見えないように天井で塞いでしまうのですが、あえて天井を設けないことで改修費用を抑えられるだけではなく高い天井高が確保できます。
また、天井がないことで手軽に検査や補修ができるので、今後この建物がさらに年月をかけて使われていったときのメンテナンスも考えられています。

こちらはまんがパークの入り口にも隣接する吹抜けです。
実はこちらの吹抜けは市役所時代にはありませんでしたが、今回の改修で新たにつくられたものです。
広場側からの明るい光が内部に取り込まれ、水平動線がメインだった市役所を、視覚的にも上下につなげています。
この吹抜けスペースはイベントにも活用されているようで、私が訪れたときには翌日に使用する音響設備を準備していて、うまく市民に活用されているのだと感心しました。

また、この好き抜けとそれを囲む通路スペースは、昔の路地のように単なる移動の為だけではない余白を含んだ通路となっています。
子どもが安心して遊べる場が待ちな中からどんどん減っていっている中、建物の内部にもそんな余裕のある空間がつくられています。

廊下のサインも機能によって色分けされていて、よく見ると漫画の吹き出しになっているものもあります。
サインとして分かりやすいだけでなく、遊び心を持ちながら、利用者に親しまれる工夫が垣間見れました。

6.利用にあたってのワンポイントアドバイス

まんがぱーくを利用するにあたってのワンポイントアドバイスがあります。
上記に少し触れましたが、個室家具は非常に人気です。
特に週末に訪れる際に個室家具に入りたいのであれば、開館時間の20分~30分ほど前に並んでおくことをおススメします。

一度土曜日の開館15分前に訪れた時には既に階段の中腹くらいまで行列ができており、個室家具には入れませんでした。
個室家具以外の競争率はそこまで高くないので、個室家具にこだわらないのであれば開館時間を過ぎてゆっくり訪れても構いません。

開館と同時に子供たちはダッシュを決めてお目当ての場所を陣取りますが、大人だって負けてはいられません。寛大な心をもって、しかし全力で場所確保に奔走するのもよいと思います。

ちなみに駅側から歩いてくると入り口が分かりずらいですが、脇の道から裏手の公園側にまわると写真のようなエントランスから入ることも出来ます。

いかがでしたでしょうか。
古さと新しさが共存し、新しく市民の為に生まれ変わった市役所建築。
ストック時代がかけばれて久しいですが、この建築は公共建築の改修建築のお手本ともいえる建築でした。
そんな建築も見れて、漫画も読み放題の立川まんがぱーく、皆さんも機会があれば是非一度訪れてみてくださいね。

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・建築本「一級建築士矩子の設計思考」がスゴい!話題の本格建築漫画をレポート

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2023年4月18日には「一級建築士矩子の設計思考」第2巻が発売になりました。

設計:清水建設
所在地:東京都立川市錦町3-2-26 2F
アクセス:JR立川駅より徒歩約13分、JR西国立駅より徒歩約7分
竣工:1970年(2012年改修)
HP:https://mangapark.jp/

※料金や利用時間等は記事執筆時点のものですので、訪れる際は最新の情報を公式HP等でご確認ください。


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