今日はみなとみらい21の大観覧車 コスモクロック21に乗って横浜建築巡りをしてきましたのでその模様をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・コスモロックの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・コスモロックから鑑賞できるおススメ素敵建築
1.みなとみらいの観覧車は日本一建築見学に向いている観覧車
前回の記事でみなとみらいの「象の鼻パーク&象の鼻テラス」と「横浜赤レンガ倉庫」を紹介しましたが、実は密かにみなとみらいで建築を見るのに最適だと狙っていたスポットがありました。
それが都市型立体遊園地「よこはまコスモワールド」の大観覧車であるコスモクロック21です。
関東近郊の観覧車と言えば私もお台場のパレットタウン大観覧車や、葛西臨海公園のダイヤと花の大観覧車などに乗ったことがあるのですが、ここ横浜の観覧車は2002年に整備された赤レンガ倉庫、横浜大さん橋国際客船ターミナルの他、再開発によって建設されたオフィス・商業・ホテル建築など数々の建築の間近に建つ都市型の観覧車なのです。
この観覧車に乗れば横浜の名面築を今まで見たことない高さから一挙に見れると思い、早速よこはまコスモワールドに来てみました。
よこはまコスモワールドは入園無料の遊園地で、アトラクションごとにチケットを購入して楽しめる遊園地です。
入口で検温を済ませて入園したら早速チケット売り場で大観覧車のチケットをゲットします。
観覧車のチケットは大人800円。コスモクロック21は全高112.5mで時計付き観覧車としては世界最大級の大きさ。
チケットを購入したらワンダーアミューズ・ゾーンの屋上階にある乗り場に向かいます。
2.早速突入!1周15分の建築ツアーを満喫しよう
4階の乗車上で並ぶこと数分。早速乗車開始です。
コスモワールドの大観覧車は定員8人なので結構大きめです。
中の広さも十分で、これから始まる観覧車体験に心が躍ります。
ちなみに関東近郊の大観覧車の定員はお台場や葛西が6人なので、コスモワールドの大観覧車はそれよりも1人分づつ余裕があります。
これならカップル以外でもグループで乗るのもおススメです。
乗り始めてすぐは眼下にコスモワールドのアトラクションが見えますが、これも大迫力です。
■カップヌードルミュージアム横浜
まず初めに見えてる注目建築はカップヌードルミュージアム横浜です。
カップヌードルミュージアム横浜は日清食品創業者である安藤百福氏の「クリエイティブシンキング」を数々の展示や体験を通じて体感できるミュージアムです。
総合プロデュースは日本を代表するデザイナーの佐藤可士和氏が手掛けているのもポイントで、「余計なものは一切ないシンプルさ」をコンセプトにしたデザインは日本の美意識にも通じる美さをもっています。
自分だけのオリジナルカップヌードルがつくれるマイカップヌードルファクトリーは今や横浜を代表する人気スポットなので、観覧車を降りたらそのままミュージアムでヌードル体験というのもおススメですよ。
総合プロデュース:佐藤可士和
建築設計:五洋建設
所在地:神奈川県横浜市中区新港2-3-4
アクセス:みなとみらい駅より徒歩約8分、馬車道駅より徒歩約8分
竣工:2011年
開館時間:10:00~18:00
休館日:火曜日
入館料:大人500円、高校生以下は無料
公式HP:https://www.cupnoodles-museum.jp/ja/yokohama/
■横浜赤レンガ倉庫1号館・2号館&横浜大さん橋国際客船ターミナル
続いて少し高度が上がったところで見えてくるのが横浜赤レンガ倉庫と横浜大さん橋国際旅客船ターミナルです。
まずれ前に見える横浜赤レンガ倉庫1号館・2号館は1911年~1913年に建てられた倉庫を再生した商業施設です。
設計者の妻木頼黄は日本の明治建築界の巨匠のひとりで、赤レンガ倉庫は明治期の日本の技術と知性の粋を集めて造られた傑作建築でもあります。
詳細記事
・横浜赤レンガ倉庫がスゴい!建築好きがその魅力をレポート【神奈川県横浜】
□横浜赤レンガ倉庫1号館・2号館
設計:妻木頼黄/大蔵省臨時建設部
改修設計:新居千秋/新居千秋都市建築設計
所在地:神奈川県横浜市中区新港1-1
アクセス:日本大通り駅より徒歩約7分、関内駅より徒歩約15分
竣工:1913年(1号館)、1911年(2号館)、2002年(改修)
開館時間:10:00~19:00(1号館)、11:00~20:00(2号館)
公式HP:https://www.yokohama-akarenga.jp/
赤レンガ倉庫の奥に見える大さん橋国際旅客船ターミナルは大地がうねったような屋上デッキが特徴的な横浜クルーズ船の玄関口です。
1995年に開催された国際コンペで最優秀賞を勝ち取って実現したのは、床・壁・天井・屋根・デッキすべてが一体となった1つの構築物。今までの固定概念を打ち破る革新的な建築は、当時建築業界で活用され始めていたコンピューターを使った新しい設計手法と日本のゼネコンの施工力によって実現しました。
大さん橋国際旅客船ターミナルについてはこちらの記事でも詳しくレポートしていますので、興味のある方はこちらの記事も合わせてご覧ください。
関連記事
・大さん橋国際客船ターミナルの建築を徹底レポート!【横浜】
□横浜大さん橋国際客船ターミナル
設計:for(アレハンドロ・ザエラ・ポロ、ファッシド・ムサヴィ)
所在地:神奈川県横浜市中区海岸通1-1
最寄り駅:日本大通り駅より徒歩約7分、関内駅より徒歩約15分
竣工:2002年
開館時間:9:00~21:30
公式HP:https://osanbashi.jp/
■アパホテル&リゾート横浜ベイタワー
赤レンガ倉庫と大さん橋の右手に見えてくるアパホテル&リゾート横浜ベイタワーは2311室の超大型ホテルリゾートです。
1棟のホテルとしては日本で最大の客室数を誇るこのホテルは、赤レンガ倉庫のリノベーション設計を手掛けた新居千秋都市建築設計がデザインを手掛けています。
新居千秋氏と言えば両国のアパホテル&リゾートも手掛けていますが、ガラス張りのオフィスビルと異なり白い外壁に規則正しく並ぶ窓が作り出すホテル独特のデザインと、足元に広がるテラスが素敵な注目のホテル建築となっています。
設計:新居千秋/新居千秋都市建築設計+久米設計
所在地:神奈川県横浜市中区海岸通5-25-3
アクセス:馬車道駅より徒歩約3分、桜木町駅より徒歩約9分
竣工:2019年
公式HP:https://www.apahotel.com/resort/yokohama/index.html
■横浜第二合同庁舎&横浜北仲ノット
アパホテル&リゾートの隣に建つ2つの棟は横浜第二地方合同庁舎(旧横浜生糸検査所)と横浜北仲ノットです。
どちらの建物も足元の1926年に建てられた生糸検査所と倉庫事務所を保存した上で高層タワー化していますが、横浜北仲ノットは高層タワーの足元には1926年に建てられた倉庫と事務所が保存されていて、新旧の間のスペースは半屋外のオープンスペースとして整備されています。
普段はなかなか見られない三兄弟のように建つ3つの建物をじっくり堪能できるのも、大観覧車からの眺めならではです。
□横浜第二地方合同庁舎(旧横浜生糸検査所)
旧建物設計:遠藤於菟
所在地:神奈川県横浜市中区北仲通5-57
アクセス:馬車道駅より徒歩約1分、桜木町駅より徒歩約8分
竣工:1926年(1995年改修)
□横浜北仲ノット
旧建物設計:遠藤於菟
新築設計:鹿島建設
所在地:神奈川県横浜市中区北仲通5-57-2
アクセス:馬車道駅より徒歩約1分、桜木町駅より徒歩約8分
竣工:1926年(1995年旧建物は改修)
公式HP:https://kitanaka-brickandwhite.yokohama/
3.後半もスゴい!同じ目線で見る高層建築群に大興奮
ここまでくると観覧車もかなりの高さになります。
日本最大の観覧車は大阪のREDHORSE OSAKA WHEELで全長120m、関東では葛西のダイヤと花の大観覧車が全長117mですが、こちらのコスモロックは全長112.5m。まさに日本最大級の高さから横浜の街を見渡せます。観覧車の構造体だけでも見応え抜群ですね。
ちなみに観覧車の中はエアコンも効いているので夏場でも快適に楽しめます。
以前真夏にお台場の観覧車に乗ろうとしたときにエアコンがなくてあきらめたことがありますが、コスモロックではそんな心配もありません。
■横浜ランドマークタワー
観覧車の後半でまず見えてくるのは横浜のシンボル・ランドマークタワーです。
1993年に建てられたこの建物は地上70階、高さ約296mの建物は2014年にあべのハルカス(300m)ができるまで20年以上に渡って日本一の高さを誇るビルでした。
基本構想を手掛けたアメリカ人建築家のヒュー・スタビンス氏は日本の神社の「鳥居」をイメージしてデザインしていて、緩やかにカーブする柱のようなシルエットが頂上で繋がるデザインは改めて見てみるととても面白いです。
設計:三菱地所設計+ヒュー・スタビンス
所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1
アクセス:みなとみらい駅より徒歩約3分
竣工:1993年
商業施設営業時間:
ショッピング 11:00~20:00
カフェ&レストラン 11:00~22:00
みらい横丁 11:00~23:00
公式HP:https://www.yokohama-landmark.jp/
■クイーンズスクエア横浜
ランドマークタワーの隣に建つクイーンズスクエア横浜は、地上36階地下5階のクイーンズタワーAを筆頭に連なる3つの建物からなるオフィス、商業施設等の複合施設です。
地上部付近ではクイーンモールと呼ばれる約300mのモール空間が各建物を貫いているのも大きな見どころですが、上空からはランドマークタワーから海の方向に向けて流れるように低くなっていく外観を堪能できます。
また、6階と17階にはスカイウォークと呼ばれる空中通路で連結されていますが、観覧車からはこの2つのスカイウォークと同じ目線を楽しむことが出来ます。
設計:日建設計+三菱地所設計
所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-4
アクセス:みなとみらい駅より徒歩約1分
竣工:1997年
営業時間:
ショッピング 11:00~20:00
レストラン 11:00~22:00
公式HP:https://qsy-tqc.jp/
■パシフィコ横浜&ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル
最後に見えてくるのはみなとみらい21の海際のランドマークであるパシフィコ横浜とヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルです。
世界最大級の複合コンベンション施設でもあるパシフィコ横浜は、貝や波といった海のモチーフでデザインされているのが特徴です。
ダイナミックかつ優雅なデザインの建物は上空から見るとその特徴がより表れていて、陽の光や人々の動きに合わせてさざ波のようにわずかにその表情が変化して見えるのが面白かったです。
□パシフィコ横浜
設計:日建設計
所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
アクセス:みなとみらい駅より徒歩約5分
竣工:1991年
公式HP:https://www.pacifico.co.jp/
ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルはゴンドラの目と鼻の先にあるので、かなりの迫力。
ホテルよりも高い位置から、観覧車の円形の軌跡に沿って徐々に近づいていく体験はこの観覧車でしかできない建築体験でした。
□ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル
設計:日建設計
所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
アクセス:みなとみらい駅より徒歩約5分
竣工:1991年
公式HP:https://www.icyokohama-grand.com/
約15分の観覧車建築ツアーは全部で10の建築を巡って終了です。
普段の建築巡りではできない体験に大満足の建築巡りが出来ました。
ちょっと変わり種の建築巡りとなりましたが、観覧車に乗るだけで普段は見ることが出来ない角度からみなとみらいの建築を眺められる観覧車建築ウォッチ、おススメですよ!
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