MOA美術館がスゴい!建築・アート好き必見の美術館をレポート

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今日は熱海にあるMOA美術館を見学してきましたのでその模様をレポートしたいと思います。
2017年には現代美術作家の杉本博司氏・建築家榊田倫之氏がリニューアルデザインを手掛けて大きな注目を浴びたMOA美術館は、建築好き・アート好きには堪らない見どころが満載の美術館。
いったいどんな建築だったのか、早速紹介していきたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・MOA美術館を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・MOA美術館の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・MOA美術館の建築的な見どころや注目ポイント

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1.MOA美術館って?いろいろスゴ過ぎる美術館を見学

熱海駅からバスに揺られること数分。熱海の相模灘を見渡す山の中腹の高台に建てられたのが今回訪れたMOA美術館です。

MOA美術館は今から約40年前の1982年に建てられた私立美術館で、3点の国宝の他、数十点もの重要文化財をはじめ数千点にも及ぶコレクションを有する東海地方を代表する美術館です。
2017年にはロビーエリア・展示スペースを中心に大規模なリニューアルがなされ、現代美術作家の杉本博司氏と建築家榊田倫之氏が主宰する新素材研究所がそのデザインを手掛けたことでも大きな注目を浴びました。

MOA美術館

ちなみにMOA美術館の「MOA」とはMokichi Okada Associationのことで、この美術館の創設者である岡田茂吉氏の名前から名付けられたもの。
岡田茂吉氏は1935年につくられた新宗教 世界救世教の教祖でもあり、MOA美術館の前身である美術館は救世熱海美術館という名前でもありました。

岡田茂吉氏は宗教家としての側面もさることながら評論家、書家、画家、歌人、建築家、美術品の収集家など様々な側面を持っていた人物。そんな岡田氏だからこそこの奇跡ともいえる私立美術館は誕生したのでしょう。

バスを降りるとMOA美術館の入口が見えてきます。
随分と控えめな建物に見えますが、美術館の本館はここから長さ200mに渡るエスカレータを登った先にあります。
世界救世教の総本山のお隣に建つ美術館ということで、まさに入山といったところでしょうか。

ちなみに正面に建つ特徴的な建物は世界救世教の本部である救世会館。
建築好きとしては、こうしたシンボリックな宗教建築もとても興味深いものがあります。

入口の脇にあるロッカーに荷物を預け、チケット売場で入場券をゲットして早速建物の中へ。
いったいどんな建築と美術品に出会えるのか、ワクワクしながら中へと進みます。

2.まさに別世界への入口!下界を忘れる空間とアートの世界がスゴい

エントランスを入ると見えてくるのが遥か先まで続くエスカレータです。
MOA美術館では最初のエントランスからメイン施設である本館までは約60m程の高低差があり、来館者はこの総長さ200mのエスカレータ空間を通って本館へと向かいます。

高さ約10mのホールの天井には刻々と変わる万華鏡のような映像がプロジェクトマッピングによって投影されています。
このプロジェクションマッピングは日本を代表する万華鏡作家である依田満 ・百合子夫妻の手によるもの。
まだ、本館にすら到着していないですが、これだけでメインの展示にもなりえるくらいの迫力があります。

MOA美術館

エスカレーターを登り終えた先に見えてくるのがイギリスの彫刻家ヘンリー・ムアの作品「王と王妃」が展示されているムア スクエアです。
海抜約250mの高さの高台は、まさにトンネルを抜けた先の別世界といった感じ。

褐色の石張りの外壁が特徴的な建物は、それ自体が彫刻作品のようでもあります。
ここは絶好の写真スポットにもなっていて、訪れた人は思い思いに写真を取り合っています。
ここからさらに階段を上って本館のエントランスに向かいます。

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3.美術館内部もスゴすぎる!見どころ満載の建築に注目

続いてムア スクエアを抜けた先にある本館エントランスに入ります。
本館のデザインは2017年に大幅なリニューアルがなされていて、現代美術作家の杉本博司氏と建築家榊田倫之氏が主宰する新素材研究所がそのデザインを手掛けています。

決して奇をてらったデザインではないものの、素材の持つ美しさを引き出したデザインはそれ自体が作品と言っても過言ではありません。
改修前の設計でも相模灘を一望できる大開口部などの建物の基本構成は変わらないのですが、天井を全面改修して開口部方向に少しずつ天井を下げることにより、より開放感あふれる形で自然を体感できる空間を演出するなど、細かいデザインが更新されているのには注目です。

MOA美術館

展示室の内部も新素材研究所ならではの驚くべきこだわりが満載です。
人間国宝の室瀬和美氏による高さ4メートルの漆塗りの扉のメインエントランスは必見。
また、展示スペースの中は黒漆喰で覆われた美しい空間が広がっていて、それだけで一級の作品のようです。

作品が展示されるガラスケースは特殊なガラスを用いた上で注意深く細部の処理もされていて、そこにあるガラスの存在を極限まで消すようにデザインされています。
改めて写真を見てみると、本当にガラスが消えているように見えます。

その他にも総檜造りで最新の設備を備えた能楽堂や、豊臣秀吉にゆかりをもつ黄金の茶室を復元したものなど、施設のどこをみても一級品の展示や建築がズラリと並んでいます。
茶室は数奇屋建築の第一人者でもあった建築家の堀口捨己氏が監修して復元した本格的なもの。
玄人も思わずうなってしまう建築群をたっぷりと堪能できます。

4.庭園を満喫!最後まで見どころ満載の美術館を堪能

最後に美術館北側に広がる庭園を散策。
エスカレータや本館内部の展示があまりにも充実していて、すでに大満足の美術館体験ですが、さらにここからも見どころは続きます。

四季折々の花が咲き、季節ごとに表情を変える庭園は建物内とはまた違った自然の清々しさを感じます。
こちらの唐門は神奈川県の大磯町の三井家別邸にあった門を移築したもの。

その他にも豊臣家の重臣であった片桐且元氏の宿舎の正門を移築した片桐門をはじめ、歴史遺構が点在しています。
茶室「一白庵」や「樵亭」など軽食をとれるスポットもあるので、美術館巡りが落ち着いたらここで休憩するのもありです。

最後に尾形光琳が晩年を過ごしたという光琳屋敷(復元)を見学。
この建物は尾形光琳が自らで描いた図面や仕様帖をもとに建築家堀口捨己氏が復元した屋敷です。
こちらの建物は晩年の光琳が国宝「紅白梅図屏風」を描いたとされた屋敷でもあります。
江戸時代の町屋建築の姿をうかがい知れるだけでなく、歴史的にも貴重なものです。

今回熱海を訪れた一環で気軽に訪れたMOA美術館でしたが、想像以上の建築と展示品に大満足の美術館体験ができました。
これほどまでに充実した美術館は中々ないと思いますので、皆さんも熱海を訪れた際は是非足を運んでみて下さいね!
また、熱海を訪れた際のおススメ建築スポットについてはこちらの記事でもレポートしていますので、興味のある方は是非合わせてご覧ください。
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・熱海で建築巡り!建築・デザイン好きにおススメのスポット10選【静岡県熱海市】

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MOA美術館
設計:柳澤孝彦+竹中工務店(本館)、鹿島建設(エスカレータ)
展示スペースリニューアルデザイン:杉本博司+榊田倫之新素材研究所
所在地:静岡県熱海市桃山町26-2
アクセス:熱海駅よりバスで約7分
竣工:1982年(2017年改修)
備考:第24回BCS賞


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