建築家 丹下健三がデザインした都内のおススメ作品12選【東京】

今日は建築家丹下健三氏が手掛けた東京都内のオススメ建築についてレポートしたいと思います。
丹下健三氏は世界のタンゲと呼ばれ、初めて世界で認識・評価されて、戦後の日本の建築界を牽引し続けた大建築家。
今日はそんな丹下氏の建築を竣工年別にたっぷりと紹介したいと思いますので、建築巡りの参考やバーチャル建築ツアーとしてお楽しみ下さい。

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東京カテドラル聖マリア大聖堂

東京カテドラル 聖マリア大聖堂外観

まず初めに紹介するのは丹下健三氏の代表作でも東京カテドラル聖マリア大聖堂です。
外観は私たちが普段イメージするような教会らしくない、シルバーに輝く8枚のシェル構造の外壁によって成り立っているのが特徴で、上空に伸びる8枚のシェルは頂上部で十字架を形づくっています。
トップライトから漏れる光で教会の内部は荘厳な雰囲気に包まれていて、まさに神と対峙するような言葉には尽くしがたい空間をつくり出していてます。
構造的な合理性、巧みな配置計画、空間の美しさなど、すべてが融和した空間は、20世紀の日本建築の頂点でもあり、建築好きであれば一度は見てほしい名建築です。

東京カテドラル 聖マリア大聖堂内観

設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都文京区関口3-16-15
アクセス:護国寺駅、江戸川橋駅徒歩約15分
竣工:1964年
公式HP:https://cathedral-sekiguchi.jp/

国立代々木屋内総合競技場

国立代々木屋内総合競技場は代々木公園に隣接して建つスポーツ施設で、1964年の東京オリンピックの際に建設されました。
日本で開催される初めてのオリンピックの会場として、その意匠設計を20世紀の日本を代表する建築家 丹下健三氏が、構造設計を東大の坪井善勝氏が手掛けました。
当時のオリンピックの熱狂をそのまま形に表した渦のような代々木競技場は、競技場という用途と形態的な美しさ、構造的な合理性が高い次元で一致しているのが特徴。吊り構造による意匠と構造が融合したダイナミックな競技場は日本のみならず世界に衝撃を与えました。

64年のオリンピック当時小学生だった建築家の隈研吾氏もこの建築に感動して建築家を志したという話が残るほどに後の建築界に大きな影響を与えた作品で、東京を訪れた際には是非見ておきたい必見の建築です。

設計: 丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都渋谷区神南2-1-1
アクセス:原宿駅徒歩約5分
竣工:1964年

静岡新聞・静岡放送東京支社ビル

静岡新聞・静岡放送東京支社

新橋駅から銀座方面に程なくのところに建つ静岡新聞・静岡放送東京支社ビルは、新陳代謝をモチーフにした建築思想「メタボリズム」を体現したビルとして有名な建物です。
このビルでは中央のシャフトが幹となり、人やモノやエネルギーや情報を輸送する幹線となって枝葉のように広がる事務所部分に繋がっています。

この建物はまさに幹と枝葉からなる1本の樹木のような建築となっていて、樹木のような建築からは、かつての建築家が求めたモダニズムとは違った合理性と、社会の変化にフレキシブルに対応できる未来の都市のイメージを存分に感じることが出来ます。

静岡新聞・静岡放送東京支社

尚、静岡新聞・静岡放送ビルについてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、気になった方は是非合わせてお読みください。
詳細記事
・丹下健三の静岡新聞・静岡放送ビルは銀座に残された1本の樹だった【東京銀座】

設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都中央区銀座8-3-7
アクセス:新橋駅徒歩3分
竣工:1967年

電通旧本社ビル

電通本社ビル

電通旧本社ビルは築地に建つ地上13階地下3階のオフィスビルで、元々は大手広告代理店の電通の本社として建てられました。その後は電通の子会社である電通テックの本社ビルとして使われてきましたが、現在老朽化等の理由から取り壊しが始まっています。
外側の梁が途中で切断されたようになっているのは、単に建物単体でなく都市も含めて拡張する壮大な計画の一部ということを表しています。
個人的には丹下氏の作品の中で一番好きな作品でもあるので、取り壊されてしまうのがとても残念です。

電通本社ビル
電通本社ビル

設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都中央区築地1-11-10
アクセス:田町駅徒歩約8分、三田駅徒歩約8分
竣工:1967年

クウェート大使館

クウェート大使館

田町駅から程なく歩いた坂の中腹に建つクウェート大使館は、後に数多くの大使館建築を手掛けた丹下健三氏が最初に手掛けた大使館建築です。
積み木の様な箱型の建物が立体的に積み重なり、その箱をエレベーター等が入った2本のシャフトが繋いでいるのが最大の特徴です。
箱状の建物の隙間は屋上庭園にもなっていて、建物全体が1つの立体都市と見立てられているのも面白い建築です。
東京の中の小さな異都市ともいえる建築は、まさに大使館建築ならではです。

クウェート大使館

尚、クウェート大使館についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、気になった方は是非合わせてお読みください。
関連記事
・クウェート大使館は建築がスゴイ!丹下健三のデザインした立体都市に迫る【東京三田】

設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都港区三田4-13-12
アクセス:田町駅徒歩約8分、三田駅徒歩約8分
竣工:1970年

ちなみに丹下健三氏は、都内でこの他にもトルコ大使館ブルガリア大使館を手掛けています。
例えば在日ブルガリア大使館は代々木八幡の閑静な住宅街の傾斜地に建つ大使館。
壁式ラーメン構造による塊感のあるボリュームが、上階に行くにつれて前にせり出す構成が特徴的な建築です。
大きな白いボリュームが迫ってくる迫力感がありつつも、不思議と圧迫感がないのはボリュームが分節しているからで、住宅地に馴染みつつ、独特な品の良さを醸し出しています。

ブルガリア大使館

設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都渋谷区代々木5-33-5
最寄駅:代々木八幡駅徒歩5分、代々木公園駅徒歩7分
竣工:1974年

草月会館

草月会館

草月会館は眼前に赤坂御所地の広大な自然を有し、もう一つの前面道路は高橋是清翁記念公園に隣接するする敷地に建てられたいけばな草月流の本部施設とホール、ギャラリー、オフィス等の複合建築です。
丹下健三氏といえばコンクリートの力強い外観デザインが特徴でしたが、草月会館では地上11階の立面全面がガラスのカーテンウォールになっているのが特徴です。周辺の自然を映し出すことでそれがそのまま外観のデザインとなり、内部にも変化と豊かな環境をつくり出しています。

草月会館

設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都港区赤坂7-2-21
アクセス:青山一丁目駅徒歩約5分、赤坂見附駅徒歩約10分
竣工:1977年
開館時間:平日9:30〜17:30
休館日:土曜、日曜、祝日
公式HP:https://www.sogetsu.or.jp/

東京都庁舎

東京都庁舎

東京都庁舎は言わずもがな知れた東京都の庁舎です。
1980年代は以前ほど話題となる建築が少なく、次世代にバトンを渡したかと思われた丹下健三氏が完全に復活した一作です。
新宿に聳え立つ2本の塔はフランスのノートルダム大聖堂から引用したもの。江戸格子とコンピューター集積回路をモチーフにしたという内外装のパターンが圧倒的な密度とボリュームで迫ってくるのはさすがといったところ。
建設前は巨額の建設費から反対論が騒がれていたそうですが、竣工してからはそういった声はほとんど聞かれなくなったそうですが、今では東京を代表するランドマークとしてしっかりと定着しています。

東京都庁舎
東京都庁舎
無料で入れる展望台

設計:丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都新宿区西新宿2-8-1
アクセス:新宿駅徒歩約10分、都庁前駅徒歩約1分
竣工:1991年


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