エトモ池上が面白い!生まれ変わった池上駅&駅ビルをレポート【東京池上】

今日は東京都大田区にある池上駅とその駅ビルであるエトモ池上を見学してきましたので、その模様をレポートします。
池上駅といえば1922年(大正11年)に池上本門寺への参拝客の為に開設された歴史ある駅ですが、開設以来の大改修となった今回のリニューアルでいったいどんな建築ができたのか、早速見ていきたいと思います。

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1.池上駅がリニューアル!東急池上線改修の要の駅が完成

池上駅ば東急池上線の始発駅である蒲田から数えて3番目の駅ですが、その歴史は1922年に池上本門寺の参拝客の為に蒲田~池上間に約1.8kmの線路が敷設されたことに始まります。
6年後の1928年には現在と同じ池上駅から五反田駅までのルートも延長され、現在の東急池上線の形が整いました。

池上本門寺
池上本門寺

池上本門寺と言えば以前このブログで除夜の鐘&建築巡りを特集しましたが、700年以上の歴史を持ち、毎年の初詣では10万人以上の参拝客が訪れる都内有数の寺院。
池上本門寺の建築は空襲によりそのほとんどが焼失してしましましたが、戦火を逃れた五重塔や経蔵など一部の建物や、建築家 今里隆氏による大客殿や御廟所など建築好きにとってはたまらないお寺。

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池上駅

そんな池上駅がリニューアルしたのは、池上駅の開設から99年後の2021年の4月。
東急池上線では2016年ごろから「木になるリニューアル」と呼ばれる木をふんだんに使った駅の大規模リニューアルが続いていて、改修された戸越銀座駅や旗の台駅などが話題になってきました。

戸越銀座駅
戸越銀座駅

旧来の池上線の駅舎やホームは簡易なつくりのものが多かったのですが、今までのイメージを一新するデザインに驚いたのをよく覚えています。

旗の台駅
旗の台駅

池上駅ではそれらの2駅に続く3弾として、駅のホームだけでなく駅ビルを含めた大規模なリミューアルが行われました。
今回の大改修で改札内の踏切を廃止して新たな動線を整備したり、商業施設だけでなく図書館や保育所の機能を併設した駅ビルが誕生しました。

ちなみに池上周辺の建築巡りについては以下の記事で詳細にレポートしていますので、池上梅園を訪れる際には是非合わせて見てみて下さい。
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2.早速見学!本門寺の新たな玄関口に注目

池上駅ホーム

ホームに降りると、木を基調とした内装やベンチによる優しい空間が広がります。
構造体やホームの屋根など旧来の素材のままの部分も残ってはいますが、奥に見える木質の素材はかなり目立っています。

池上駅
池上駅

壁面から天井、ベンチに至るまでふんだんに使われた木材による空間はかなりの迫力
初めて訪れたときは少し過剰なデザインにも思えましたが、何度か訪れてみると段々としっくりくるのも面白いところ。

池上駅

ホームから改札階に上ると、こちらもポイントごとに、これでもかというくらい木材を使用しています。
木材を使った内装の他にも、間接照明を効果的に使った照明計画も注目ポイントで、光によって人を導く演出となっています。

池上駅

照明は照度を落とすところは落して、照らす部分はしっかり照らす計画となっていて、明暗のコントラストがうまくデザインに取り入れているのが特徴。
適度な暗がりは、池上本門寺への最初の「参道」としての演出しての機能も果たしていますが、一般住民も多く利用する池上駅において帰ってきた時に安心できる駅としての空間デザインにも一役買っています。

池上駅

新池上駅のメインの出口である北口では、大きな吹抜けを通って地上に降ります。
元々の池上駅は地上1階建てだったので、五反田行方面から本門寺に行く際は踏切を通る必要がありましたが、今回の計画で巨大な「門」のように線路の上に建てられた駅ビルによって南北が繋がりました。

池上駅

こちらは北口からみた駅の外観。
吹き抜けのある2階の屋根と、頂上の5階の屋根の2段階の大屋根によって、建物が1つにまとめられつつるのが分かります。
2階の大屋根を支える柱は本門寺の祭りで使用される万燈をイメージしてデザインされたもので、夕暮れ時は駅全体が行燈のように街を照らします。

池上駅

屋根の下に設けられたエレベータは地上階から5階まで建物全体を貫いていて、地上の人々を駅ビルの中に運搬してきます。

3.商業からクリニック、図書館まで!エトモ池上の店舗を巡る

巨大の門のように線路上に計画された池上駅の上部には5階建ての駅ビル「エトモ池上」が広がります。

池上駅

エトモ池上は、1階にクリーニング店、2階にお総菜屋さんやベーカリーの入る東急フードショースライスや売店・薬局、3階にカフェやスーパーマーケット、4階に大田区立池上図書館やスタバ、ヨガスタジオ、5階にクリニックや保育園がはいる複合施設。

池上駅

生活に必要な様々な機能をコンパクトに複合していて、駅利用者は帰りがけに食材を買ったり、本を返したりヨガスタジオに通ったりと、駅利用のついでに様々なサービスが受けられいます。

池上駅

上階への動線は北口の大階段から連続するようなデザインとなっていて、街から連続するように駅ビルにアクセスできる構成となっています。
ちなみに東急池上線では旧駅舎で利用していた古材、通称「えきもく」の活用プロジェクトも行っていて、手前に見えるプランターは旧池上駅で使われた木材を再利用したものだとか。

池上駅

利用頻度や施設の性格によって各階がきれいに層分けされているのも特徴ですが、スタイリッシュにデザインされたこちらのサインにもそのコンセプトがうまく表現されています。

池上駅

こちらは3階の東急ストアですが、駅の利用者によってはこの駅だけで日常の買い物や用事が完結してしまいそうです。
周辺の商店街にとっては大変だと思いますが、駅施設としてはそのポテンシャルを最大限活用している印象です。

池上駅

3階から5階のエスカレータ横の窓際は大きな開口とベンチになっていて、休憩している人もチラホラいます。
こちらのスペースは「街の居間」というコンセプトで作られたそう。

池上駅

4階には大田区立池上図書館が移転していて、限られたスペースながら地元の人たちを中心に賑わっています。
中央に設けられた書架の間を弓なりにカーブする通路は、1階の池上線の線路の軌跡をトレースしているのが面白いですね。

池上駅ビルの池上図書館

弓なりの通路は展示されていたこちらの模型を見てもよく分かります。
この通路と書架を中心に左右にキッズスペース、多目的室、閲覧スペース、バックスペースが配置される明快でわかりやすい配置計画。
ちなみに図書返却ポスト、ベンチには先ほどの「えきもく」が使われています。

池上駅

5階には池上総合病院付属のクリニック、学童保育、保育園が入ります。
私が訪れた時にはオープンの準備中のようでした。

池上駅

窓際のベンチスペースは3階から5階に配置されていますが、こちらの5階のスペースは特におススメ。
建物の真下を走る池上線の線路や電車がミニチュア模型のように見えるプチ絶景スポットになっているので、訪れた際には是非足し寄ってみて下さい。

私が訪れた時にはまだ出来たばかりの仮運転感ではありましたが、これから池上の新たなランドマークになっていくだろう池上駅&エトモ池上、注目です!

デザイン監修:E.A.S.T. 建築都市計画事務所
設計:東急電鉄+東急設計コンサルタント
所在地:東京都大田区池上6-3-10
アクセス:池上駅直通
竣工:2021年
公式HP:https://tokyu-etomo.jp/ikegami/


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