建築家 丹下健三がデザインした東京都内のおススメ作品12選

国際連合大学本部ビル

国際連合大学本部ビルは渋谷の青山通りに建つ国連大学の本部施設です。
シンメトリーな山型のフォルムは、ある意味での分かりやすさと象徴性を持ちながら、力強さと格式の高さが同時に表現されています。
このビルができる前前に竣工した東京都庁を凹、国連大学を凸と見ると不思議な共通点があって面白いです。
新宿の都庁もそうですが、丹下健三氏は、やはり国家的なビッグプロジェクトが似合うなと改めて思わせてくれる建築です。

設計：丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地：東京都渋谷区神宮前5-53-70
アクセス：渋谷駅より徒歩約10分、表参道駅より徒歩約5分
竣工：1992年

新宿パークタワー

新宿パークタワーは東京都庁舎から程なくのところに建つ地上52階地下5階建て、高さ約235mの複合ビルです。
まるで3つ子のようにリズミカルに連なる建物は、ホテル、オフィス、ギャラリー、商業といった機能が詰め込まれていて都心の中の立体的なオアシスが目指されています。
高さが北に向かって低くなっているのは北側に隣接する区立中央公園との連続性を意識しているからで、超高層ながら街との繋がりや連続性を確保した新たな景観をつくり出すことが試みられています。

設計：丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地：東京都新宿区西新宿3-7-1
アクセス：新宿駅より徒歩約12分、初台駅より徒歩約6分
竣工：1994年

東京ファッションタウン

東京ファッションタウンは東京ビッグサイト駅に直結し、通商産業省の「ファッションタウン構想」により建てられた商業施設、オフィス、貸ホール等からなる複合施設です。
巨大なボリュームに合わせて斜めに聳え立つ壁面は建築というよりも都市のスケール感を感じさせてくれるのは丹下氏らしいデザインです。
斜めの壁面の下部はまるで軒下の縁側のような空間になっていて、建物と都市のバッファーゾーンとして魅力的な空間が続いています。
内部の巨大な吹き抜けも圧巻で、建築というよりは東京湾に停泊する巨大な船舶のような印象も受けます。
業績悪化の為に民事再生手続きが行われるなど苦難の道のりを歩んできた歴史がありますが、今の日本国内ではめったに見ることが出来ない豪勢でビックスケールの空間が体験できます。

ちなみに有明での建築巡りについてはこちらの記事でレポートしていますので、興味のある方は是非併せてご覧ください。
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設計：丹下・日本・山下設計監理共同企業体
所在地：東京都江東区有明3-6-11
アクセス：ゆりかもめ東京ビッグサイト駅より徒歩約1分、りんかい線国際展示場駅より徒歩約2分
竣工：1996年

フジテレビ本社ビル

フジテレビ本社ビルは1990年代初頭から行われたフジテレビのお台場移転プロジェクトです。
地上25階地下2階建ての建物は、様々な国家プロジェクトを先導し、その街や時代を象徴する建築を生み出してきた丹下氏の集大成ともいえます。
高さ120mを超える巨大なメガフレーム、1200tあるシンボリックな球体展望台、建物を貫く大階段などどれをとっても見応え抜群で、一度見たり体験したら忘れられない記憶に残る建築になっています。

設計：丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地：東京都港区台場2-4-8
アクセス：台場駅より徒歩約3分、東京テレポート駅より徒歩約5分
竣工：1996年

東京ドームホテル

最後に紹介する東京ドームホテルは、後楽園遊園地に隣接する地上43階地下3階建て総客室数1006室のシティホテルです。
シンプルでスマートな外観は、小石川後楽園からの景観に考慮して短辺方向は極端に薄くガラスのシリンダー状になっています。
道路側からは迫力があるのですが、少し移動すると驚くほど薄い大きな壁であることが分ります。
正にスマートな都市型ホテルといった外観は、ぐるりと周りを周りながら見てみると面白い建築です。