今回は有楽茶にある喫茶店ローヤルを訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
有楽町の駅前に残る古き良き喫茶店。一体どんな建築だったのか、早速紹介していきたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・東京都内の純喫茶も30店以上訪れる純喫茶好き
【この記事で分かること】
・ローヤルを実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・ローヤルの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・ローヤルの建築的な見どころや注目ポイント
1.交通会館の地下街に残る古き良き喫茶店を探訪
今回訪れたのは有楽町駅をでてすぐの交通会館の地下街に入る喫茶店ローヤルです。
交通会館と言えば、都内在住の方はパスポートの発行の為のパスポートセンターや1階に入る三省堂書店が有名で、実は訪れたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
交通会館の歴史は意外と古く、1964年の東京オリンピックに伴う戦後の闇市の面影を色濃く残した木造建築群の再開発まで遡ることができます。
オリンピックの翌年に完成したこの建物は当時の銀座界隈でもひと際高い建物で、当時流行しつつあった屋上の回転レストラン(文字通り円形のフロア全体が回転して360度の眺望が望めるレストラン)などかなり話題になった建物でした。
ちなみにこの回転レストランは2020年まで回転を続けていたのですが、老朽化などが原因で残念ながら現在は回転を止めて普通のレストランとして営業を行っています。
今回訪れたローヤルはそんな交通会館ができた1965年当初から入る老舗の喫茶店。
交通会館の地下1階の一番端にあるのですが、アクセスは有楽町駅の中央口をでてすぐの所にあるこちらの吹抜けからのアクセスがおススメです。
この吹抜けはあまり知られていませんが交通会館の見せ場の1つでもあり、吹抜けを降りてすぐの場所がローヤルのエントランスとなっています。
こちらがローヤルの入口。
石張りの壁面に埋め込まれたガラスのショーウィンドウが趣があって素敵です。
2.王室のような豪華なインテリアを堪能
レトロな印象の入口から店内に入ると雰囲気が一変。
まさにROYALの名の通り、王室の内装を思わせる煌びやかなインテリアに圧倒されます。
まるで博物館のようなしつらえの家具や調度品がとっても魅力的な空間をつくっているのですが、お城のようにくり抜かれた大理石の腰壁などどこか遊び心のようなものを感じるデザインが面白いです。
また、理路整然とした格子状の天井は格式高さや知性を感じるデザインとなっていますが、面が細かく分節されているので、豪華さと同時にどこか寛げて安心できるヒューマニズムな空間も同時に演出しているというのも素敵です。
奥のスペースにはステンドグラス風の照明壁が設置されていたりと、地下空間であることを忘れさせてくれる楽しいしかけがいっぱいあります。
色々な席が用意されているので、おひとり様からカップルや家族連れまで幅広い層で利用できるのもいいですね。
3.昔ながらのメニューでゆったりとした時間と空間を堪能
私が訪れたのは週末の開店時間である11:00ちょうどくらい。開店間際の時間はお客さんもまだおらず、一番乗りでした。
ローヤルの店員さんは40代～50代の男性ばかりで、黒いスーツのズボンに白いワイシャツとネクタイでビシッと決めています。
細かく気を配りながらキビキビとした動きで働く姿は、お店のコンセプトやインテリアともよく合っています。
ちょうどお昼前ということもあって、ランチメニューからシーフードパスタをチョイス。
フーフードパスタは新メニューとのことでしたが、昔ながらのソフトな麺のパスタは、もちもちしていてとっても美味しかったです。
ランチメニューはパスタ、カレー、ご飯ものとその種類はかなり充実していますが、基本的にはサラダ・ドリンクとセットで850円というお値段でとってもリーズナブルです。
ちなみに大盛は不可とのこと。
こちらは人気メニューのバターイエローカレー(950円)。
甘さと辛さの配分が絶妙の優しい味のカレーでした。どのメニューも最近できたカフェの味と違って、どこか懐かしさと優しさを感じるところにこだわりを感じます。
食後の一杯を頂きながら、優雅な時間と空間をたっぷりと堪能でき、大満足の喫茶店体験となりました。
ランチメニュー以外にも喫店の定番クリームソーダや、ケーキセットなども充実しているようなので、次回訪れた際にはスイーツも堪能しようと思います。
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ローヤル
設計(建築全体)：三菱地所設計+芦原義信
所在地：東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館 地下1F
アクセス：有楽町駅より徒歩約1分
竣工(創業)：1965年
営業時間：
平日 8:00～19:30
土日 11:00～18:30
座席数：120席
公式HP：https://www.kotsukaikan.co.jp/food_shopping/food_tea/85/
※記載している営業時間や金額は記事執筆時点のものです。変更となっている場合もありますので、訪れる際は公式HP等をご確認ください。
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