原宿駅前「ウィズ原宿」伊東豊雄氏デザインの商業施設をレポート

今回は原宿駅前にできたウィズ原宿を見学してきましたのでその模様をレポートしたいと思います。
IKEA原宿やユニクロの出店で大きな話題となっていますが、建築という視点から見ても魅力や工夫がいっぱいのウィズ原宿。
今回はそんなウィズ原宿の建築に焦点を当てて紹介していきたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・ウィズ原宿を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・ウィズ原宿の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・ウィズ原宿の建築的な見どころや注目ポイント

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1.ウィズ原宿とは?

ウィズ原宿は原宿駅の駅前に建つ複合施設です。
もともとの敷地には原宿アパートメンツ(1959年)や原宿第一マンションズ(1979年竣工)が建っていましたが、老朽化等の問題からこれらの敷地を一体的に再開発する計画が持ち上がりました。
「未来を紡ぐ“たまり場”」をコンセプトに建築の設計は日本を代表する建築家である伊東豊雄氏と大手ゼネコンの竹中工務店が行っています。
約5000㎡の敷地に14のショップやレストラン、イベントホールやレジデンスといった機能が詰め込まれて2020年の7月にオープンしました。

低層部のショップには日本初の都市型店舗の「IKEA原宿」新タイプの大型店舗「ユニクロ原宿店」などが入ることもあって大きな話題になりました。
原宿駅から徒歩1分という好立地もあり、今東京で一番注目のスポットといっても過言ではありません。


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2.早速突入!外観が面白い!

早速原宿駅を降車してウィズ原宿に向かいます。
原宿駅も2020年春に新原宿駅舎がオープンしているのでいつもとは違った感覚で改札まであるきましたが、この新原宿駅、ウィズ原宿の駅側外観を見るのに一番のウォッチポイントでした。

ホームより1層上がった2階の廊下から改札に向かうのですが、近くからでは見えない外装がよく分かるので建築好きとしては要チェックです。
ちなみに旧原宿駅舎は1924年(大正13年)に竣工したもので都内で現存する木造駅舎で最も古い駅舎となります。
残念ながら取り壊しが決まっているのでこのウィズ原宿と原宿駅舎を合わせて見られるポイントはかなり貴重です。

駅の改札を出て道路を1本渡るともうウィズ原宿到着です。本当に目の前!
低層部は全面ガラス張りで、高層部のレジデンス部分は木のフレームが特徴的な建物です。
現地を訪れて感じたのは、建物のボリュームとしてはかなり大きく存在感は感じつつ、想像していたような圧迫感や威圧感を感じないことです。

よくよく見てみると、メインの外観には驚くくらい木とガラスしか使われていないことに気づきます。
クリアな素材を徹底的に使い、レジデンス部分では面を格子状に細かく分割しつつその中身はガラスの建具とガラスの開口部だけになっています。

また低層部もさりげなく雁行しながら配置されているのもポイントです。
1枚の大きな面というよりは、透明なボリュームが分節されて並べられているイメージです。木のフレームで引き締まって見えるのでそちらに注目しがちですが、この透明なボックス部分は隠れた建築注目ポイントです。

3.原宿駅と竹下通りを結ぶパサージュに注目

ウィズ原宿の大きな注目ポイントは原宿駅と裏側の竹下通りをつなぐ「パサージュ」です。

平面を見ると分りやすいのですが、実はこのウィズ原宿は2つの建物で構成されていて、その2つの建物の中間にあるのがこのパサージュです。
このパサージュによって今まで建物で分断されていた裏手の竹下通りにアクセスできるようになっています。
表通りのショップ群からこの半屋外のパサージュを通って裏手に抜けると一気に裏路地感のある竹下通りに繋がるのはおもしろい感覚でした。

こちらが竹下通り側の写真ですが、スケール感の違いがよく分ると思います。
木のフレームは原宿駅側にもありますが、これは正に「鳥居」ですね。
駅の反対側には明治神宮がありますが、ウィズ原宿もそれを意識してデザインに取り入れているのが分ります。
入口でこの鳥居をくぐることで日常とは少し違う領域に入るという感覚が面白いですし、かつての神社のようにだれても気軽に入れて集まれるパブリックな場所としての空間イメージもあったのだと思います。

また、私はこの鳥居をくぐりながらドラえもんのひみつ道具の「ガリバートンネル」思い出しました。そんなひみつ道具を通るような不思議でワクワクするような体験に、ウィズ原宿自体がひみつ道具なのだと思いました 笑

パサージュは地下一階からホールや屋上庭園のある3階までを繋げています。
半屋外なので風が通り、上部からは自然光が振り込む魅力的な空間となっています。
元々原宿駅と竹下通りの間にあった高低差もこのパサージュによって解消されていて、建物内を巡りながら自然と竹下通りに接続できることになり、新たな原宿が生まれる予感がします。

また、パサージュのデザインとして木を思わせる意匠材が連続して配置されていることにも注目です。
この木のような意匠材によってパサージュのスケール感が分割されてヒューマンスケールに落とし込まれています。また、この木が集まって建物が森になっていると考えると面白いですね。

4.ウィズ原宿パークをはじめ裏手の「丘」がスゴイ

エスカレータで3階まで上がると一気に視界が抜けて、緑の植栽と空が目に飛び込んできます。
3階には約300㎡のイベントホール「WITH HARAJUKU HALL」やレストランなどがある他、外部には屋上庭園が広がります。

この屋上庭園はウィズ原宿パークと名付けられ、デッキによって4階まで丘のように続いています。
この敷地は敷地は小高い丘状になっていて、昔は「源氏山」と呼ばれていたこともあるのですが、その丘が建物によって再現されています。
実はこの裏側の部分は日影規制という建築の法律によって建物の高さを抑えなければいけなかったのですが、これを丘状にすることで一番効率的に日影規制をクリアしつつかつてあった源氏山の丘を復活させているのです。
竹下通り側の裏手は低層の小さなショップが立ち並ぶエリアなので、この3階・4階からの眺めは抜け感が合って本当に気持ちです。

4階に上がってみると段々状の建物と緑の植栽の魅力が伝わると思います。
原宿駅の西側には明治神宮と代々木公園の豊かな自然が広がりますが、東側にあるウィズ原宿も商業空間の中に丘をつくることで豊かな環境を生み出そうと試みていることがよく分りますね。

この丘は階段によって上下に移動することができます。
レジデンス部分の大きさに圧倒されて所大な建物に見えますが、低層部は4層程度なので、この階段での移動はあまり苦になりません。
むしろ散策する楽しさという点では竹下通りから続く原宿らしい体験ができました。

裏手は吹き抜けがあったり、視線が抜けるような空中通路があったり、表側に比べてボリュームもかなり意識的に抑えられています。この裏手の竹下通り側をしっかり意識した構成となっているのも隠れた注目ポイントでした。

ちなみに伊東豊雄氏の東京都内のおススメ建築についてはこちらの記事にまとめていますので、伊東氏の建築を訪れる際は是非参考にしてみて下さい。
関連記事
・建築家 伊東豊雄がデザインした東京都内のおススメ作品12選

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いかがでしたでしょうか。
訪れてみると建築空間として工夫や魅力が満載で、「表」と「裏」で全く違った表情も見せてくれたウィズ原宿。
訪れれば新たな発見があることは間違いないスポットなので、皆さんも機会があれば是非訪れてみて下さい。

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ウィズ原宿
設計:竹中工務店+伊東豊雄建築設計事務所
所在地:東京都渋谷区神宮前1-14-30
アクセス:原宿駅より徒歩約1分、明治神宮前駅より徒歩約1分
竣工:2020年


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