中延「隣町珈琲」商店街の中に建つブックカフェ&ギャラリーをレポート

当サイトは、アフィリエイト・アドセンス広告を利用しています

今回は東京中延に建つブックカフェ&ギャラリーである隣町珈琲を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・隣町珈琲を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・隣町珈琲の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・隣町珈琲の建築的な見どころや注目ポイント

スポンサーリンク

1.荏原中延の商店街に建つ話題のブックカフェ隣町珈琲

最近は都内のブックカフェを紹介する機会が増えていますが、今回紹介するのは品川の荏原中延駅を降りた商店街にブックカフェ隣町珈琲です。

隣町珈琲は文筆家であり実業家の平川克美氏が荏原中延駅(えばらなかのぶえき)の北側エリアに2014年に創業した喫茶店。

隣町珈琲

平川克美氏といえば文学者であり思想家・作家としても知られる内田樹氏と共に翻訳会社アーバン・トランスレーションを設立し、その後は文筆家として活躍したり、カフェ事業をはじめとした様々なビジネスを手掛ける人物。
2020年に初代隣町珈琲の建物が取り壊されることとなった後、移転・リニューアルしてできたのが今回訪れた中延商店街の新店舗です。

新店舗の改修デザインを手掛けたのは建築家の光嶋裕介氏。
光嶋氏は大学院修了後にドイツのベルリンの設計事務所での修業期間を経て独立し、帰国後に設計を手掛けた内田樹氏の自宅兼道場である凱風館で注目を集めた建築家でもあります。

現在の隣町珈琲は元々はライブバーだった地下のスペースを改修した店舗となっていて、喫茶店の他に本棚スペースやギャラリー、イベントスペースなど様々な用途をかけ合わせた複合施設になっています。

元々ライブハウスだったスペースだったこともあり、お店は中央の階段を降りた地下1階のスペースに入ります。
ちなみに地上のショーウィンドウをはじめとした各所にデザインされたタイルはタイル職人集団ユークリッドの白石晋氏によるもので、店舗に彩りと壮大な奥深さを与えているのも注目です。

エントランスの扉を開けてまず目に飛び込んでくる円形のタイルのアイキャッチも白石氏が手掛けたもの。
地球や天文、古代から続く歴史などを想起させるデザインは、共通したテーマとしてデザインされていて、知の拠点らしい独特の雰囲気を醸し出しています。

2.本や人との出合いや交流を促す知の拠点となる空間を堪能

入口を入ってすぐのスペースは主に新刊の書籍を中心とした書店スペースとなっています。

また、店内を進むと広々としたスペースにテーブル席が配置されていて、壁一面の本棚から好きな本をチョイスして読めるブックスペースとなっています。

隣町珈琲は、新刊の販売スペース、ブックカフェスペース、ギャラリースペースなど珈琲店の中に様々なスペースが分散配置されているのが特徴。
また、時にはテーブルを少し並び替えてお店全体がイベントスペースになったりと、単なる珈琲店としてだけでなく、本や人との新たな出合いや交流、学びや情報発信の拠点となることがテーマとして掲げられています。

今回の訪問は週末土曜のランチタイムでしたが、店内には20代らしき若い人からおじいさんまで幅広い客層で賑わっていたのが印象的でした。
人数もひとりで、黙々とPC作業をしている人からカップルや友人同士で来ている人まで様々。
お喋りをしたり、読書をしたりと仕事をしたり、店内の本を探索したりと思い思いの時間を過ごしている空間はなんだかとても居心地がよかったです。

また、隣町珈琲はお店全体がギャラリーにもなっていて、私が訪れた時も壁面をつかった展覧会が行われていたり、タイミングによってはイベントにも使われていたりと幅広く使われているのも特徴です。

また、壁面は本棚が一面に広がりつつ、大きな黒板があったり、さりげなく黒電話が置いてあったりして、どこか懐かしくやさしい雰囲気のデザインとなっています。

また、白石氏が手掛けたタイル装飾は柱周りにも施されていて、元々のライブバーであった雰囲気を引き継ぎながらも独自の世界観がお店全体に広がっていたのも興味深かったです。

3.ランチメニューを頂きながらゆっくり午後の読書タイムを

様々な過ごし方ができる隣町珈琲ですが、この日の訪問はちょうどお昼時。
隣町珈琲のランチメニューは3種類のメニューからセレクトできるので、せっかくなのでランチを頂くことに。

今回チョイスしたのはお店の人気メニューである野菜たっぷりタイカレー。
ランチセットでサラダとドリンクもセットになっていました。

隣町珈琲のカレー

タイカレーカレーはコクのあるさらさらのスープ大きな野菜が入った看板メニューです。
見た目はシンプルですが深みのあるスープがとても美味しかったです。

隣町珈琲の珈琲

また、サイフォンで淹れたというこだわりの珈琲もとても美味しかったです。

ランチのメニューはタイカレー以外にもピラフセットがあったり、昔ながらのナポリタンがあったりとどれも魅力的。
その他にもトーストなどの軽食やケーキなどのスイーツもあるので、色々な時間や場面で楽しめるのもポイントですね。

店内に置かれた本は文学作品から歴史もの、思想やグルメなど様々なラインナップ。
普段だったら手に取らない本も、こういったブックカフェでは不思議と目について読みたくなってしまうのもブックカフェならではの楽しみです。

本も食事も空間も心ゆくまで体験して、この日の建築巡りも大満足のものとなりました。
とってもオススメの建物ですので、皆さんも機会があれば是非訪れて、その空間と味を体験してみてくださいね。

隣町珈琲
設計:光嶋裕介/光嶋裕介建築設計事務所
住所:東京都品川区中延3-8-7
アクセス:荏原中延駅、中延駅より徒歩約4分
竣工:2021年(改修)
公式HP:https://tonarimachicafe.jp/

※記載している営業時間や金額は記事執筆時点のものです。変更となっている場合もありますので、訪れる際は公式HP等をご確認ください。


建築学ランキング
にほんブログ村 美術ブログ 建築・建築物へにほんブログ村

↑建築系のブログランキング。よければクリックして応援してもらえると嬉しいです。
建築やデザイン好きな人は、他にも面白いブログや参考になるブログがいっぱいあるので是非見てみてください^^

■他にもこんな記事がおススメです
・2023年オープンの都内の注目建築を総まとめ!話題の新スポットを徹底レポート
・広島平和記念資料館がスゴい!丹下健三氏による建築の魅力をレポート
・日本を代表する建築家のオススメ作品集10選【建築本】

タイトルとURLをコピーしました