明治神宮は建築に注目!100年の歴史が詰まった奇跡の杜をレポート【東京代々木】

今回は東京代々木に建つ明治神宮を見学してきましたのでその模様をレポートしたいと思います。
約100年前に、永遠の杜を目指してつくられた明治神宮は建築も自然も見どころが満載
一体どんなを建築&杜だったのか、早速紹介していきたいと思います。

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1.建築パワースポット明治神宮を見学!

今回訪れたのは東京代々木に建てられた明治神宮です。
明治神宮の入口は敷地北側にある北参道と、西側にある西参道、南側にある南参道の3ヶ所がありますが、メインとなる南参道は原宿駅を降りてすぐのところにあります。

新原宿駅
原宿駅

原宿駅は2020年に建て替えられましたが、駅舎の建替えに伴って表参道改札をでてそのまま、明治神宮の入口のある西口にアプローチできるようになりました。

西口を出るとまず見えてくるのが2017年に建てられたCAFÉ杜のテラスです。
CAFÉ杜のテラスはシンプルなカフェですが、明治神宮の杜の古材をふんだんに使っていて、特に家具には様々な樹種が使われている建築です。

CAFÉ杜のテラスから視線を右に向けると見えてくるのは、第一鳥居

ここから約70ヘクタール以上に及ぶ広大な杜(もり)がはじまりますが、実は明治神宮は古来からあった杜ではなく、大正時代に人工的につくられた杜というのだから驚きです。

もともと明治神宮のあった場所は小さな雑木林や畑などだったそう。
造園にあたっては公園の父とも呼ばれた本多静六氏などを中心に、当時の日本の造園学の第一人者達を集めての一大計画が行われました。

造園にあたっては全国から10万本以上の樹木が植樹され、現在の明治神宮の杜の基礎がつくられました。
ちなみに明治神宮の候補地はここ代々木の他に富士山や小石川庭園なども検討されていたとのことですが、様々な検討を経てここ代々木の地に造園が決まり、わずか100年の歴史を経て奇跡ともいえる杜が形成されました。

参道で面白いのは、第一鳥居を入って程なくのところにあるワイン樽。
これは明治天皇がワインが好きだったことから奉納されたものだそうです。

さらに参道を進むと見えてくるのが、明治神宮ミュージアムです。

設計を手掛けたのは建築家の隈研吾氏率いる隈研吾建築都市設計事務所で、まさに杜の中に建ち、杜と建築が一体となっているようです。
ゆるい勾配の屋根が折り重なるデザイン水平方向の抜け感内外のつながりは、隈研吾氏が設計した高輪ゲートウェイ駅などの近作とも共通しています。

■明治神宮ミュージアム
設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:東京都渋谷区代々木神園町1-1
アクセス:原宿駅より徒歩約5分
竣工:2019年
開館時間:10:00~16:30
休館日:毎週木曜日※木曜日が祝日の場合は開館
入館料:
 一般:1000円
 高校生以下900円
 小学生未満無料

明治神宮ミュージアムのお隣に建つフォレストテラス明治神宮も個人的には好きな建築です。

半円形の建物は、ピロティを通って中に進むと円形の広場に繋がっていて、誰でも休憩するとこができます。
森の中で、木々が開けてスポットライトが当たっている場所を「ギャップ」といいますが、そんな森のギャップのような魅力的な広場を内包する建築に注目です。

2.人工の杜の中に現れる貴重な建築群を堪能

フォレストテラス明治神宮から西へ進むと見えてくるのが、こちらの第二鳥居です。

初代の第二鳥居は1920年に建てられたものですが、現在の鳥居は1975年に再建されたもの。
高さ約12mある鳥居は木造の明神鳥居としては日本最大で、その木材は樹齢約1500年の台湾産の木材を使用しています。
美しいプロポーションと木ならではの風合い、周りの自然に馴染む細かい陰影は見応え抜群です。

第二鳥居をくぐると、ちょうど毎年秋に行われている菊花展が行われていたのでしばし鑑賞。
菊花展は古くは1926年から行われている催しで、10月下旬から11月下旬に開催されているそうです。
ちなみに向かって左側には明治神宮御苑があり、菖蒲田や隔雲亭(1958年再建)なども見られます。

さらに進んで突き当りを右に曲がると明治神宮の南神門が見えてきます。

明治神宮_南神門

明治神宮の建築は、本殿をはじめ多くの建物が戦禍のため焼失してしまいましたが、こちらの南神門は創建当時のものです。

神門をくぐると外拝殿、そしてその奥には本殿と続きます。
明治神宮の社殿は戦後に再建された本殿を含め、30棟以上の建物が国の重要文化財に指定されています。

明治神宮_本殿

この大伽藍の設計は内務大臣所管の明治神宮造営局が行いましたが、その中心となったのが建築史家の伊東忠太です。
伊東忠太といえば、「建築」という言葉の創始者ともいわれ、日本建築史の大家として知られる人物です。伊東氏の設計した建物は以前このブログでも紹介した築地本願寺や、両国の東京都慰霊堂などを紹介しました。
関連記事
・築地本願寺がスゴイ!謎のインド風建築を徹底レポート【東京築地】

社殿の多くを焼失してしまった明治神宮ですが、戦後徐々に再建の気運が高まり、1958年に角南隆(すなみ たかし)氏の手によって多くの建物が再建され、現在の姿になります。

様々な歴史を辿って現在建築となった経緯はありますが、まるで何百年も前からそこにあったかのような自然かつ堂々とした美しさに感動します。

境内には水舎や一部の回廊も創建当時ののも意外と残されていて、1920年の創建から現在に至るまでの100年間の歴史をたっぷりと感じることができます。

明治神宮といえば、浅草の浅草寺と初詣の参拝者数日本一を競う日本有数の神社です。
私が訪れたのは秋口の週末でしたが、ここに正月には300万人近い人々が集う姿は想像しただけでも凄いですね。

ちなみに拝殿の前に建つ夫婦楠とよばれる巨大な楠は、創建時に献上された樹齢約100年の大木です。
最近では恋愛成就や夫婦円満のパワースポットとしても注目されているようですが、創建が100年前で、樹齢約100年ということは植えられた時は苗木のような状態だったのでしょうか。
こんなところからも明治神宮の100年の歴史が伝わってくるのも面白いですね。


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3.見逃せないもう一つの建築 宝物殿

明治神宮の建築でもう一つ見逃せないのが、境内の北端に建つ宝物殿です。

宝物殿は社殿の東神門をでて、5分ほど歩いたところにあります。
社殿と比べると人もまばらで、北池と呼ばれる池に架けられた橋を渡ると、桃源郷に迷い込んだような錯覚に陥ります。

宝物殿は明治天皇ゆかりの品々を保存・展示する建物で、明治神宮創建の翌年である1921年に竣工しました。
建物の設計は神田神宮や乃木神社なども手掛けた建築家の大江新太郎氏を中心とした明治神宮造営局。
正倉院の校倉造りをモチーフに和洋の要素が融合したデザインは、伝統的な要素をいかに新しい技術や文化と結びつけるかに挑戦した足跡が随所に現れています。
日本最初期の鉄筋コンクリート建築としても貴重な建築で、建物本体の他に正門や車寄せなど13棟が重要文化財に指定されています。

明治神宮_宝物殿

私が訪れたときはギリギリ耐震補強・改修によって閉館していましたが、現在は再オープンしているそうなので、近いうちに再訪しようと思います。

ちなみに北門を出てすぐの所に建つ神社本庁の建物は、建築家の菊竹清訓氏がデザインした建築です。

菊竹氏と言えば両国の江戸東京博物館などの設計者としても知られていますが、この神社本庁をは上のの写真のように、ガラス面に杜の緑が反射して、4本足で建つ江戸東京博物館のデザインに非常に近しいものを感じて建築好きとしては思わずニヤリとしてしまいます。

いかがでしたでしょうか。
100年の歴史がつくり出した、自然と建築と歴史が一挙に楽しめる明治神宮。
皆さんも機会があれば是非訪れてみて、その空間を体験してみてくださいね。

■明治神宮
設計:伊東忠太/明治神宮造営局(再建:角南隆)、大江新太郎/明治神宮造営局(宝物殿)、オークヴィレッジ木造建築研究所(明治神宮 CAFÉ 杜のテラス)、隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所(明治神宮ミュージアム)
所在地:東京都渋谷区代々木神園町1-1
アクセス:明治神宮前駅、原宿駅徒歩約10分
竣工:1920年(社殿)※1958年再建、1921年(宝物殿)、2017年(明治神宮 CAFÉ 杜のテラス)、2019年(明治神宮ミュージアム)
備考:重要文化財(社殿、宝物殿)
公式HP:https://www.meijijingu.or.jp/

■神社本庁
設計:菊竹清訓
所在地:東京都渋谷区代々木1-1-2
アクセス:明治神宮前駅、原宿駅徒歩約15分、代々木駅徒歩約7分
竣工:1987年


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