東京国際フォーラムがスゴい!バブルが生んだ名建築を建築好きがレポート【東京有楽町】

東京建築巡り

こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は東京有楽町に建つ複合施設、東京国際フォーラムを見学してきましたので、建築好きの視点からその魅力やポイントをレポートしたいと思います。

バブル期に計画された東京国際フォーラムは20年以上にわたって様々なイベントに利用されてきましたが、その建築については一般的にはあまり知られていません。
今回は東京国際フォーラムをその建築に注目して、実際に建物を訪れて感じたことや注目ポイントを解説していきたいと思います。この施設について知りたい!という方は是非参考にしてもらえればと思います。

【こんな人におすすめ!】
・東京国際フォーラムを実際に訪れた人の感想を聞きたい
・東京国際フォーラムの建築の見どころや、注目ポイントについて知りたい
・建築に興味があって、具体的に建築のどこに注目して見ると面白いのか知りたい

1.東京国際フォーラムって?

東京国際フォーラムは有楽町駅前の旧東京都庁跡地に建てられたホール、展示室、会議室、商業施設や美術館などが入る複合文化施設です。
山手線の緩やかなカーブに沿うような不整形の敷地に、7つのホールや33の会議室、レストランやカフェ、美術館などが配置されています。
設計したのはアメリカ在住の建築家ラファエル・ヴィニオリ氏で、設計案は日本で初めての国際公開コンペによって選ばれました。

2.早速突入!明快な建築構成と巨大なスケールに注目!

有楽町駅の改札を出るとすぐ目の前に東京国際フォーラムが目に入ってきます。
すぐ向かいには村野藤吾氏による旧有楽町そごうが建っていて、建築好きとしては否応なしにテンションが上がります。

東京国際フォーラムの建物構成は単純明快で、山手線の線路側には山手線のカーブに合わせて葉っぱの形のようなガラス棟が、反対側にはA~Dまでの4つのボリュームがだんだんと大きくなるように順番に並んでいます。
2つの棟の間は「パブリックプラザ」という広場兼通路となっていて、ガラス棟もホール棟もこの広場に向かってそれぞれの方法で開いています。

カーブする山手線沿いの敷地という条件として扱いにくい計画地に、単純明快な構成で答えを出したということもラファエル・ヴィニオリ氏の案がコンペの審査において評価された大きな理由の1つです。
この明快な構成、建物の中に入ってみると意外とわかりづらいですが、意識してみると非常にすっきりしています。
不整形の敷地に無駄なくボリュームをはめ込みつつも、騒音のある線路側からホールはできるだけ離してつつ、ガラス棟の線路側に会議室を配置して大きな壁を作っているのが巧みです。
また、2つの建物の谷間となるパブリックプラザは都市的なスケールで開放的な空間となりつつもガラス棟の巨大アトリウムと対応してさらに開放的に見えます。

構成が単純明快だからと言って建築も単純で質素化というと全くそんなことはありません。
私たちの身体のスケールを大きく超えたスケールのボリュームは圧巻の一言です。
こちらは一番手前のDホールですが、とにかく巨大で圧倒的、まるで巨大な宇宙船の母艦を目にしたような印象です。

そうした目で見ると、内部もまるで宇宙母船。
近未来的というか、日常のスケールや感覚を超えたデザインが満載です。

一方で右手のガラス棟はどうかというと、こちらは東京国際フォーラムの目玉ともいえるガラスのアトリウム空間が圧倒的に迫ってきます。

3.圧倒的なガラスのアトリウム空間がすごい!

ガラス棟に入るとまずは3600枚ものガラスパネルを使ったアトリウム空間に圧倒されます。
このアトリウムは先端にある巨大な2本の柱キール鉄骨と呼ばれる白の梁によって支えられていて、上を見上げると目に入る船底のような屋根はまるでノアの箱舟のようです。

この建築が計画されたのはバブルの真っ只中で、設計者であるラファエル・ヴィニオリがコンペに当選したのは1989年です。ちなみに総工費は約1600億円というから尚更驚きます。
今では有楽町駅前のランドマークとして多くの人に受け入れられている東京国際フォーラムですが、当時からその建設費用や必要性については批判も結構あったみたいです。
建築好きとしてはかつて建築家である磯崎新が「東京五大粗大ごみ」と評して批判したことは有名な話です。(ちなみに残りの4つは東京都庁舎、現代美術館、東京芸術劇場、江戸東京博物館です。)
建ってしまえば批判は小さくなっていくというのが常ですが、今見てもこの無駄というか贅沢な空間はすごいです。むしろ成長が停滞する日本においてはもうこのようなバブル建築がたてられることはないのではと考えると貴重な建築に思えます。

有楽町と反対側の柱付近には江戸城の築城者としても知られる太田道灌の銅像や展示コーナーがあります。
この展示内容も初めて知ることも多くて興味深かったのですが、江戸時代の人物の銅像と外国人建築家による現代建築のマッチ感が面白かったです。

ちなみに線路側には会議室などの機能がぎっしり収められていて、山手線の喧騒を遮る「壁」としても機能しています。
ゆるやかなスロープを上がって上に行くこともできますが、どこを見ても絵になります。基本的に閑散としているので、カップルのSNS映え写真スポットになっていました 笑

スロープを登っていくとさらにガラスのアトリウムを登る回廊につながっていて、アトリウムの中を空中散歩することができます。
巨大なアトリウム空間の空中通路は私もいくつも経験していますが、東京国際フォーラムは長さも高さの変化もダントツです。まさにここでしかできない空間体験というものを堪能できます。

空中通路は広場側のガラス添いに設けられていますが、合計3本の通路が会議室側の廊下と繋がっています。
渡り廊下の途中から見ると建物の骨組みや部材の接合もよく見れて、白色のキール鉄骨が中央に向かって段々とサイズが変わっていくのも興味深かったです。

4.地下ホールや美術館も注目!

ガラス棟の空中回廊を探索した後はエレベータで地下に降りて、ホール棟の地下を探検します。
ホール棟の地下にはEホールという2つの地下ホールがあるのですが、こちらもホールは巨大な建物を支えるダイナミックな柱が特徴です。
見応え抜群のホールなので、地上のホールだけでなくこちらの地下ホールも見逃さずにチェックしておきたいですね。

また、地下には「相田みつを美術館」も入っているので興味のある人は是非。
私は昔一度入ったことがあるのですが、今回はスルーしました。もう少し大人になったら再訪したいと思います 笑

5.最後にパブリックプラザを散策!

最後に地上階の広場「パブリックプラザ」を散策します。
広場にはパブリックアートも点在していて散策してみると意外と面白かったです。

この広場は街に対してオープンなのですが、同時に囲われて閉じられているような不思議な空間でもありました。
ガラスに反射する光や建物、ホールの生み出す陰りが印象的で、どこか外部の世界とは隔離された場所にいるような感覚にさせてくれます。

最後は広場もしっかり楽しんで、東京国際フォーラム見学を終えることができました。
東京国際フォーラムは通りかかったことは何度もあったのですが、本格的な見学は今回が初めてでした。思った以上のダイナミックな空間やここでしかできない空間体験に大満足な一日となりました。


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設計:ラファエル・ヴィニオリ建築士事務所
所在地:東京都千代田区丸の内3-5-1
最寄り駅:有楽町駅徒歩1分、東京駅徒歩5分
竣工:1996年

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