松本「松本本箱」老舗旅館をリノベーションした話題の複合施設をレポート

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今回は長野県松本市にある松本十帖・松本本箱を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・松本本箱を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・松本本箱の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・松本本箱の建築的な見どころや注目ポイント

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1.日帰り利用もできる!ブックストア松本本箱をはじめとした建築群松本十帖

今日訪れたのは長野県松本市の浅間温泉にある松本十帖とその付随施設であるブックストア・ホテル・レストラン等の複合施設である松本本箱。

松本十帖は、浅間温泉に1686年に創業した老舗旅館「小柳」の再生プロジェクトで、古い旅館を改修したHOTEL 松本本箱・HOTEL小柳、それらのホテル内につくられたブックストア・ベーカリー・レストラン、ホテルから少し離れたところに建つカフェおやきとコーヒー哲学と甘いものなど様々な施設の総称です。

浅間温泉は、松本駅からバスで30分ほどの場所にある昭和の雰囲気を色濃く残す温泉街。
最寄り駅である浅間温泉停留所を降りて5分ほど歩くとHOTEL 松本本箱・HOTEL小柳が見えてきます。

向かって左手にあるのがHOTEL 松本本箱、その奥の右手にあるのがHOTEL小柳です。
今回の主目的である松本本箱は、そのブログでも何度も作品を紹介している建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICEが改修デザインを手掛けています。
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ちなみにSUPPOSE DESIGN OFFICEは、松本本箱のすぐ隣に建つシードルの醸造所の改修デザインも手掛けています。

また、お隣のホテルの中に入る浅間温泉商店や、足元に建つ平屋の小柳之湯は、こちらもこのブログで度々紹介しているスキーマ建築計画がデザインを手掛けていて、松本十帖は注目の建築設計事務所の作品が一挙にみれる建築ファンにはたまらないスポットとなっています。

HOTEL 松本本箱は宿泊施設としても利用できますが、ブックストア松本本箱の利用は宿泊者の他にデイユースも可能です。またホテル内にはレストラン三六五+二/367もあって、こちらも外来利用が可能です。

松本本箱は、ブックストアの名の通り実際に本の購入もできるブックスペースですが、事前にホームページから予約をすることで入館料無料で外来利用が可能です。

松本本箱は暖簾をくぐってホテルの1階エントランスからすぐの場所にあり、ホームページでの予約時に発行されるQRコードを入退場ゲートにかざすことで利用できます。

私が訪れたのは週末の日曜日でしたが、予約は当日でも空きがあり、希望の時間で見学することができました。

2.無料ではいれるブックストア松本本箱が面白い

ゲートをくぐると建物西側の一面に沿った本の空間が広がります。
古い旅館のコンクリートの躯体やむき出しの配管と、艶やかな赤い庇やその奥に続く絨毯の対比がとても鮮やかで印象的です。

入口は話題の書籍や雑誌を中心とした選書ですが、奥に行くに従って様々なテーマごとの本棚に切り替わっていきます。

ちなみに松本本箱の選書とディレクションはBACHの幅允孝氏が行っているのも注目ポイントです。
幅允孝氏は、選書家・ブックディレクター・編集者で、このブログでもレポートした猿田彦珈琲調布焙煎ホール(内装デザインは松本本箱と同じくSUPPOSE DESIGN OFFICE)の選書も手掛けています。
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エントランス付近は明るい自然光の差し込む気持ちのいい空間となっていて、スタイリッシュさと洗礼された和のデザインが合わさったSUPPOSE DESIGN OFFICEらしいデザインとなっています。

少し進むと靴を脱いであがる赤絨毯の空間に切り替わります。

ブックストアとしての松本本箱は1階の他に、階段を降りた地下の空間と、階段を上がった2階のスペースに別れます。

アイストップの家具や吹き抜けを利用した本棚など、様々な仕掛けの連続によって常に驚かされる空間が連なっているのも素敵です。

一見すると元旅館とは思えないほどナチュラルにスタイリッシュな空間となっていますが、元々の旅館の空間を楽しみながらリデザインしているのがとても印象的でした。

例えば地下にある「こども本箱」では元大浴場の空間を利用したこどものためのスペースです。

大人の目線ほどの本棚が迷路のように配置されていて、その奥には浴槽を使ったボール銭湯があります。

壁際には洗い場の設備がそのまま活用されていたり、照明は風呂桶だったりと元の空間を活かしつつ遊び心溢れた空間が広がります。 

私が訪れたときも地下のスペースは子供が探検したりボールのお風呂に飛び込んだりと、入れ代わり立ち代わり子供たちに大人気の様子でした。

地下にはこども本棚の他に、お手洗いやおむつの交換スペースなどもあります。

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