今日は港区の白金台駅周辺で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・白金台エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・白金台エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・白金台エリアの建築の見どころや注目ポイントを解説
ちなみにすぐ近くの目黒駅周辺エリアや高輪エリアでの建築巡りについてはこちらの記事にまとめていますので、気になった方は是非あわせてご覧下さい。
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1.プレミスト白金台
まずはじめに紹介するプレミスト白金台は、白金台駅をでてすぐのところに建つ地上12階地下1階建て総戸数33戸の集合住宅です。
伝統的な素材や職人の手業を積極的に取り入れることをコンセプトにした建築は、住まいという最も日常的な空間でそれらの業を体験できる贅沢な集合住宅となっています。
天に伸びるような植栽や、通りかかる人が近くで接する低層部にはより素材の味が感じられるデザインが施されていているのも素敵です。
デザイン監修:デザイン・ファーム
設計:スタイレックス
所在地:東京都港区白金台3-2-5
アクセス:白金台駅より徒歩約1分
竣工:2017年
備考:2017年度グッドデザイン賞
2.瑞聖寺
瑞聖寺(ずいしょうじ)は、江戸時代初期の1670年に創建された黄檗宗の寺院です。
境内の中心となる大雄宝殿は、日本に現存するこの時代の中国寺院として貴重な建築となっていて、その雄大な姿を現代に伝えています。
また、2018年には隈研吾建築都市設計事務所により庫裡の建替えが行われました。
水庭を中心としたコの字の配置の新たな建物は、深い軒が重力から開放されたように伸びて荘厳な雰囲気を纏っています。
ボリューム感のある大雄宝殿と水平に佇む庫裡の対比も美しい注目のスポットとなっています。
設計(庫裡):隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所
所在地:東京都港区白金台3-21-19
アクセス:白金台駅より徒歩約3分
竣工:1757年(大雄宝殿)、2018年(庫裡)
備考:重要文化財(大雄宝殿、通用門)
3.港区立郷土資料館
港区立郷土資料館は、1938年に建てられた旧公衆衛生院を改修した港区の郷土資料館です。
設計者の建築家内田祥三は安田講堂を始めとする東京大学などの作品を手掛けたことでも知られ、内田ゴシックと呼ばれるスクラッチタイルで覆われたゴシック調のデザインを得意とした建築家でもあります。
バリアフリー化や設備の更新などの改修を経て生まれ変わった建物は、そんな内田氏の建築の魅力をたっぷりと堪能できるオススメの施設となっています。
設計:内田祥三
改修設計:日本設計
所在地:東京都港区白金台4-6-2
アクセス:白金台駅より徒歩約1分
竣工:1938年(2018年改修)
備考:2021年 東京建築賞優秀賞
2020年 第29回BELCA賞ベストリフォーム部門
4.ユーネックスナニナニ
ユーネックスナニナニは、白金台の外苑西通り沿いに建つなんとも不思議なビル。
設計者のフィリップ・スタルクは先日このブログでも紹介した金色の筋斗雲で有名な浅草のアサヒグループホール棟をデザインしたデザイナー・建築家でもあります。
バブルの最中に建てられた建築は、外壁の銅板が年月を経ることでより一層渋く輝いていて、今でも強烈な個性を放っています。
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設計:フィリップ・スタルク+野沢誠+GETT
所在地:東京都港区白金台4-9-23
アクセス:白金台駅より徒歩約5分
竣工:1989年
5.ザ・テンダーハウス
ユーネックスナニナニの少し先に建つザ・テンダーハウスは、立体的な石質の外装が特徴的なレストラン・結婚式場の複合施設です。
格子状にデザインされた外装は、開放性と遮蔽性という一見相反する要求を見事に両立させつつ、周りの建物とは一線を画すオリジナリティ溢れるデザインを実現しています。
シンプルながら重厚感があり、素材の質感をダイレクトに味わえる白金台の隠れた名建築です。
設計:乃村工藝社+竹中工務店
所在地:東京都港区白金台4-19-16
アクセス:白金台駅より徒歩約6分
竣工:2015年
備考2016年日本空間デザイン賞
6.旧SME白金台オフィス
旧SME白金台オフィスは、外苑通りをさらに進んだところに建つ元大手レコード会社のオフィスとして建てられた地上7階地下1階建ての建物です。
背後の自然教育園と2本の緩やかにカーブする前面道路に挟まれた建物は、巨大なボリュームが分節化されたガラスの外装材によって優しく緩和されていて、白金のイメージにピッタリ合った優雅で気品あふれる佇まいとなっています。
設計:アーキテクトファイブ
所在地:東京都港区白金台5-12-7
アクセス:白金台駅より徒歩約6分
竣工:1996年
備考:第41回BCS賞
7.アルビオン白金教育センター
アルビオン白金教育センターは、白金台駅から目黒通りを程なく東に進んだところに建つ化粧品会社の研修施設です。
外部の開口部を極力抑えつつ中庭を中心とした構成は、周辺環境とのバッテングを回避しつつ、内部のコミュニケーションを活性化させるような研修施設が実現しています。
抽象的で洗練されたデザインの建物は、高級化粧品会社のイメージが建物全体から伝わってくるようです。
設計:鹿島建設
所在地:東京都港区白金2-6-8
アクセス:白金台駅より徒歩約5分、白金高輪駅より徒歩約6分
竣工:2007年
備考:2008年度グッドデザイン賞
8.イグレック
イグレックは、目黒通り沿いに建つ地上12階総戸数16戸の集合住宅です。
楕円形の平面が筒状に積み重なった建物は一見するとオフィスかギャラリーに見えますが。実は集合住宅というから驚きです。
狭小敷地の立地ですが、ガラスの外装が天まで立ち上がる姿は、優雅で美しくこの建築ならではの新たな住宅が実現しています。
今回はお昼に訪れましたが、夜の輝く姿も美しいのだろうと想像が広がります。
設計:山口真一郎+竹中工務店
所在地:東京都港区白金2-5-16
アクセス:白金台駅より徒歩約6分、白金高輪駅より徒歩約5分
竣工:2007年
9.シェラトン都ホテル東京
シェラトン都ホテル東京は、世界貿易センタービルなどの設計で知られるアメリカの建築家ミノル・ヤマサキが外装を、このブログでも度々紹介した村野藤吾が内装を手掛けたホテルです。
縦のラインを強調しつつ雄大に広がるホテルは、竣工から45年経った現在でも健在です。
重厚感を漂わせつつ、どこかレトロフューチャー感のあるデザインも70年代らしくとても素敵です。
設計:ミノルヤマサキ+村野藤吾+大林組
所在地:東京都港区白金台1-1-50
アクセス:白金台駅より徒歩約5分、白金高輪駅より徒歩約6分
竣工:1979年
10.明治学院大学
明治学院大学は、1863年に宣教師であり医師でもあったジェームス・カーティス・ヘボンが横浜で開いたヘボン塾をルーツと起源とする大学で、ここ白金キャンパスは1887年に私立明治学院が開校した場所でもあります。
キャンパス内には、明治から大正にかけて建てられた建物がいくつも点在していて、現在も丁寧にメンテナンスされて使われています。
また、1993年に建てられた本館や2003年に建てられたパレットゾーンは内井昭蔵建築設計事務所が設計を手掛けていて、キャンパス内の建物を繋ぎつつ、優雅で気品あふれるキャンパスを演出しています。
設計:W.Mヴォーリズ(チャペル)、内井昭蔵建築設計事務所(本館・パレットゾーン白金)
所在地:東京都港区白金台1-2-37
アクセス:白金台駅より徒歩約6分
竣工:1889年頃(インブリー館)、1890年(記念館)、1916年(チャペル)、1993年(本館)、2001年(パレットゾーン白金)
備考:重要文化財(インブリー館)
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