9.AEAJグリーンテラス

AEAJグリーンテラスは、原宿駅から程なく歩いたところに建つ日本アロマ環境協会(AEAJ)によるアロマテラピーの情報発信拠点です。
建築の設計を手掛けたのは隈研吾氏率いる隈研吾建築都市設計事務所で、植物の恵みであるアロマオイルのイメージを、ヒノキを組み上げた木の空間と自然光が差し込むガラスの外装で表現しています。
木組みの内容が、床面から壁、天井と立体的に組み上がり雲のような軽やかさで空間を形作り、アロマのイメージと隈研吾氏がこれまで様々な建築で実践してきた建築手法が融合しているのにも注目です。


設計:隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所
所在地:東京都渋谷区神宮前6-34-24
アクセス:原宿駅より徒歩約5分
竣工:2022年
公式HP:https://greenterrace.aromakankyo.or.jp/
10.キュープラザ原宿

キュープラザ原宿は、明治通りを南下したところに建つ地上11階地下2階建ての商業・飲食・結婚式場等の複合施設です。
ポップなカラーで彩られた外装のフィンは渋谷側からは渋谷をイメージした色が、表参道側には表参道をイメージした色で彩られているのが大きな特徴。
このフィンは見る角度や時刻によっても表情を変え、時期によって色変えがされることで外装が変化するので、いつ来ても新しい発見がある建物となっています。


デザイン監修:クライン・ダイサム・アーキテクツ
設計:竹中工務店
所在地:東京都渋谷区神宮前6-28-6
アクセス:明治神宮前〈原宿〉駅より徒歩約2分
竣工:2015年
備考:2015年度グッドデザイン賞
11.3 COINS原宿本店

3 COINS原宿本店は、明治神宮前〈原宿〉からすぐの場所に建つ300円を中心価格とした雑貨店3 COINSのフラッグシップストアです。
倉庫をモチーフにした店内は、仮設材やラックなどを組み合わせながらシンプルで武骨なデザインが特徴。無理に着飾り演出した消費ではなく、ほしいものを自分の感性に沿って発掘し、掘り出し物を発見していくようなワクワクする感覚を味わえる店舗となっています。
原宿らしさも感じるスタイリッシュなデザインの中にどこか日本らしい繊細さや儚さを感じるデザインとなっているものも面白いです。

設計:SUPPOSE DESIGN OFFICE
所在地:東京都渋谷区神宮前6-12-22 秋田ビル1F
アクセス:明治神宮前〈原宿〉駅より徒歩約3分
竣工:2021年
12.ジ・アイスバーグ

ジ・アイスバーグは、明治通り沿いに建つ地上7階地下1階建てのオフィスビルです。
アイスバーグ(氷山)の名の通り、大きく傾きながら天に伸びる外装が特徴で、多くのガラス張りの建物が建ち並ぶ原宿・表参道エリアにおいても一際存在感のある建物となっています。
垂直に伸びるエレベーターと、角度をつけながら反射するような軌跡を描く斜めのラインが頂部でクロスするデザインもスリリングで、一度見たら忘れられないインパクトがあります。


設計:CDI青山スタジオ
所在地:東京都渋谷区神宮前6-12-18
アクセス:明治神宮前〈原宿〉駅より徒歩約3分
竣工:2006年
13.神宮前ビルディング

神宮前ビルディングは、明治神宮前〈原宿〉駅から程なく歩いた裏路地に建つ地上4階地下1階建てのテナントビルです。
各層が積み木のようにズレながら積層された不思議な建物は、ステンレスの鏡面仕上げの天井によって、建物内部や周辺環境が反射されるようなデザインとなっているのが特徴です。
軽やかなダンスを踊っているような建物は、都市環境を取り込み反転しながら楽しげに都心の路地裏の風景の一部となっています。


設計:中央アーキ
所在地:東京都渋谷区神宮前6-12-9
アクセス:明治神宮前〈原宿〉駅より徒歩約4分
竣工:2012年
14.国立代々木屋内総合競技場

国立代々木屋内総合競技場は、1964年の東京オリンピックの際に代々木公園に隣接して建てられたスポーツ施設です。
日本で開催される初めてのオリンピックの会場として、その意匠設計を20世紀の日本を代表する建築家 丹下健三氏が、構造設計を東大の坪井善勝氏が手掛けました。
当時のオリンピックの熱狂をそのまま形に表した渦のような代々木競技場は、競技場という用途と形態的な美しさ、構造的な合理性が高い次元で一致しているのが特徴。吊り構造による意匠と構造が融合したダイナミックな競技場は日本のみならず世界に衝撃を与えました。

64年のオリンピック当時小学生だった建築家の隈研吾氏もこの建築に感動して建築家を志したという逸話が残るほどに後の建築界に大きな影響を与えた作品で、原宿を訪れた際には是非見ておきたい必見の建築です。
設計: 丹下健三/丹下健三・都市・建築設計研究所
所在地:東京都渋谷区神南2-1-1
アクセス:原宿駅より徒歩約5分
竣工:1964年
備考:第6回BCS賞
10.明治神宮(原宿)

最後に紹介する明治神宮は1920年(大正9年)に創建された神社ですが、明治神宮の設計も先ほどから名前の出ている伊東忠太氏が手掛けたもの。
創建当時の建築は残念ながら第二次世界大戦の戦火によって主要な建物の多くは消失してしまいましたが、1958年に角南隆氏の手によって再建されました。

様々な歴史を辿って現在の建築となった経緯はありますが、まるで何百年も前からそこにあったかのような自然かつ堂々とした美しさは一見の価値ありです。伊東氏の作品は竣工から100年以上経っているものも多く、現在でも東京都内その姿を見ることが出来る最も古い構築物は東京大学正門(1912年)ですが、建築としてはこの明治神宮が東京都内で最も古い建築です。

伊東氏の建築の他にも公園の父とも呼ばれた本多静六氏による造園や、建築家の大江新太郎氏による宝物殿(1921年)、隈研吾建築都市設計事務所が手掛けた明治神宮ミュージアムなど、数々の重要文化財や注目建築が堪能できる建築好き必見のスポットとなっています。

詳細記事
・明治神宮は建築に注目!100年の歴史が詰まった奇跡の杜をレポート
設計:伊東忠太/明治神宮造営局(再建:角南隆)、大江新太郎/明治神宮造営局(宝物殿)、オークヴィレッジ木造建築研究所(明治神宮 CAFÉ 杜のテラス)、隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所(明治神宮ミュージアム)
所在地:東京都渋谷区代々木神園町1-1
アクセス:明治神宮前駅、原宿駅より徒歩約10分
竣工:1920年(社殿)※1958年再建、1921年(宝物殿)、2017年(明治神宮 CAFÉ 杜のテラス)、2019年(明治神宮ミュージアム)
備考:重要文化財(社殿、宝物殿)
公式HP:https://www.meijijingu.or.jp/
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