今回紹介するのは埼玉県飯能市にできた話題のスポット「ムーミンバレーパーク」です。
実はムーミンバレーパークにはオープンから間もない2019年のゴールデンウィークに訪れていたのですが、ずいぶんと紹介するのが遅れてしまいました。
今話題のこのパークですが、広大な敷地に広がる建築・ランドスケープに加え、展示内容も素晴らしかったので、今回はその魅力や訪れる際の注意点についてご紹介していければと思います。
1.ムーミンバレーパークとは
ムーミンバレーパークは埼玉県飯能市宮沢湖にあるテーマパークで、2019年3月にオープンしました。
先行オープンしていた北欧をテーマにしたメッツァビレッジに隣接し、7万㎡を超える敷地にムーミンの世界を追体験できる施設やランドスケープが計画されています。
敷地は大きくはじまりの入り江、ムーミン谷、コケムス、おさびし山の4つのゾーンに分れていて、常設のムーミンテーマパークはフィンランド以外では海外初となります。
園内のいたることろによくデザインされたムーミンのアイコンが散りばめられていて、オープンから4カ月経った7月には、メッツァビレッジの年間の来場目標者数だった100万人を達成しました。
また、ムーミンバレーパーク単体でも年間来場者数100万人を超えるペースとなっていて、2019年で一番注目されたテーマパークとなりました。
2.アクセスは?コンペでデザインを募集した駅にも注目
ムーミンバレーパークのあるメッツァへは西武池袋線 飯能駅を下車後、バスで13分程の距離にあります。
飯能駅からはかなり距離があり、歩くと45~50分ほどの距離があるので、バスを利用するのがおススメです。
バスの運賃は200円ですが、週末はかなり混雑するのであらかじめ小銭を用意しておくことをおススメします。
また、JR東飯能駅からもバスがでているのでこちらからのアクセスも可能です。
そして飯能駅を降りると思いがけず駅の内装デザインもかっこいい!
実は飯能駅はムーミンバレーパークの開業に伴ってリニューアルが行われています。
改修に当たっては、フィンランド国内のデザイナーを対象にフィンランド大使館を通じてコンペ(提案を競い合う大会)が行われて、そのコンペのデザインを元に改修設計が行われました。
それぞれの場所を繋ぐように配された木天井や樹木をイメージした造形がホームの各所でも見ることができ、電車で訪れる際には是非とも注目したいポイントです。
また、駐車場も併設されているので車でのアクセスも可能です。
3.施設情報は?営業時間やチケットについて解説
ムーミンバレーパークの営業時間は以下の通りです。(※情報は記事執筆時のものですので、最新の情報は要公式HP確認)
□営業時間
平日:10:00〜20:00
土日祝:10:00〜20:00
※メッツァビレッジは10:00〜21:00
尚、年末年始など時期によっては営業時間が異なる場合もありますので注意が必要です。
メッツァビレッジは入場無料となりますが、ムーミンバレーパークの入園にはチケットが必要なので事前に入手しておくことをおススメします。
チケットの購入はムーミンバレーパークのHPの他、ローソンなどの各コンビニでも入手することが出来て、料金は以下の通りです。
□チケット料金(1Day)
おとな(中学生以上):3000円(事前購入):当日窓口は+200円
こども(4歳以上小学生以下):1800円 (事前購入):当日窓口は+200円
□アトラクション料金
私が訪れた時にはアトラクションごとに追加料金がかかりましたが、現在は基本的には1Dayパスに含まれるようです。
ちなみに私は「飛行おにのジップラインアドベンチャー」を体験しましたが、ハーネスをつけて湖上を滑走する体験はとても気持ちがよかったです。(メンテナンス等で休止することがあるので、訪れる際は要HP確認)
こちらの写真にうっすらとみえるワイヤーに沿って滑走します。 体験前に落下防止のためカメラから携帯、時計に至るまですべて預けてしまったので写真をとれず、残念。
アトラクションのチケットはその場で購入することができるので、入園後に混雑具合を見ながら購入するのがおススメです。
4.早速突入!森を抜けるとそこはムーミンワールドだった
まずは飯能駅の改修されたデザインでテンションの上がったまま飯能駅から出ているバスに乗ります。バスを降りた後はムーミンバレーパークの入口まで約15分ほど歩きます。
私が訪れたのは2019年のゴールデンウィークだったのですが、受付までは長蛇の列ができています。のどかな湖畔の風景を楽しみつつ一緒に行った友人と共にワイワイと待ちます。
行列を進むとまずは「はじまりの入り江」エリアです。
ここのエリアが受付になっているのですが、そこには早速本の形をしたウェルカムゲートが。ここは人気の記念写真スポットになっています。
このすぐ後ろが入場ゲートで、事前にチケットを購入していればスマホのコードをかざすだけでスムーズに入場できます。
ムーミンパパの水浴び小屋もあります。中にはあいれませんが、湖の上にある小屋の周りをぐるりと一周できます。
更に進むと「ムーミン谷」エリアとなり、更に進むとひらけた広場にステージ「エンマの劇場」が見えてきます。
ここでは水辺があったり橋があったりと気持ちのいい空間が広がります。湖沿いに絞られてきた視界が一気に広がるよう演出されています。
また、各キャラクターごとにカラフルに色分けされたショップが立ち並びますが、小分けに平屋の建築を並べることで大きくなりがちな建築を身近なヒューマンスケールの建築に落とし込んでいます。
また、それらの建物を低層に抑えることは、ムーミン屋敷などメインとなる塔状の建物をより際立たせる効果を発揮しています。
これらの配慮が効いて、ブルーの「ムーミン屋敷」が一層際立って見えます。
こちらはは、原作者トーベ・ヤンソンが残した図面や、友人たちと手がけたジオラマをもとに原作に忠実に再現されています。 内部はアトラクションチケットを購入することで見学できますが、2019年11月から地下と1階は無料で見学できるようになりましたので必見です。
更に進んむと「おさびし山」エリアがあり、お馴染みの灯台が見えてきます。
基本的に飯能の広大な森や湖に調和するような建物や地形が広がりますが、 このように各エリアで、湖畔の上の小屋や3階建ての塔、白い灯台などアイキャッチになる建物がつくられているのが面白いです。
5.内部展示も素晴らしい!工夫溢れる展示方法も楽しめる
ムーミン谷エリアの左でにはKOKEMUS(コケムス)という展示施設があり、 ムーミンに関する展示を楽しんだり、カフェで休憩することができますが、こちらの展示が素晴らしかったです。
単に平面的な展示だけでなく、2次元と3次元を組み合わせた展示が多くあるのが特徴で、2次元の平面から生まれる奥行き感や、そこから想像力を膨らませることができるような展示が見事でした。
また、2次元の絵もレイヤーのように何層も積み重なったものもあれば、映像として動くもやプロジェクションマッピングを使ったものもありとても面白い展示でした。
その他にも横からみると歪んで見えていたものが、正面から見るときちんとした絵に見えたり、クイズ形式になっていたりと様々な工夫の展示がられます。
施設名のKOKEMUS(コケムス) はフィンランド語で「体験」を意味しますが、見るだけでなくまさに体験を通してムーミンの世界を知ることができました。
また、当時の連載の展示や、原画の複製、映像による解説など色々な方面からムーミンの魅力を堪能できるよう工夫されています。
展示室の外にも吹き抜けを使った巨大なジオラマもあり、15分ごとに照明やプロジェクションマッピングの演出と共に動き出すのでこちらも要チェックです。
この他、1階には売場面積・商品数が世界最大級のショップがあったり、疲れたら上階のカフェではムーミン谷エリアを見渡せるテラスで休憩することも出来ます。
いかがでしたでしょうか。
ムーミンバレーパークはムーミンの世界を通じて、そのつくり手たちの創造力や工夫が堪能できるおススメスポットです。
また現在では、光や音、プロジェクションマッピングを使ったイルミネーションイベントなど季節に合わせて様々なイベントも企画されているようです。
益々注目されるパークになりつつあるムーミンバレーパーク、皆さんも機会があれば是非一度トリップしてみて下さい。
ムーミンバレーパーク
建築設計:計画・環境建築
所在地:埼玉県飯能市宮沢327-6
アクセス:西武池袋線 飯能駅よりバス約13分
竣工:2018年(2019年3月オープン)
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