
山手線のホームからも見える建物の下層部に柱はなく、24m角、高さ63mの直方体がまるで宙に浮いているかのようです。

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地上から近づいていくとその特異な外観とは裏腹に視線が抜け、アトリウム空間の気持ちよさと向こう側に見える電車の動きが伝わって広々した景観を楽しめます。
一見すると奇抜に見えなくもないビルですが、よく見るとスケール感や色合いに落ち着きと風格を感じます。
フレームのグレーと建物の外壁のブラウンの色づかいや、斜めの竹かごの格子と、水平のタイルの対比など、コントラストが効き上品さを感じます。
「和」の空間のデザインと先端技術を駆使した取り組みが特徴的な大江匡という建築家の特徴がよく出た建築だと思います。
山手線からもよく見えるこの建築。
渋谷駅にした際はちょっと窓の外をのぞいてみて、この建築越しに見える渋谷の風景を体験してみてはいかがでしょうか。
山手線に乗っていて電車が渋谷に近づいた時には要チェック、この記事のことを頭の片隅に思い浮かべながら電車の外に目を向けてみて下さい。
■まとめ
・和のデザインと先端技術という建築家 大江匡の特徴がよく出た建築
・斜め格子の「竹かご」によって建物を浮かし、地上部分に豊かさと公共性に貢献させた建築
ちなみにすぐ近くの表参道の建築についてをこちらの記事にまとめていますので、興味があればぜひ覗いてみて下さい。
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↑大江匡氏について詳しく知りたいならこちらの書籍がおススメです!気になる方はチェックしてみて下さい(Amazonでチェック!)
■建築情報
名称:SANKYO新東京本社ビル
設計:大江匡(プランテック総合計画事務所)
所在地:東京都渋谷区渋谷3-29-14
最寄り駅:渋谷駅徒歩5分
竣工:1998年
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