今回は東京豊洲の芝浦工業大学キャンパス内にに建つ銀座シシリア 豊洲店を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・銀座シシリア 豊洲店を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・銀座シシリア 豊洲店の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・銀座シシリア 豊洲店の建築的な見どころや注目ポイント
尚、豊洲周辺の建築巡りについてはこちらの記事でレポートししていますので、興味のある方は是非併せてご覧下さい。
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1.芝浦工業大学の豊洲キャンパスにできたカフェレストランを訪問
今回紹介するのは芝浦工業大学 豊洲キャンパスに2022年にオープンした銀座シシリア 豊洲店です。
芝浦工業大学 豊洲キャンパスは、2006年にこれまでの田町キャンパスから移転した芝浦工業大学の新キャンパス。
2022年には、羽を広げるようにせり上がるデザインが特徴の本部棟が完成しましたが、この本部棟の1階に入るのが今回訪れた銀座シシリア 豊洲店です。
豊洲駅から5分ほど歩くと、芝浦工業大学の豊洲キャンパスの本部棟が見えてきます。
芝浦工業大学豊洲キャンパスといえは凱旋門のような門型の研究棟がトレードマークでしたが、新しくできた本部棟は遠目からでも目を引くシンボリックなデザインとなっています。
低層部はピロティとなっていて、芝浦工業大学の校歌にある「白亜の殿堂 ここに聳え」からインスピレーションを得たという神殿のような白い柱の空間からキャンパス内部へと誘うデザインとなっています。
そんなピロティ空間の1階右手にはいるのが銀座シシリア 豊洲店で、学生だけでなく一般の人も利用できるカフェレストランとなっています。
店舗のデザインを手掛けたのは建築家の坂茂氏です。
坂茂氏といえば、このブログでも何度も作品を紹介したことのある世界的な建築家で、紙管を使った建築や独自の構造システムの構築などチャレンジングな建築で知られる建築家です。
ちなみにピロティの向かいには、同じく坂茂氏がデザインを手掛けたカフェSIT Global Caffe empowered by Segafredoがはいり、大学のアプローチ空間を挟む対角に計画された店舗は、シャッターを開くことで建築とキャンパスが連続するようなデザインとなっています。
このシャッターは先程紹介した本部棟の「白亜の殿堂」のコンセプトとも通じますが、以前このブログで紹介した自由が丘の「ガラスのシャッタースタジオ」などの作品でみられる坂茂氏の得意とするデザインの発展形でもあります。
銀座シシリア 豊洲店は、オープンした2022年に一度訪れたことがありましたが、その時は気温が低かったこともあってかシャッターが閉じられていていました。
今回は夏に訪れたのですが、シャッターを開放して店舗と建築、ひいては街と連続するような空間となっていました。
2.内装は紙!世界的建築家の驚きのデザインを堪能
店内に足を踏み入れると、壁や天井などの内装材から家具に至るまで至る所で紙材を使ったデザインとなっていて、世界的建築家である坂茂氏の建築をたっぷりと堪能できます。
再生紙を使った丸や四角の紙管は、併せて使われているテーブルや椅子などの木材とも調和して、優しい印象の店内を形作っています。
丸い紙管を垂直方向に並べたパーテーションや、輪っか状の紙材を使ったパーテーションなど、様々なデザインが散りばめられていて、空間を柔らかく仕切っています。
天井のデザインも面白くて、線状のウェーブする天井や、六角形のパターンが印象的な天井など、一つの店舗の中で異なる性格の空間がいくつもつくられています。
店内の椅子やテーブルは実際にこのレストランを使う人が直に接する部分となりますが、これらの家具もすべて紙を構造体にしたデザインとなっています。
カウンター席からテーブル席、グループ席など色々なタイプの座席があるのも嬉しいポイント。
最初は紙というイメージから強度や安定性が十分なのかと不安でしたが、実際に使ってみると想像以上にガッシリしていて強度や安定性は全く問題ありませんでした。
大学キャンパス内のレストランということで、イベント利用など使い方によっては家具の配置をフレキシブルに変えることが求められますが、こうした配置換えにも紙の家具は柔軟に対応できそうです。
3.銀座シシリアの絶品パスタをたっぷりと堪能
銀座シシリア 豊洲店は、キャンパス内にありながら一般の人も利用できるので、店内には学生だけでなく地域の住民らしき人が多くいた印象です。
メニューは、パスタとピザが中心となっていて、定番メニューのナポリタンから日替りの特別メニューまで様々です。
看板メニューのナポリタンは、銀座シシリアで創業以来50年以上続く伝統のメニューです。
モチモチした麺は味付けもしっかりしていて、ボリュームも満点。大満足の一品でした。
こちらは別日に訪れた時の日替わりメニューでする瀬戸内レモンのクリームチキンパスタです。
夏に訪れたのですが、レモンのさっぱりした味わいが夏にピッタリ。
ベーコンに鶏肉にお肉も多めで、見た目以上にボリューミーでした。
一つ難点をいうとドリンクがいつも氷がやや多めだと思うので、こちらは少しだけマイナスポイント。
ランチを頂いたあとはせっかくなので、向かいにあるSIT Global Caffe empowered by Segafredoも訪問。
こちらの内装は白ブナ材の合板を新たに開発することにチャレンジするなど、工業大学のキャンパスにふさわしいチャレンジ精神と独自の技術が詰まった建築となっていました。
新たな発見溢れる建築をたっぷりと堪能して、この日の建築巡りも大満足のものとなりました。
とてもオススメの建築ですので、皆さんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。
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銀座シシリア 豊洲店・SIT Global Caffe empowered by Segafredo
設計:坂茂/坂茂建築設計
所在地:東京都江東区豊洲3-7-5 芝浦工業大学豊洲キャンパス 本部棟1階
アクセス:豊洲駅より徒歩約5分
竣工:2022年
営業時間:
レストラン 11:30~21:00
カフェ 平日、土曜 8:00~19:00
日曜、祝日 9:00~18:00
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