上野駅周辺で建築巡り!おススメの名建築20選を紹介

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今回は東京上野に建築さんぽに行ってきましたので、上野駅周辺の建築見学にオススメな建築を紹介したいと思います。

上野駅周辺は上野動物園や美術館などで訪れたことのある人も多いと思いますが、建築も新旧合わせて様々な作品が見られる建築パワースポットでもあるのです。
いったいどんな建築と出会えるのか、早速見ていきましょう。

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1.上野東照宮(木原義久+鈴木長恒)

まず初めに紹介するのが上野公園内にある上野東照宮です。
東照宮とは徳川家康公を祀りする神社で、日光東照宮が有名ですが、この上野の東照宮は江戸城の鬼門の方角を守護する要として建設されました。
現在残っている社殿は1651年に三代将軍・徳川家光公の時に改修されたもので、震災や戦火を逃れて現存している貴重な建築です。
拝殿では多くが剥がれつつも、全面に金箔を塗った「金色堂」の名残をみることができます。

また、周辺には寛永寺五重の塔(1639年)厳有院霊廟勅額門(1679年)など江戸時代に建設された建物がいくつもあり、建築見学の際に時間があれば合わせて見ておきたいですね。

設計:木原義久+鈴木長恒
所在地:東京都台東区上野公園
アクセス:上野駅より徒歩約7分
竣工:1651年
拝観料:
 大人 500円
 小学生 200円
公式HP:https://www.uenotoshogu.com/index.html

ちなみに2022年には中村拓志(NAP建築設計事務所)によってデザインされた神符授与所と静心所が完成しました。
こちらの静心所では倒木の恐れがある為切り倒されたイチョウの木をモチーフにした3次元の軒下空間で参拝前の心を落ち着けることができ、遥か昔から続く東照宮の歴史と今ここの現代の地点を結ぶ素敵な建築を体験できます。

拝観料(一般500円)がかかりますが、授与所から先は人もかなり少ないので、訪れた際には是非中まで入ってみることをおススメします。

設計:中村拓志/NAP建築設計事務所
竣工:2022年

2.旧東京音楽学校奏楽堂(山口半六+久留正道)

旧東京音楽学校奏楽堂は1887年に開校した東京美術学校の本館として建設された木造のコンサートホールです。
日本における初めての本格的な音楽ホールとされていて、一時は取り壊しの危機になりましたが、その歴史的な価値や熱心な保存運動が実り移築・保存されています。
木造でありながら内部のヴォールト天井や、壁面や床下には藁やおがくずを入れて遮音性能を高めるなど試行錯誤の末の様々な工夫がされています。

設計:山口半六+久留正道
所在地:東京都台東区上野公園8-43
アクセス:上野駅より徒歩約7分
竣工:1890年

3.黒田記念館(岡田信一郎)

黒田記念館は後述する動物園博物館前駅の目の前に建ち、元々は洋画家・黒田清輝の遺産による美術館・美術研究所として建設されました。
設計は同じく当時の東京美術学校で教授を務めていた岡田信一郎が行いました。
岡田は、吉田五十八、今和次郎、吉村順三ら数々の名建築家を育てたことでも知られる建築家ですが、黒田記念館はそんな岡田の代表作ともいえる建築です。

褐色のスクラッチタイルと古典主義のオーダー柱が控え目ながら上野公園の木々と調和しています。
耐震補強とバリアフリー対応の為休館後、2013年にリニューアルオープンしていて、交差点側には上島珈琲店 黒田記念館店が入っています。座席は2階にもあるので建築巡りの合間の休憩にもピッタリのスポットとなっています。

設計:岡田信一郎
所在地:東京都台東区上野公園12
アクセス:上野駅より徒歩約10分
竣工:1928年(2013年改修)
営業時間:
 黒田記念館 9:30~17:00
 上島珈琲店 7:30~19:00
休館日(黒田記念館):月曜
公式HP:https://www.tobunken.go.jp/kuroda/

4.国立科学博物館(小倉強)

国立科学博物館「カハク」の愛称でも親しまれ、資料点数400万点を超す日本最大級の博物館です。
現在の建物は関東大震災により全焼した為に建て替えられた2代目で、当時文部省にいた小倉強の設計によって再建されました。
実はこの建物上から見ると飛行機の形としていて、新古典主義の堂々とした外観をしながらも、実は広がる両翼やコックピットなどの遊び心が面白い建築でもあります。
また、両翼の先端の馬蹄形を利用した階段や大吹き抜けのアーチ屋根なども見どころです。

設計:小倉強
所在地:東京都台東区上野公園7
アクセス:上野駅より徒歩約5分
竣工:1931年
休館日:月曜
公式HP:https://www.kahaku.go.jp/

5.動物園博物館前駅(中川俊二)

博物館動物園駅は京成電鉄の日暮里駅~京成上野駅の中間に位置する駅として、1993年に開業した駅舎です。
建設敷地は皇室で代々引き継がれてきた「世伝御料地」であることから「品位に欠けるものであってはならない」と、まるで小さな国会議事堂のような上品な駅舎が完成しました。
2018年に東京都選定歴史的建造物に選定されたことを期に補修工事が行われ、東京藝術大学の教授でもある日比野克彦氏によってデザインされた扉をはじめ、これからの建築としての新たなスタートが切られています。

2018年からは年に数日間だけ内部の一般公開が始っているので、内部公開された際には必見です。
内部の見学の様子はこちらの記事でもレポートしていますので、興味のある方は是非併せてご覧ください。
関連記事
・博物館動物園駅に潜入!一般公開された幻の駅見学レポート【東京上野】

設計:中川俊二
所在地:東京都台東区上野公園13
アクセス:上野駅より徒歩約10分
竣工:1931年

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6.JR上野駅(鉄道省)

JR上野駅は都内有数のターミナル駅です。
現在の上野駅は関東大震災で焼失した初代の駅舎に代わって、1932年の当時としては先進的な鉄筋コンクリート造で建設されました。
乗車口と降車口を上下に分離した立体的な構成が最大の特長で、始発・着駅として旅の趣を演出しつつ、大量の人・車・電車を効率的に捌くよう考えられています。
リニューアルを繰り返しながらも当時の面影が残されたところも多くあり、見どころ満載の正に東京を代表する駅舎となっています。
2020年には公園口改札が100m北側の新駅舎へ移設され、新改札口やロータリーが新設されて新たな上野駅の顔ができたのにも注目です。

設計:鉄道省
所在地:東京都台東区上野7-1
竣工:1932年

7.東京国立博物館

東京国立博物館は上野公園から道路一本挟んだ向かい側に建つ博物館です。
「トーハク」の愛称で親しまれ、物凄い数の国宝や重要文化財が保存・展示されていることで知られる博物館ですが、その建築群も国宝級です。

本館

例えば本館は銀座和光の設計でも知られる建築家渡辺仁によるもので帝冠様式の代表作と言われています。

設計:渡辺仁+宮内庁内匠寮
所在地:東京都台東区上野公園13-9
アクセス:上野駅より徒歩約7分
竣工:1937年
開館時間:9:30~17:00
休館日:月曜
公式HP:https://www.tnm.jp/

東京国立博物館がすごいのは各年代を代表する建築家による建築が綺麗に残っていることです。

表慶館

本館の他にも表慶館(片山東熊+高山幸次郎/1908年)、東洋館(谷口吉郎/1968年)、法隆寺宝物殿(谷口吉生/1999年)明治、昭和、平成の名建築が一挙に見れる建築史のテーマパークとなっています。

東洋館
法隆寺宝物殿

8.日本芸術院会館(吉田五十八)

日本芸術院会館は上野公園内に建つ日本芸術院の施設で、会議等の他に収蔵品の一般展示なども行っています。
設計したのは日本の数寄屋建築と近代建築の融合を模索した吉田五十八
平屋建てで内部の中庭を囲む構成は、時代を平安朝時代まで遡って日本の伝統と現代の建築を融合させています。
外観はシンプルですが、簡素な中に優雅さ気品が感じられ、決して目立ちはしないけれど独特な存在感を放っています。

設計:吉田五十八
所在地:東京都台東区上野公園1-30
アクセス:上野駅より徒歩約3分
竣工:1958年
公式HP:https://www.geijutuin.go.jp/

9.国立西洋美術館(ル・コルビュジエ+前川國男)

国立西洋美術館は近代建築の3巨匠ともいわれるフランスの建築家ル・コルビュジエによって設計され、2016年に世界遺産に登録されたことでも話題となりました。

歴史的な大変換ともいえるル・コルビュジエによる近代建築理論が見事に結晶していて、例えばエントランスの「ピロティ」は必見です。
初期の計画からは大きく変更されてしまいましたが、遠目からでは分かりにくくなっていますが、近づいてみると建物の内外の境界が打ち消されて広場と街と一体になっている空間が体験できます。

関連記事
・世界遺産になったコルビュジエの国立西洋美術館って何がすごいの!?

設計者:ル・コルビュジエ+前川國男/前川建築設計事務所
所在地:東京都台東区上野公園
アクセス:上野駅より徒歩約2分
竣工:1959年
休館日:月曜
公式HP:https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html

10.東京文化会館(前川國男)

東京文化会館は西洋美術館の向かいに建つ音楽ホールです。
設計はコルビュジエの弟子である前川國男によって行われ、日本で初めて組織的な音響設計がなされたこともあり世界的に見ても評価の高い名ホールとなりました。
後期のコルビュジエの影響を受けたコンクリートの大庇の下にガラスのエントランスがある構成は、エントランスホールが公園と一体となるように意図されています。

従来の建築ように権威性を持った玄関ではなく、誰でも気軽に入れる市民ホールというのは当時としては画期的でした。注目は床のタイルで、落ち葉のようなタイル模様が建物内も上野公園の一部であるように錯覚させます。

設計:前川國男/前川建築設計事務所
所在地:東京都台東区上野公園5-45
アクセス:上野駅より徒歩約1分
竣工:1961年
備考:第3回BCS賞
公式HP:https://www.t-bunka.jp/


↑文化センターの完成前に前川氏は亡くなってしまいましたが、こちらの書籍も興味深くておススメです(Amazonで詳細が読めます)

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