九段下で建築巡り!おススメの名建築12選を紹介

今日は東京の九段下周辺で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築についてレポートしたいと思います。
九段下と言えば靖国神社をはじめとする伝統建築から有名建築家による作品まで幅広い建築が集中する正に建築パワースポット。
いったいどんな建築と出会ったのか、早速紹介していきたいと思います。

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1.昭和館(菊竹清訓)

昭和館

九段下駅をでてすぐの場所に建つ昭和館は、戦中・戦後の国民生活の様子を展示する国立の博物館です。
設計を手掛けた菊竹清訓氏は両国の江戸東京博物館の設計でも知られますが、この建築も建物を空中に持ち上げて、足元に広場をつくるという共通点を持っているのが興味深いです。
開口部が殆ど無いチタンパネルの外観は、竣工から20年以上経った現在でも変わらぬ姿で、外界とは隔離された展示空間に誘ってくれます。

昭和館

設計:菊竹清訓/菊竹清訓建築設計事務所
所在地:東京都千代田区九段南1-6-1
アクセス:九段下駅徒歩約1分
竣工:1998年
公式HP:https://www.showakan.go.jp/

2.九段会館テラス(鹿島・梓 設計・工事監理業務共同企業体)

九段会館

九段会館テラスは元々は旧日本軍の軍人会館として建てられた九段会館の建て替えプロジェクトです。

ルネッサンス様式の建物に和風の瓦屋根を載せた帝冠様式の建物は、特に1930年代の国関係の建物で多く用いられた様式ですが、この九段会館は現存する帝冠様式の建物の代表格ともいえる作品

当時の様式を現代に伝える貴重な建築遺産ですが、残念ながら東日本大震災の天井崩落事故の影響もあって外壁など一部を残して地上17階建ての複合に建て替えが行わることになりました。
昭和初期の建物が、巨大な複合施設に飲み込まれるような姿は現代の社会を象徴しているよう。貴重な外観が保存されたのは嬉しいですがどこかアイロニカルな姿に見えてしまい興味深いです。

九段会館

元設計:川元良一
建替設計:鹿島・梓 設計・工事監理業務共同企業体
所在地:東京都千代田区九段南1-6-5
アクセス:九段下駅徒歩約3分
竣工:1934年(2022年)

3.東京堂千代田ビル(日建設計)

東京堂千代田ビル

九段会館から道路を挟んだ斜向かいに建つ東京堂千代田ビルは建物正面のスリット状のデザインが特徴的な地上20階地下4階建てのオフィスビルです。
まるで巨大な彫刻のようなデザインですが、斜めにカットされた前面道路側のスペースはエレベータやトイレといったコアとして合理的に納められていて、執務空間は内部に柱のない綺麗な整形の空間が確保されています。
大胆な造形の中に、練り込まれた合理性と、新しいオフィス空間が達成されているのはさすが日建設計と思わせてくれる名作オフィスビルです。

東京堂千代田ビル

設計:日建設計
所在地:東京都千代田区九段南1-3-1
アクセス:九段下駅徒歩約3分
竣工:1977年
備考:第20回BCS賞

4.旧江戸城田安門

田安門

靖國通りから北の丸公園に入る入口に建つ旧江戸城田安門は、江戸時代初期に建てられ国の重要文化財にも指定されている城門です。
現存する江戸城に関連する建造物としては最も古い建物で、奇跡的に火災や戦禍を逃れて今に残る、貴重な歴史遺産でもあります。
枡形の奥に建つ櫓門の屋根は劣化の為に一次撤去されていましたが、昭和中期に復元されていて、堂々とした姿を現代に伝えています。

田安門

所在地:千代田区北の丸公園2-5
アクセス:九段下駅徒歩約31分
竣工:1636年
備考:重要文化財

5.日本武道館(山田守)

日本武道館

日本武道館は1964年の東京オリンピックに際して柔道の競技会場として建設された武道館です。
今や武道だけでなく、ライブやコンサートの殿堂としても広く知られる建物は、競技の視認性を確保しつつ、日本の伝統的なイメージを具現化する為に八角形の平面でデザインされています。

富士山をイメージしたという大屋根や、その屋根や観客席を力強く支える大梁など見どころは満載で、日本の伝統と当時の日本のエネルギッシュな雰囲気が見事に融合して具現化しているようです。

日本武道館

設計:山田守/山田守建築事務所
所在地:東京都千代田区北の丸公園2-3
アクセス:九段下駅徒歩約5分
竣工:1964年
公式HP:https://www.nipponbudokan.or.jp/

6.靖国神社

靖國神社は1869年(明治2年)に戊辰戦争・明治維新の戦没者を慰霊、顕彰するために建てられた神社ですが、建築的な見どころもかなり多い建築パワースポットです。

靖国神社_高燈篭 常燈明台
靖国神社高灯籠

まず靖国神社に入る前、靖国通り沿いに建つ高灯籠は今から150年前の1871年に建てられたもの。
靖国神社の建物のうち最古の部類に入りながら、当時の姿をそのままに残している隠れた注目建築です。

靖国神社の入り口に建つ第一鳥居は、元々は1921年に建てられた超巨大な鳥居で老朽化から一度は撤去されましたが、1974年に再建されて現在の姿となっています。
続いて見えてくる第二鳥居は1887年に建てられたもので青銅製の鳥居としては日本一の大きさを誇ります。

靖国神社_石鳥居
石鳥居

この他にも檜造りの中門鳥居や、建築史家伊東忠太によって設計された石鳥居など鳥居だけ見ても見どころが満載です。
伊東忠太は「建築」という言葉を提案し、日本建築史を創始したともいわれる人物で、築地本願寺や明治神宮をはじめ数々の社寺建築を手掛けた建築家でもあります。
靖国神社の中で特に注目な建築が、伊東忠太が設計監修を務め、戦没者の遺品や歴史資料を展示する遊就館です。

靖国神社_遊就館

遊就館は帝冠様式の手本的な建築であった九段会館とはまた違って、日本の伝統的な建築美と西洋の建築要素を融合させた優雅なデザインが特徴の建築。
入口の柱をはじめ伊東忠太建築にお馴染みの魑魅魍魎の像もしっかり見ることが出来て、建築好きにはたまらない作品です。
また、2002年には大幅な改修がなされて、ガラス張りの展示スペースに零戦をはじめとする様々な展示物が納められています。

靖国神社_神門
神門
靖国神社
拝殿

建物の多くは明治以降の長い歴史の中で改修・補修が度々なされてはいますが、どの建築を見ても見応えが抜群で、独特の気品を纏った堂々たる建築を堪能できます。

設計:伊藤平左衛門(本殿)、伊東忠太+内藤太郎+柳井平八(靖国会館、遊就館)、伊東忠太(石鳥居、神門)、外苑休憩所(シグ)
所在地:東京都千代田区九段北3-1-1
アクセス:九段下駅徒歩約3分
竣工:1871年(高灯籠)、1872年(本殿)、1881年(能楽堂/1903年に靖国神社に移築)、1901年(拝殿)、1931年(遊就館)、1933年(石鳥居、到着殿) 、1934年(神門、靖國会館)、1940年(大手水舎)、2019年(外苑休憩所)
公式HP:https://www.yasukuni.or.jp/

7.松岡九段ビル(横河工務店)

松岡九段ビル

九段坂公園の向かいの角地に建つ松岡九段ビルは実は今から100年近く前に建てられた知る人ぞ知る古建築です。
元々の建物の外壁は金属パネルによって全面が覆われていてしまっていますが、パネルの奥には当時流行していた表現派風の窓が確かに確認でき、辛うじて当時の姿を垣間見ることができます。

松岡九段ビル

設計:横河工務店
所在地:東京都千代田区九段南2-2-8
アクセス:九段下駅徒歩約4分
竣工:1929年


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