新宿で建築巡り!建築好きがおススメする名建築30選

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今日は東京新宿で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築30作品について紹介していきたいと思います。
歴史を積み重ねた近代建築から話題の現代建築まで幅広い作品がひしめき合う新宿の建築は、どれも個性的で魅力あふれるものばかり。
是非建築巡り・街歩きの参考や、バーチャル建築巡りとして楽しんでいただければと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・新宿エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・新宿エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・新宿エリアの建築の見どころや注目ポイントを解説

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1.新宿駅西口広場(坂倉準三)

新宿西口広場・地下駐車場

新宿の名建築としてまず初めに紹介するのは、西口駅前に広がる新宿駅西口広場です。
1960年から始まる新宿副都心構想の最初にスタートしたのが、こちらの駅前広場の整備でした。
広場の設計を手掛けたのは戦後日本を代表する建築家で、渋谷駅前の東急関連の建物の設計も手掛けた坂倉順三氏。
バスや車といった都市的なスケールと、手仕事的な温もりのあるタイルや階段といったヒューマンスケールの要素が、中央の巨大な吹き抜けによって一つに繋がる様は、新しい都市新宿への夢と希望を感じることができます。

新宿西口広場・地下駐車場

設計:坂倉準三
所在地:東京都新宿区西新宿1-1
アクセス:新宿駅より徒歩約1分
竣工:1966年

□小田急百貨店 新宿店

小田急百貨店 新宿店

ちなみに新宿駅西口広場の完成した翌年にオープンした小田急百貨店 新宿店も坂倉準三が手掛けた建築です。
実はこの建物は小田急百貨店と地下鉄ビルの2つに分かれているのですが、坂倉氏は西口広場一杯に広がるアルミパネルの外装を提案し、現在の連続する一大立面が出来上がりました。
残念ながら2022年秋に建て替えのため取り壊しが発表されていて、この美しい建築を見れるのも残りわずか。
夜になると図と地が反転してガラスパネルが輝きだす様は、まさに眠らない街新宿を象徴しているようです。

小田急百貨店 新宿店

設計:坂倉準三
※隣接する地下鉄ビルは鉄道会館が設計
所在地:東京都新宿区西新宿1-1-3
アクセス:新宿駅直結
竣工:1967年
備考:2022年10月閉館

2.京王百貨店 新宿店(圓堂政嘉)

新宿駅前の百貨店で小田急百貨店と双璧をなす存在がこちらの京王百貨店 新宿店です。
こちらの建物の竣工は小田急百貨店より少し前、東京オリンピックのあった1964年。
延べ面積8万㎡を超える巨大な百貨店は、まだ高層建築が何もない新宿駅前の風景を一変させ、その後の新宿の景観をかたちづくる礎になったといっても過言ではありません。
当時としては最先端であった金属パネルのカーテンウォールがリズミカルに並ぶ様は、どこまでも拡大・成長していく高度経済成長期の大都会新宿を象徴しているかのようです。

設計:圓堂政嘉/圓堂建築設計事務所
所在地:東京都新宿区西新宿1-1-4
アクセス:新宿駅直結
竣工:1964年
備考:第9回BELCA賞

3.新宿瑠璃光院白蓮華堂(竹山聖+アモルフ)

新宿瑠璃光院白蓮華堂

新宿駅を南東に数分歩いたところに建つ新宿瑠璃光院白蓮華堂は、大きくせり出したコンクリートの造形が特徴の寺院です。
考えてみればコンクリートのほど耐震性、耐火性、遮音性、そして造形力のすべてを持ち合わせる素材はないわけで、そんなコンクリートの特性を最大限に引き出しつつ、寺院とはどういう場所であるべきかを突き詰めたのがこちらの寺院。
コンクリートならではのダイナミック且つ落ち着いた空間光や水景を丁寧にとり入れた計画など、見た目のインパクト以上に丁寧な配慮と繊細な工夫が行き届いた名建築です。

新宿瑠璃光院白蓮華堂

設計:竹山聖+アモルフ
所在地:東京都渋谷区代々木2-4-3
アクセス:新宿駅より徒歩約2分
竣工:2014年
公式HP:https://www.byakurengedo.net/
備考:2015年度グッドデザイン賞受賞

4.プーク人形劇場(片岡正路)

プーク人形劇場

新宿瑠璃光院白蓮華堂から少し歩いたところに建つプーク人形劇場は、90年以上の歴史を持つ劇団プークの劇場です。
今から半世紀以上前に建てられた建物は日本で初めての人形劇専門劇場で、まるで劇のセットのような可愛らしくも味のある外観が特徴。
外装は劇団員自らが彫った劇団の歴史が刻み込まれていて、訪れた人を楽しげに迎い入れてくれます。

設計:片岡正路
所在地:東京都渋谷区代々木2-12-3
アクセス:新宿駅より徒歩約4分
竣工:1971年
公式HP:https://puk.jp/theatre/

5.JR新宿ミライナタワー・NEWoMan・バスタ新宿(東日本旅客鉄道+ジェイアール東日本建築設計事務所+シナト)

JR新宿ミライナタワー

JR新宿ミライナタワー・NEWoMan・バスタ新宿は、新宿駅の南口につくられた交通ターミナル、商業施設、オフィス等の複合施設です。
日本最大規模の高速バスターミナルと新宿駅を直結させることで利便性の向上と新たな都市の動線をつくり出しつつ、ホッと一息つける広場や散策路を一体的につくり出しています。
それぞれの機能は足元で立体的に結びついて、シームレスに連続しているのも魅力的なポイントです。

JR新宿ミライナタワー

設計:東日本旅客鉄道+ジェイアール東日本建築設計事務所+シナト
所在地:東京都渋谷区新宿4-1-6
アクセス:新宿駅より徒歩約1分
竣工:2016年

6.安与ビル(明石信道)

安与ビル

続いて新宿駅の東口に移動して、まず初めに紹介したいのが駅前広場に面して建つ安与ビルです。
地上9階地下2階建ての建物は八角形のフロアが回転するように積み重なっていて、雑居ビル群がひしめく新宿駅東口の中で特に異質な存在感を発しています。
設計を手掛けたのは早稲田大学の教授を務め、すぐ近くに建つ新宿区役所旧本庁舎なども手掛けた建築家の明石信道氏。
夜になるとその美しさは一層際立ち、縦格子の隙間から行燈のように光を発して、新宿の街を妖しくも美しく照らしています。

安与ビル

設計:明石信道
所在地:東京都新宿区新宿3-37-11
アクセス:新宿駅より徒歩約1分
竣工:1969年

7.新宿駅東口広場(大野力+松山智一)

新宿駅東口広場

新宿駅東口駅前広場は建築家 大野力氏とアメリカを拠点に活躍するアーティスト 松山智一氏の2人のコラボレーションによって2020年に生まれた駅前広場です。

公園デザインに当たっては「Metro-Bewilder(メトロビウィルダー)」をコンセプトにして、都市と自然とが融合した新たなコミュニティスペースが整備されました。
Metro-Bewilderは都会を意味するMetro、自然を意味するWild、当惑を意味するBewildeを組み合わせた造語で、このMetro-Bewilderのキーワードに広場内には様々なパブリックアートや仕掛けが点在しています。

新宿駅東口駅前広場

広場は約7mのモニュメント「花尾」を中心に、雑多で多様な新宿の風景の魅力がより増幅されていて、新宿駅東口の新たな注目スポットになりつつあります。
詳細記事
・新宿駅東口駅前広場が面白い!アートと一体となった広場をレポート

公園設計:大野力/シナト
アートデザイン:松山智一
所在地:東京都新宿区新宿3
アクセス:新宿駅より徒歩約1分
竣工:2020年
開放時間:10:00~22:00

8.らんぶる

喫茶らんぶる1

古き良き喫茶店のいくつかが今も残る新宿エリアの中でひと際注目なのがこちらの名曲 喫茶 らんぶるです。

外観は高架下を思わせるようなレトロなつくりとなっていますが、メインフロアである地下1階に降りると地上からは想像できないような200席もの大空間が広がっています。
現在の内装は1974年に改修されたものですが、今もこの建物に移った1955年当時の家具やアイテムが数多く残されています。
週末にはかなりの行列のできる人気店ですが、半世紀近い年月を経たクラシカルな店内は、機会があれば是非体験ほしい古き良き名店です。

喫茶らんぶる1

ちなみに新宿には他にも珈琲西武やタイムスといった老舗の喫茶店が残されています。
このブログでもいくつかの喫茶店を紹介していますので、興味のある方は是非併せてご覧いただけると嬉しいです。
関連記事
・新宿「珈琲西武」老舗喫茶で優雅なモーニングを堪能

所在地:東京都新宿区新宿3-31-3 1階、地下1階
アクセス:新宿駅より徒歩約6分
竣工:1955年(1974年)
創業:1950年
営業時間:9:30~18:00
座席数:200席

9.伊勢丹 新宿店(清水組)

伊勢丹 新宿店

新宿の百貨店といえばこちらの伊勢丹と言われるほど、今も残る新宿界隈の建築の中でもとりわけ古い建物となっています。
元々1926年に建てられた建物を隣地の伊勢丹が買収・改修して現在にも続く伊勢丹の店舗となったそうですが、改修時に施された装飾や内装は恐ろしく本格的。
当時流行したアールデコ様式が細部に至るまで体感できるほか、ライトラップされた夜の姿も陰影が豊かでとっても魅力的。
さすが100年近い歴史を積み重ね、常に人々に上質な商品と体験を提供し続けてきた百貨店だと感嘆させられる建築です。

伊勢丹 新宿店

設計:清水組(改修)
所在地:東京都新宿区新宿3-14-1
アクセス:新宿駅より徒歩約6分
竣工:1926年、1933年(改修)、1935年(改修)

10.紀伊國屋書店 新宿本店(前川國男)

紀伊國屋書店 新宿本店

紀伊國屋書店新宿本店は前々回の東京オリンピックのあった1964年に完成した書店・ホールの複合施設です、日本のモダニズム建築の巨匠 前川國男が設計を手掛けました。

1階の開放通路や広場状のエントランスによって街と接続し、街の人々を自然と引き込むような計画は当時としては画期的なものでした。
まるで巨大な本棚のような外観の建物は、書店だけでなく画廊やホールが併設されていて、半世紀以上に渡って新宿の文化の発信拠点となってきました。
竣工当時の書籍の売り場面積は500坪にも満たなかったそうですが、今では3倍以上の約1500坪にもなっていて、都内の書店の中でもベスト3となる大型書店として親しまれています。

紀伊國屋書店 新宿本店

設計:前川國男
所在地:東京都新宿区新宿3-17-7
アクセス:新宿駅より徒歩約5分
竣工:1964年
備考:第6回BCS賞

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