上野「国際子ども図書館」新旧が融合した素敵な建築をレポート

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今日は東京上野ににある国際子ども図書館を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・国際子ども図書館を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・国際子ども図書館の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・国際子ども図書館の建築的な見どころや注目ポイント

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1.上野に建つ築100年以上の建築 国際子ども図書館が面白い

今日訪れたのは文化施設がひしめく東京上野に建つ国際子ども図書館
このブログでは様々な図書館建築をレポートしてきましたが、国際子ども図書館はその中でもトップクラスの長い歴史を持つ図書館です。

この図書館が建てられたのは、今から100年以上前の明治時代後期の1906年。元々は帝国図書館として計画がされたものでした。
ただし、この建築が建設された1900年代の初頭はちょうど日露戦争の真っ最中。近代国家の建立を目指した国家の威信をかけた計画と、戦争による予算の制限の綱引きによって、当初の計画の1/4程度の規模でオープンしたという歴史を持っています。
元々の計画が実現していれば、蔵書数は実に100万冊以上、当時の世界的に見ても最大規模の図書館となる予定でした。
計画案ではロの字型のプランとなる予定でしたが、完成したのは向かって右側部分のみ。それでも当時の技術の粋を集めてつくられた建築は、今見てもため息の出るような美しさと堂々とした威厳に満ちています。

その後1929年(昭和4年)に一部が増築されましたが、それでも最終的に完成したのは全体の1/3という未完の図書館。
一見して分かりづらいですが、外観は中央のエントランス部分を含めた中央右側が明治期のもの、左側が昭和の増築部分となっています。

そんな数奇な歴史を持つ旧帝国図書館でしたが、1990年代に大規模な補修・改修工事が決定し、建築家の安藤忠雄氏と日建設計の手によって現在の国際子ども図書館に生まれ変わりました。
改修に当たっては、老朽化した様々な補修や、創建当初の意匠の再現、免震装置の追加の他、古い建物と対照的なガラスとコンクリートが古い建物を貫通する独特の改修案が実現しました。

新しい要素は現代の図書館として必要な機能を補完するだけでなく、古い要素との対比によってお互いの空間がより際立つように演出されるようにデザインされているのが注目ポイントです。

2.新旧のコントラストに注目!現代と近代が融合する至高の建築に注目

新しくなった国際子ども図書館は、中央に追加されたガラスの箱状の空間がエントランスになっています。
入館者は、まずこのガラスの箱を入ることによって、現代の東京から100年前の旧帝国図書館にタイムトリップするように空間を旅することになります。

ちなみにこの図書館の入館料は無料
入り口で検温と簡単な入館者情報を記載すれば、誰でも入ることが出来ます。

建物の内部は、元々の諸室を活かしつつ、新たな通路やバリアフリーに対応したエレベータなどが、追加されています。
また、元々外壁だった部分をそのまま内部の壁として活用することで、子ども図書館であると同時に建築ミュージアムともいうべき実物大の歴史建築を楽しめる施設にもなっています。

全部で3層ある各フロアの諸室は、それぞれテーマごとに様々な閲覧室に改修されていて、例えば1階では巨大な柱に支えられた大空間に約10000冊の本が並ぶ「子どものへや」と呼ばれる児童書の部屋があったり、創建当初の装飾や寄木細工の床が特徴的な元貴賓室の「世界を知るへや」があったりと様々です。

また各階を繋ぐ大階段も必見のスポットで、精巧で大迫力の装飾と光溢れる堂々とした空間を堪能できます。

約20mの高さのある大空間では、創建当初からのケヤキ材を使った建具などをたっぷりと堪能できます。
手前の手すりも当初のものを補修していますが、面白いのは手前にガラス手すりが取り付けられていること。昔のままの手すりだと、手すりの高さが足りずに現在の基準を満たすことができないので、手前に透明なガラス手すりが取りつけられているのですが、新旧の素材がうまく合わさって、お互いを際立たせているのがとても印象的でした。

「子ども図書館」という名前ですが、大人が見ても新しい発見と驚きに満ちた、大迫力の空間とデザインの連続でテンションが上がります。

建物の反対側には元々は外部空間だった場所に新しい通路が取り付けられていて、光溢れるロビー空間となっています。
片方の壁が元々の建物の外壁、もう片方の壁は光が溢れるガラスになっていて、この建物全体に共通するテーマである新旧の融合が最もよく感じられるお気に入りの空間です。

ロビーの先は、2015年に増築されたアーチ棟に続いていて、研究資料や研修室などの施設が納められています。

こちらのロビー棟は「本のページをめくるイメージ」をモチーフにしたともいわれていますが、あえて当初の計画とは離れて現代的な曲線デザインとしているところにも、対比の演出意図がしっかりと表現されています。

図書室は、写真の「児童書ギャラリー」のような展示空間から児童書の他にも学生の調べものに役立つ「調べものの部屋」など様々で、想像以上のボリュームがあります。

こちらは3階にある展示スペース「本のミュージアム」
この時はこの建物自体をテーマとした帝国図書館展が行われていていて、建物の歴史や注目ポイントをじっくりと体感することができました。

長い歴史を積み重ねて現在に残る図書館は、その建物自体が歴史的な遺産であることが伝わってきます。

また、3階の昭和初期の増築部分につくられたホールでは、不定期のイベントや演奏会も行われているそうで、まさに文化の街上野にふさわしい、文化の発信・醸造拠点になっています。

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3.建築巡りのあとはカフェベルでひと休み

素敵な建築をたっぷりと堪能した後は、1階の奥にあるカフェ ベルで一休みしました。
ガラスの箱の先端につくられたカフェでは、中庭を介して新旧の建物を堪能できるとっておきのスポットでもあります。

店内に入ってすぐの所で食券を購入する昔ながらのカフェでは、ドリンクや軽食の他、ランチメニューも充実しています。

夏にはかき氷などのメニューも提供しているので、この建物を訪れた際は毎回訪れてしまします。
今回は、オープンして間もないお昼前の時間だったので、ちょっと軽めのケーキセット(600円)をチョイス。

先ほどまで味わった建築を思い出しながら、この建物の歴史に思いを馳せます。

ちなみにメニューはカフェメニューの他にもカレーやパスタなどのランチメニューもあります。
こちらは別日に頂いたカツカレー(650円)。ボリュームも満点で、ランチにピッタリのメニューでした。

この建物がつくられた当初は、まさか21世紀にこんな形でこの図書館が完成し、ガラスの箱から中庭を見ている人がいるなんて想像もできなかったと思いますが、建築があってそれを受け継ぐ人がいる限り、建物も、建築がもたらす文化も続いていくのだと思うとなんだか感慨深いです。

カフェのメニューもたっぷりと堪能して、今回の建築巡りは大満足で終了しました。
上野で受け継がれる奇跡の塔な図書館。皆さんも機会があれば是非訪れて、その空間を体験してみて下さいね。

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国際子ども図書館
設計:久留正道+真水英夫+岡田時太郎
改修設計:安藤忠雄/安藤忠雄建築研究所+日建設計
所在地:東京都台東区上野公園12-49
アクセス:上野駅より徒歩約10分
竣工:1906年(1929年増築、2002年改修)※アーチ棟は2015年竣工
開館時間:9:30~17:00※カフェは16:00まで
休館日:月曜、祝日、第3水曜
入館料:無料
備考:第45回BCS賞
公式HP:https://www.kodomo.go.jp/

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