栃木県の隈研吾が設計した「超」おススメ建築6選を見学【栃木】

まとめ記事

今回は僕が訪れた栃木県にある建築家隈研吾氏が設計したおススメの建築をピックアップしてまとめました。
栃木県には隣接したものも含め2000年代の隈研吾氏の代表作品がひしめいています。
こちらも前回ご紹介した群馬県と同じく都内からでも日帰りで見に行ける範囲ですので、是非チェックしてみて下さい。

①那珂川町馬頭広重美術館

栃木県生まれの故青木藤作氏が大正から昭和初期にかけて収集した歌川広重の肉筆画を中心としたコレクション約4500点を所蔵・展示した美術館です。
那珂川町の景観に溶け込むよう、平屋建てで大きな切妻屋根が特長の建築で、木造ではあ りませんが、地元産の八溝杉を多用することで現代的でありながら伝統的で落ち着きのある雰囲気が醸し出されています。
シンプルな構成でありながら、ルーバーの間から差し込む光や向こう側に見える風景が刻々と変化するので常に楽しめます。
90年代の隈研吾さんのような小難しい理論抜きに、単純に質の高い、完成された建築が味わえます。

設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:栃木県那須郡那珂川町馬頭116-9
最寄り駅:JR氏家駅、西那須野駅よりバス約60分
 JR烏山駅よりバス約40分
竣工:2000年

②石の美術館

県内でも有数の石の産地である那須町の古い石蔵を生かした小さいな美術館です。
木のイメージが強かった隈研吾ですが、ここでは石の可能性をとことん追求しています。
開口の取り方、光の入れ方など現地で見ると様々な工夫に驚きの連続です。
石に対して、水面を上手く使って堅さに対する柔らかさ、移ろいさすさのコントラストが見事に効いています。
石=冷たい、重い、といった従来のイメージが素材の使い方と光の演出で見事に転換されています。とても小さい美術館ですが、見どころは多くぐるぐると回れる建築となっていますので訪れた際には隅々まで見て歩くことができるのもポイントです。

設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:栃木県那須郡那須町芦野仲町2717-5
最寄り駅:JR黒田原駅からタクシー約10分
竣工:2000年

③那須歴史探訪館

上記の石の美術館から徒歩で数分のところにある那須町の歴史に関する資料を展示する資料館です。石の美術館を見学する際にはぜひ合わせてみておきたい建築です。
馬頭広重美術館のようにシンプルな平屋建ての切り妻屋根ですが、外壁をガラスで覆い、その内側を覆う和紙や藁を固めたスクリーンが特徴的な建築です。
隈氏の素材に対する探求と、伝統的な日本の建築をいかに現代の建築として成立させるかという挑戦が見てとれます。

設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:栃木県那須郡那須町大字芦野字根古屋2893
最寄り駅:JR黒田原駅からタクシー約10分
竣工:2000年

④ちょっ蔵広場

駅前広場の再構築プロジェクトで、既存の蔵を再利用しながら観光案内所やショップ・レストランが整備されています。
下記に紹介するJR宝積寺駅も隈研吾氏が手掛けていますので、この宝積寺駅で隈建築が堪能できます。
地元産の大谷石を再利用しているのですが、石の美術館で試した石の使い方がさらに洗練られています。
石なのに軽くて透明で風通しのいい建築はオープンな駅前広場を大いに演出しています。

設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:栃木県塩谷郡高根沢町大字宝積寺2374-1
最寄り駅:宝積寺駅徒歩1分
竣工:2006年

⑤JR宝積寺駅

JR宇都宮線の駅であり烏山線の起点駅である宝積寺駅のプロジェクトです。
何といっても注目すべきは階段と自由通路の天井に設けられた菱形の木天井です。
外観が黒くシンプルな駅舎に対して、立体的でダイナミックな天井に驚きと高揚感が一気に高まります。
予算も限られる中、形はダイナミックですが素材としては安価なものを使い、どうしても変化をつけにくい駅舎建築を今まで見たことない演出で完成させた手腕はさすがです。
菱形のピースの間の隙間には照明が配置されていて、機能的にも優れ、夜の景観的にも美しい建築となっています。

設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:栃木県塩谷郡高根沢町大字宝積寺2377
最寄り駅:宝積寺駅
竣工:2008年

⑥宝積寺駅前グリーンシェルター

最後に紹介するのは宝積寺の駅前の線路沿いにつくられた休憩所です。
ちょっ蔵広場、宝積寺駅に先だって建てられたもので、存在感はほぼないので見逃してしまいそうになります。( ちょっ蔵広場、宝積寺駅を見学した際に気になって見ていたのですが、しばらく経つまで隈氏の設計とは気づきませんでした)
ステンレスのメッシュが限りなく薄い存在感で空間を覆い、周囲の風景の中に溶け込んでいます。地味ではありますが、実際にこの建物の中でどんな空間体験ができるのか、体験してみる価値はある建物ですので、宝積寺を訪れた際は逃さず体験しましょう。

設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:栃木県塩谷郡高根沢町大字宝積寺
最寄り駅:宝積寺駅徒歩1分
竣工:2005年

いかかだったでしょうか。
こうして羅列してみると、この時期の隈建築は素材の違いはあれ、物質を通り越す透明感や風通しの良さ、明暗のコントラストや木漏れ日のような光の使い方などかなりの共通点がありますね。
これだけ隈建築が密集している栃木県。そして複数の隈建築が建築が固まって一度に見れる栃木県。皆さんも機会があれば是非訪れてその空間を体験してみて下さい。


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