大宮「盆栽村」建築好きが巡る盆栽の聖地ツアー

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こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は埼玉県の大宮にある盆栽の聖地 盆栽村を見学してきましたので、建築好きの視点からその魅力やポイントをレポートしたいと思います。
盆栽は知らないと敬遠しがちですが、実はとっても奥深くて魅了的な世界なのですが、盆栽村は盆栽好きはもちろん盆栽に興味があるけどまだその世界に足を踏み入れていない盆栽初心者にもとってもおススメのスポットです。
今日はそのガイドとして盆栽村について実際に訪れた感想も踏まえて紹介したいと思います。

【こんな人におすすめ!】
・盆栽村の見どころや、注目ポイントについて知りたい
・盆栽村に興味があってどんな場所なのか、訪れた人の感想を聞きたい
・街歩きや建築巡りにおススメのスポットを知りたい

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1.盆栽村とは?

盆栽村は東武アーバンパークライン(旧大宮野田線)の大宮公園駅とJR宇都宮線の土呂駅の間にある盆栽園が集中したエリアの総称です。
その歴史は大正時代にさかのぼり、1923年(大正12年)に起きた関東大震災で被災した東京団子坂(現在の文京区千駄木)の植木職人が盆栽の育成に適した土壌を求めて大宮のこの地へ移り住んだことがはじまりとされています。
1925年には彼らの自治共同体として大宮盆栽村が開村し、最盛期であった1935年頃には約30もの盆栽園があったといいます。
盆栽園こそ現在は少なくなっていますが、開村から100年近くたった現在でも大宮の盆栽村は盆栽の聖地として国内外から多くの来園者が訪れています。
現在では6つの盆栽園が現存するほか、2010年にはさいたま市大宮盆栽美術館が完成し、来園者にとってさらに魅力的な盆栽スポットとして静かに注目されるスポットとなっています。

2.早速盆栽村に突入!おススメのルートは!?

盆栽村へは東武アーバンパークラインの大宮公園駅とJR宇都宮線の土呂駅のどちらからでもアクセスできますが、盆栽初心者におススメしたいのは土呂駅からのアクセスです。
ちなみに今回私は盆栽に詳しい友人に誘われて盆栽村を訪れましたが、盆栽に関してはほとんど知識のない素人です。

私は友人に案内されるまま土呂駅からアクセスしたのですが、土呂駅近くにある盆栽美術館を通って大宮公園方面に盆栽園を巡っていくルートが大正解!
初心者はまず盆栽美術館を訪れると、盆栽の見方や注目ポイントがよく分かるので、今回巡った土呂駅からのアクセスはおススメです。
やっぱり知識を入れた状態で見ると盆栽の見方が全く変わります。

早速土呂駅を降りるとそこは普通の住宅街。
ここから5分ほど歩くと盆栽美術館に到着です。
街中を歩いているとマンホールが盆栽!ちょっと気づきづらいですが足元に注目して見るとちょっとテンションが上がります。

3.まずは盆栽美術館を見よ!盆栽の魅力が凝縮している美術館に注目。

土呂駅からほどなく歩くと盆栽美術館に到着です。
盆栽美術館は2010年にオープンした世界初の盆栽専門の美術館です。

中央の盆栽庭園を中心にコの字型をした建物には建物の内外に貴重な盆栽が沢山あります。
入場してすぐのコレクションギャラリーでは貴重な盆栽作品が時期ごとに入れ替えて展示されているのですが、順路の左手に実際の盆栽、右側に盆栽の見方の解説が書いてあるので、初心者はどこに注目して盆栽を見れば面白いのかが簡単にわかるようになっています。
盆栽美術館の施設情報は下記の通りです。

■開館時間
 3月~10月 9:00~16:30※入館は16:00まで
 11月~2月 9:00~16:00※入館は15:30まで
■休館日
 木曜
 年末年始
■観覧料
一般 310円
高大生・65歳以上 150円
小中学生 100円

中央の盆栽庭園は屋外の気持ちのいい空間に盆栽が広がっていて、渾身の盆栽を心ゆくまでじっくりと鑑賞できます。
盆栽美術館公式HP:https://www.bonsai-art-museum.jp/ja/
こちらの盆栽美術館については以下の記事で詳しくレポートしていますので興味がある方は是非合わせてご覧ください。
関連記事
・盆栽美術館がスゴイ!初心者にもおススメの美術館で盆栽の世界を堪能【埼玉県大宮】

4.盆栽村に散らばる各盆栽園を巡る!

盆栽美術館を出た後は、実際に街を歩きながら盆栽村に散らばる各盆栽園を巡っていきます。
盆栽はそれを手がける盆栽師によって、一つ一つに異なる盆栽が創られますが、盆栽園も各園主の美意識やこだわりによって特徴が分かれています。
(ちなみに盆栽園の中は撮影禁止の園がほとんどですので、ここからは入口の写真が大きなっています)

まず初めに訪れたのは盆栽美術館に一番近くにある蔓青園(まんせいえん)です。
蔓青園は大宮盆栽村でもっとも古くからある盆栽園で、蝦夷松をはじめいろんな種類の盆栽が楽します。

続いて訪れたのが蔓青園から5分ほど歩いたところにある藤樹園(とうじゅえん)です。
藤樹園ではどちらかというと少し小ぶりな盆栽が多いのが印象的。
小さいからと言って見どころがないといえば全くそんなことはなく、小さい世界に凝縮された盆栽の技を見ることができました

次に訪れたのは盆栽村の真ん中くらいにある清香園(せいこうえん)です。
清香園は茅葺屋根の門構えからして歴史を感じる盆栽園ですが、嘉永年間に江戸で創業した歴史ある盆栽園です。この清香園では歴史ある技を受け継ぎながらも草花を寄せ植えした「彩花盆栽」と呼ばれる盆栽を提案しているそうで、伝統の中に現代性や将来へ向けた革新性を感じることができとても面白かったです。

5.建築好きにとっても見逃せない魅力の詰まった街!

盆栽村を歩いていると、盆栽園自体は6つしか残っていないのにとても落ち着きのある豊かな街であることに気づきます。
これは盆栽村が開村した当初から景観や自然に配慮したまちづくりがなされていたことに関係しています。

開村当時、盆栽村に住む人々の間では「盆栽を10鉢以上持つこと」の他に「門戸を開放すること」「2階建ては建てないこと」「垣は生垣にすること」といった協約がつくられていて、現在にもその精神が受け継がれているようです。
さすがに現代においては2階建ての建物は多く建てられていますが、それでも植栽やセットバックなど、それぞれができる範囲で街の景観維持に努めているのが感じされます。
街を歩いた時の親しみやすさや落ち着きはこんな歴史が反映されているのですね。

盆栽村の中で建築好きにとって見逃せないのは、先ほど紹介した清香園のすぐ隣に建つ盆栽四季の家です。
盆栽四季の家は、大宮氷川神社の神宮であった東角井光臣家の居宅の一部を移築模写復元して作られたもので、自然と調和する伝統的な建築デザインは盆栽村の中にあってより一層輝いて見えます。
現在は無料の休憩所としても使われているので、盆栽園を巡る途中のちょっとした休憩場所としてぜひ立ち寄りたい建物です。

もう1つ見逃せない建物がさいたま市立漫画会館です。
漫画会館は日本の近代漫画の先駆者とされる北澤楽天氏の晩年の居宅を改装して1966年11月に開館した建物です。

こちらの建物では日本の漫画史を知る貴重な資料が多数展示されているのですが、建築好きとしては半世紀以上前に建てられた戦後モダニズム住宅として見逃せない建築となりました。
建物内部だけでなく楽天が眺めた中庭にも出ることができるので、訪れた際はちょっと時間をかけてみてみることをおススメします。

6.最後まで盆栽村を満喫!

漫画会館を出た後残りの盆栽園を眺めつつ大宮公園駅を目指します。
大宮公園駅からほどなくに建つ九霞園(きゅうかえん)は盆栽村を進んだ先にある閑静な住宅街のなかにある盆栽園です。

数々の政財界や宮家所有の盆栽を管理をしてきた由緒ある盆栽園で、国内からだけでなく外国の要人も来園し、世界にBONSAIを広める先駆的な役割を果たしてきた名園だそうです。

最後は駅近くの「ますや」で少し遅めの昼食をとって盆栽村見学ツアーは終了です。

昔ながらの雰囲気を持つ喫茶店で食べるカレーはとってもおいしくて、ランチ食べながら一緒に訪れた友人と盆栽話に花を咲かせることができました。

ちなみにゴールとる大宮公園駅は建築界の名門坂倉建築研究所がデザインして2016年に作られた建築!
建築好きとしてはこちらも必見の注目建築でした!

家に帰ったあとは盆栽美術館で入手したパンフレットと、お土産の「盆栽だー!!」を味わいながら余韻に浸りました 笑
訪れてみると想像以上に楽しめる盆栽村。皆さんも機会があればぜひトリップしてみてくださいね!


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