建築好きが巡る兼六園!建築からライトアップまで見所を紹介

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こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は日本の3大名園の一つである金沢の兼六園を見学してきましたので、建築好きの視点からその魅力やポイントをレポートしたいと思います。
年間300万人近い観光客を集め、国宝と同格の特別名勝にも指定されている兼六園ですが、今回の旅では紅葉真っ盛りの季節に昼と夜の両方を訪れてきましたので、その見所や感想も存分に紹介したいと思います。

【こんな人におすすめ!】
・日本有数の名勝である兼六園の見どころや、注目ポイントについて知りたい
・金沢で訪れるのにおススメの名建築やスポットを知りたい
・建築やランドスケープに興味があって、実際に訪れた人の感想やレポートを見たい

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1.兼六園とは!?

兼六園は石川県の金沢市の中心部にある林泉回遊式庭園で、茨城県の偕楽園・岡山県の後楽園と共に日本の3大名園に数えられています。
兼六園の歴史は1676年(延宝4年)に加賀藩の5代藩主であった前田綱紀が別荘を建てたことに始まり、その後何代もの藩主によって完成まで約180年もかけた大庭園です。
実はこの兼六園、つくられ始めた当初は蓮池庭と呼ばれていて、12代藩主前田斉広の時代に兼六園と命名されました。13代藩主前田斉泰の時代に霞ヶ池を掘り広げたり、以前からあった蓮池庭と調和するように庭を拡張・整備して現在の姿に近い兼六園が完成しました。
こうして大名庭園としての兼六園は廃藩後の1874年(明治7年)に一般公開がなされるようになり、2年後の1876年には観光案内組合も組織されて大々的に観光客を受け入れるようになりました。
その後1922年(大正11年)には国の名勝に指定1985年(昭和60年)には国宝と同等とされる特別名勝へと格上げがされました。
現在では四季折々の美しい景観が味わえる名庭園として年間300万人近い人が訪れ、日本だけでなく世界中の観光客で賑わう超人気スポットとなっています。

■利用情報
開園時間:
 3月1日~10月15日/7:00~18:00(退園時間)
 10月16日~2月末日/8:00~17:00(退園時間)
入園料:
 大人(18歳以上) 320円
 小人(6歳~18歳未満) 100円
※早朝やライトアップ時は無料の場合もあり
アクセス:金沢駅よりバス約10分
公式HP:http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/index.html

2.早速園内へ。見どころ満載の名勝を満喫

では早速そんな兼六園に入園していきます。
私が最初に入園したのは金沢城の石川門前の桂坂口で、一番メジャーな入口です。
入り口の案内所でチケットを購入して、早速庭園の敷地に入ります。ちなみにこの入場券は当日に限って何度でも再入場が可能で、全部で約7か所ある出入口を自由に出入りすることができます。
後程紹介する見城亭や成巽閣はこの有料ゾーンの外の場所にあるなので、各出入口を上手く利用しながら兼六園とその周辺をくまなく楽んでいきます。

兼六園に入ってまず最初の見どころは、桂坂門を入って程なくのところにある虹橋と徽軫灯籠です。
霞ヶ池の北岸に配されたこちらのスポットは兼六園を代表する人気スポットでもあります。

霞ヶ池は兼六園の中心部に位置していてその広さは約5800㎡、水深も深いところでは約1.5mにも達します。
兼六園内で最も大きなこの霞ヶ池の周りには様々な見どころが配されていて、これらを回遊しながら兼六園を楽しんでいきます。

庭園を進んでいくとこちらも兼六園の名物の一つ唐崎松が見えてきます。
こちらの唐崎松は13代藩主であった斉泰が、近江八景の一つである琵琶湖畔の唐崎松から種子を取り寄せて育てた黒松です。
また、写真にも見える雪よる枝折れを防ぐために冬に施される「雪吊り」は、兼六園の冬の風物詩ともなっています。

ちなみに兼六園の兼六とは中国・宋の時代の書物「洛陽名園記(らくようめいえんき)」に書かれている6つの名園の条件「宏大」「幽邃」「人力」「蒼古」「水泉」「眺望」から来ています。
本来相反する要素を持つ6つの条件を兼備する名園ということからつけられた名の通り、兼六園では他の庭園ではまねできない様々に変化する景観を味わうことができます。兼六園を巡るときにはこの6つの条件を意識しながら巡ると散策が何倍も楽しくなります。

続いて見えてくるのが、11枚の石が雁行が雁行しながら配される「雁行橋」です。
この雁行橋は石の形が亀の甲の形をしていることから別名「亀甲橋」とも言われ、兼六園の名物の一つです。
亀に由来して渡ると長生きするとされてきましたが、現在は安全性の観点から通行できなくなっています。

この他にも1880年に日本で最初に建てられた銅像といわれる約5.5mの日本武尊像日本で最古の噴水、大小数十本もの根が地上約2mまでせりあがっている根上になど、自然・人工物限らずまさに国宝級の名所が満載でした。

3.紅葉の兼六園はまさに別世界!山崎山からの眺めが最高!

兼六園は4季折々で様々な自然の姿を楽しめますが、私が訪れた11月はまさに紅葉の季節です。
以前兼六園を訪れたときは真夏だったのですが、秋の兼六園は当然夏とは全く違った印象に代わります。

紅葉の季節にイチオシのスポットが庭園の南東にある山崎山(やまざきやま)です。

この山崎山にはカエデ、トチノキなど落葉広葉樹林が多く植えられていて別名「紅葉山」とも呼ばれている絶景スポットです。
築山された山頂の小屋から見る景色は、この季節に訪れたら是非とも目に焼き付けておきたいおススメスポットでした。

ちなみ山麓の岩間から流れ出る湧水は、ここから約500mの以上にわたって園内を流れて霞ヶ池に注がれています。
場所場所で全く違った景観を表しながら、同時にすべてが有機的に繋がってることを想像するとより一層感動しますね。

この季節でしか味わえない兼六園を存分に楽しみながら園内を散策しました。

4.建築好き必見!合わせて見たい兼六園の名建築

兼六園は庭園も素晴らしいですが、実は建築にフォーカスしてみても見どころが満載です。
今回は兼六園内部、周辺の兼六園と合わせて見たい名建築を5つ紹介します。
兼六園の建築は江戸時代のものから2019年オープンの最新建築まで幅広く見ることがで、まさに建築歴史ミュージアムともいえる状況になっています。
兼六園を訪れる際は是非合わせて見てみることをおススメします。

■兼六園 見城亭(改修/隈研吾)
まず初めに紹介する見城亭は桂坂の案内所のすぐ右手にある茶屋で、建築家である隈研吾氏によって2019年11月にリニューアルされた注目のスポットです。

元々の構造体を生かしつつ内外の境界を曖昧にする壁・ガラスの扱いや、床壁天井すべてを黒く統一した内装など見どころの多い建築です。
黒く塗られた内装によって窓の外の景色へ意識を向けるようにデザインされていて、古来からの日本建築に見られる手法を再解釈したようなデザインは、日本建築の大家と言われる隈研吾氏の真骨頂でもあります。

■夕顔亭(1774年)

蓮池門を入ってすぐの場所に建つ夕顔亭兼六園でも最古の建築で、1774年(安永3年)につくられました。
内部には入ることはできませんが、雁行しながら眼前の池や庭に向かって佇む姿は迫力満点です。
蓮池庭時代に四亭と言われた茶屋の内、現地で現存する唯一の建築で、歴史的な価値も非常に高い必見建築です。

■旧津田玄蕃邸玄関(江戸時代後期)

続いて紹介する旧津田玄蕃邸玄関は元々は金沢市内大手町にあった加賀藩家老津田玄蕃邸であり、その建築は江戸時代の後期と言われています。
明治以降は石川県金沢病院の一部として使われたり、大正12年に現在の場所に移築された後は県の施設として利用されるなどの変遷を経て、現在は兼六園の事務所として使われています。
度重なる改修を経ても武家邸宅の様式を窺い見ることができ、時代を経て受け継がれた貴重な歴史遺産でもあります。

■成巽閣(1863年)

兼六園の南側に建つ成巽閣(せいそんかく)は13代藩主前田斉泰が母である真龍院の隠居所として建てた建築です。
書院造りと数奇屋風書院造りという2つの様式を組み合わせてつくられたことが特徴ですが、建物の内部では花鳥風月を取り入れた雅で趣がある内装を見ることもできます。
内部見学が可能なので、金沢の伝統技術や当時の繁栄などを存分に味わうことのできる隠れたおススメ建築です。

■いしかわ生活工芸ミュージアム(谷口吉郎/1959年)

最後に紹介するいしかわ生活工芸ミュージアムは、もともとは石川県立美術館として建てられ、美術館の移転後の現在は石川県の伝統工芸品の示や工芸体験を行なうミュージアムとして活用される建築です。
この建築の設計は金沢出身で文化勲章なども受賞した建築家 谷口吉郎氏が行っています。谷口吉郎といえば東京上野の東京国立博物館東洋館など数々の名建築を手掛けた日本の近代建築の最重要人物の一人です。こちらのいしかわ生活工芸ミュージアムはそんな日本のモダニズム建築をけん引した谷口氏らしい西洋と日本の伝統建築を融合させたような建築となっています。

5.最後に期間限定で行われるライトアップを堪能

私が訪れた11月は兼六園・石川城・尾山神社のライトアップイベントが行われていて、夜の兼六園も堪能することができましたので最後にその様子をレポートします。

夜は昼間の顔とは一味も二味も違った庭園を見ることができかなりラッキーでした。しかもなんとこのライトアップは入場無料!
園内は昼間とは違ってライトアップ用に入れるゾーンが区画されていたのですが、特に紅葉が霞ヶ池の水面に映り込む姿は絶景でした。

写真ではライトアップされた木々が綺麗に池に映し出されていますが、このライトアップでは基本的に園内は照度を抑えたライティングになっていたのも印象的でした。
足元を気にしながら夜の庭園を散策し、パッと視界が開けると現れるライトアップされた木々は本当に美しかったです。
ライトアップイベントは秋の紅葉の季節だけでなく各季節によって定期的に企画されていますので、訪れる際はライトアップイベントも是非チェックしてみることをおススメします。

いかがでしたでしょうか。
まさに国宝級の庭園ともいえる金沢兼六園。皆さんも機会があればぜひトリップしてみてください。

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