皆さんこんにちは。
今回は東京の秋川渓谷にある注目スポット「秋川渓谷 瀬音の湯」に宿泊してきましたので、その模様を徹底レポートしたいと思います。
瀬音の湯は秋川渓谷の真ん中に位置して、秋川渓谷を特集したメディアでも度々取り上げられる人気スポットです。
日帰り温泉の他レストランや宿泊コテージも人気なのですが、今回はその全部を体験してきましたので建築好きの視点を交えつつその魅力をお伝えできればと思います。
尚、秋川渓谷については下記の記事にもまとめていますので、これから秋川渓谷を訪れようとしている人は是非参考にしてみてください。
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1.瀬音の湯とは?
秋川渓谷瀬音の湯は東京都のあきる野市に広がる秋川渓谷に隣接して建てられた、温泉施設や宿泊施設などからなる複合施設です。
秋川渓谷に沿うように建てられた建物は、コテージ・物販施設・女湯・男湯・レストランが連なって配置されいて、まるでもう1つの渓谷のように秋川の自然と一体となった空間を楽しめる建築です。
また、メインである温泉は温泉総選挙2019の「うる肌部門」で1位を獲得するなど、地下1500mから湧出したアルカリ度の高い湯が美肌の湯としても人気があります。
日帰り・宿泊問わず多くの利用客で賑わい、秋川渓谷を代表する人気施設となっています。
2.アクセスと利用方法
瀬音の湯へのアクセスは、電車の場合はJRの武蔵五日市駅が最寄駅となります。
新宿から特快で1時間10分と、実はかなりアクセスしやすいのが人気の秘密でもあります。
駅からは路線バスが出ているので、駅前バスターミナルの1番のりばから「瀬音の湯経由上養沢行き」に乗車して20分弱程で到着です。
バスは瀬音の湯停留所もありますが、1つ手前の「十里木」停留所からもアクセス可能です。十里木で停留所からは徒歩10分程あるくのですが、人気の観光スポットである石舟橋を渡りながら「瀬音の湯」の裏側にでることができるので、散策がてら歩いてみるとよいですよ。
ちなみに専用駐車場も完備しているので、車で訪れる場合は圏央道 あきる野I.C.から約30分程でアクセスできます。
営業時間は以下の通りで、宿泊の他に日帰り入浴も可能です。
また、物産施設やレストランも併設しているので、近隣で観光や川遊びをした人が多く訪れている印象でした。(外部に設けられた足湯も大人気で賑わっていました。)
□入浴料金(日帰り)
おとな(中学生以上):900円
こども(小学生):900円
下駄箱:100円(リターン式)
タオルのレンタルはやっていないので、持参するか購入する必要があります。
ちなみに今回私はコテージに宿泊したのですが、宿泊の場合は入浴料は無料となり、タオルも部屋の備え付けのものを利用できるので手ぶらでOKでした。
□営業時間
10:00~21:00(受付20:30まで)
※コロナの影響で短縮営業となっていますので訪れる際には公式HPなどをご確認ください。
瀬音の湯公式HP:http://www.seotonoyu.jp/
3.早速突入!自然の中につくられたもう一つの渓谷
バスを降りて施設に足を踏み入れると、低層の施設群が渓谷の木々の中に伸びている姿にテンションが高まります。
施設は西側からコテージ群(10棟)、物産店、テラス、女湯、男湯、レストランとまるで人工の渓谷のように連なっているのが分ります。
こちらの配置のマップをみると施設は渓谷に水平に伸びつつも、テラスやポケットパーク、広場などが上手く配置されていて、まさに「もう1つの渓谷」といった建築となっています。
建物は基本的は平屋となっていて、木々のスケールより若干小さいスケールでデザインされています。
建築好きとしての注目ポイントは水平に広がるガラスの開口部で、写真を見るとよくわかるのですが、風景がよく反射するようにさりげなく反射率の高いガラスが貼られていて森の中に溶け込むような外観が楽しめます。
また、手前のコテージ棟が小さな箱で分割されていたり、屋根が2重で掛けられていたりとよく見ると森に溶け込ませる工夫がいっぱい見られます。
外装に使われる素材は統一されているので、バラバラ感はあまりなく統一されて見えるのは興味深いですね。
4.内部は高い天井高と外の自然が満喫できる空間だった
まずはじめに宿泊のチェックインを済ませて荷物を置いた後は、早速温泉に入ります!
宿泊の場合はチェックインさえ済ませていれば温泉は入り放題です。
日帰り利用の場合は手前の自動券売機でチケットを購入して中央の番台で受付をします。
中に入ると内部の空間は写真のように傾斜屋根が効いていて、手前の廊下側からは想像できなかった空間の広がりを感じます。
この大屋根は温泉内部も共通していて、男女関係なく1つ屋根の下でお湯につかっている一体感があります。
ちなみに別料金を支払えば貸切り風呂も利用できますので家族連れの方などはこちらもおススメです。
温泉はつるつるしたアルカリ性単純硫黄温泉が特長で、小さいながら渓谷沿いの眺めを楽しめる露天風呂やサウナもあります。
渓谷の眺望が全面に望める!というわけではないですが(向こうから見えらら困りますもんね)高い木々の緑と川のせせらぎの音に癒されました。
温泉を出た後は休憩処やリラクゼーションルームで体を癒しました。
施設内の空間は傾斜屋根による大空間の解放感もよいのですが、水平方向にも視線が抜けるようになっているので本当に気持ちがいいです。
外からは景色を反射して見えたガラスが、内側からだと完全に透明に見えて内外の境界をあまり感じさせません。
ひと休憩終えると日も暮れてきたので、併設する「和食だいにんぐ川霧」で夕食をとりました。こちらも傘のような高い屋根と外に開いて眺めがとてもよかったです。
こちらは瀬音膳(1200円)。
温泉に入った後にビールと一緒に頂くお食事は最高です。
御膳以外にも丼ものやお蕎麦など様々なメニューがあるのもうれしいです。
私が訪れた時は短縮営業中でしたが、隣ある「カフェせせらぎ」や、野外でビールや餃子・かき氷の販売もしているので、お食事までいかなくても自然が感じられるロケーションでクールダウンするのがおススメですよ。
順番は前後してしまいますが、こちらは翌朝に頂いた宿泊プランにセットとなっている朝食です。
川魚ももちろんなのですが、蟹のお吸い物がとにかくおいしかったです。朝は最大10組の宿泊客だけだったのでとても静かな雰囲気で朝の食事を堪能しました。
お食事でお腹が満たされたところで、今回の宿泊のメインであるコテージを紹介したいと思います。
5.宿泊コテージがスゴイ!早めに予約して宿泊がおススメ!
宿泊者専用の小道を少し下って予約したコテージに向かうと、渓谷に沿うように建物が2段に分れて建てられています。
コテージは平屋建デラックスタイプが2棟と2階建のメゾネットタイプが8棟の合計10棟が連なります。
今回予約したのは渓谷沿いのメゾネットタイプ!
予約のタイミングが良かったのか、たまたま1棟だけ空きがでていて上手いこと予約ができました。
写真では低層の平屋のように見えますが、建物はがけ地に埋め込むように2層に渡って細長く建てられています。写真で見えるていたのは下の写真にあるロフト上部のベッド部分です。
入口を入るとまずは最初の写真のようにベットが2台連なっています。このベットスペースをアイキャッチに左手の階段を降りたところがリビングスペースとなっているのですが、まさに絶景!
開放感あふれる大開口から渓谷の緑が目に飛び込んできます。
このコテージ、この絶景で一人1泊1万円という低価格なのが信じられないくらいです。
バルコニーの奥行きもかなりゆったりしていて、眼下には渓谷のせせらぎを望めます。
室内にいても水の流れる音が聞こえてくるので、かなり癒されます。
室内はロフトによる高い天井高が確保されているので、外部からは想像できないような空間の広がりを感じます。
階段も側下駄と踏み板だけのシンプルなデザインになっていたりと、細かいところでも圧迫感を感じさせない工夫が垣間見れます。
内部にはキッチンや電子レンジ食器なども揃っているので、簡単な料理はこちらでも行えます。私は今回食事はレストランを予約していたのでキッチンは使用しませんでしたが、キッチンはかなりゆったりと設計されています。これくらいの広さがあれば友達や家族と一緒に大人数で利用した際も活躍しそうですね。
ちなみに今回利用したメゾネットタイプは2棟が隣接していて、グループで利用する際はこちらの扉から行き来ができるようになっています。
今回ペアでの宿泊だったので完全施錠されていましたが、家族2世帯3世帯での利用や、友人グループで利用したらかなり楽しいでしょうね!
尚、建物自体は鉄筋コンクリートの壁で区切られていますので、隣の声は私はほとんど気になりませんでした。
がけ地に建っていることもあって建物の構造は鉄筋コンクリートが採用されているのですが、インテリアはポイントポイントで木の意匠材が使われていることにも注目です。
RCの安定感や防音性がありながらも、インテリアにぬくもりを感じるのはこの木のデザインが効果的に使われていることが秘密だったのですね。
最後にトイレ・洗面・お風呂の紹介です。
こちらも渓谷沿いに大きな開口が空いているので眺めは抜群です。
ちょっと恥ずかしい気もしますが、空間としては広々していて解放感があります。非日常の特別な宿泊体験としてはアリかなというのが私の感想です。(お風呂は温泉に入るのであまり使うことはないと思いますが…^^;)
ここまで大満足の宿泊コテージだったのですが最後に気になった難点を2点ほど挙げたいと思います。
1つ目はこのトイレ・洗面・お風呂スペース、室内側の入り口も曇りガラスで中がうっすら見えるのです。
私は夫婦で宿泊しましたが、友達同士だとちょっと気を使うかも。
確かでおしゃれでかっこいいのですが、様々なタイプの人の利用を想定するとちょっとだけ問題ありかなと感じました。
2つ目はコンセントが圧倒的に足りないことです。
特にメゾネットで、2層に分れているのですが私がとまったタイプの部屋は極端にコンセントが少なかったです。ベッド脇のボックスも造り付けになっていて電源がとれませんでしたし、下階もソファー脇は1か所のみ。(片方は空気清浄機で使用)
スマホやカメラの充電など電源の確保は必須なので、訪れる際には電源タップを持って行ったほうがよいなと感じました。
いかがでしたでしょうか。
最後に気になった点は少し書きましたが、基本的には瀬音の湯&宿泊コテージ共に大満足でした。
建築好きとしても面白ポイントや工夫が満載で、まさに自然と温泉と建築の全てが味わえる名建築といっていいのではないでしょうか。
皆さんも秋川渓谷を訪れる際は是非とも利用して見て下さいね!おススメです!
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瀬音の湯
設計:佐藤総合計画
所在地:東京都あきる野市乙津565
アクセス:武蔵五日市駅よりバス約20分(瀬音の湯停留所)
竣工:2007年
営業時間:10:00~21:00
定休日:不定休
HP:http://www.seotonoyu.jp/
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