御茶ノ水駅周辺で建築巡り!おススメの名建築15選を紹介

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9.旧文化学院(西村伊作)

旧文化学院は大正時代に西村伊作、与謝野晶子、与謝野鉄幹、石井柏亭らによって創設された学校で、設計も西村伊作が行いました。
分厚いアーチのエントランスは芸術と学術の深淵を感じさせるように静かで、力強く、その深みに吸い込まれそうになりました。ヒューマンスケールに近い建物のスケール感も心地よく、当時としては正に他のどこにもない理想の教育を目指してつくられたことが伝わってきます。

設計:西村伊作(改修:坂倉建築研究所)
所在地:東京都千代田区神田駿河台2-5
アクセス:御茶ノ水駅周より徒歩約10分
竣工:1936年

10.アテネ・フランセ(吉阪隆正)

アテネ・フランセは1913年に創立した語学専門学校で、現存する日本最古のフランス語学校としても知られています。
建築の設計は近代建築の巨匠であるル・コルジュジエの弟子である吉阪隆正氏が行っています。
個性的な造形と色彩の建築は都市に対してメッセージを発しているようで、「アンデス山脈に夕日が落ちる色」をイメージしたというピンクの外壁が特徴的な建築です。
アートが緻密な計算と理論と遊び心で建築化されたような場所で、一見奇抜に見える色彩もじっくり見ていると愛着がわいてくるのが不思議です。

設計:吉阪隆正
所在地:東京都千代田区神田駿河台2-11
アクセス:御茶ノ水駅周より徒歩約7分
竣工:1962年

11.三井海上本社ビル(日建設計)

三井海上本社ビルは保険の本社ビルとして建てられた高層オフィス建築です。
総合設計制度という制度を用いて、敷地の半分近くを公共的な緑地とすることで建物を高層化しています。
地上レベルの緑道や巨大な吹き抜けは素直に気持ちよいです。中庭彫刻(清水九兵衛)、食堂壁画(片山利弘)といったアート作品も必見です。

設計:日建設計
所在地:東京都千代田区神田駿河台3-9
アクセス:御茶ノ水駅周より徒歩約7分
竣工:1984年

12.旧お茶の水スクエアA館(磯崎新)

御茶ノ水スクエアA館(現日本大学お茶の水校舎)は御茶ノ水駅から程なく歩いた場所にあるホールやオフィスの複合施設です。
W・M・ヴォーリズによって設計された旧会館(旧主婦の友社ビル)の一部を保存して、高層部を付加したデザインは建築家 磯崎新によるもので、日本のポストモダン建築の代表的作品といえます。
ヴォーリズのファザードの細かい意匠も見ごたえ抜群ですが、高層部のデザインも今となっては歴史の一部となっていて、御茶ノ水での一見建築となっています。
ちなみにすぐ向かいにある山の上ホテルもヴォーリズによる設計なので、見学の際は合わせてみておきたい作品です。

設計:磯崎新/磯崎新アトリエ
原設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
所在地:東京都千代田区神田駿河台1-6
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約7分
竣工:1987年(旧主婦の友社ビル:1925年竣工)

13.東京YWCA会館(香山アトリエ/環境造形研究所)

東京YWCA会館はひとつ前に取り上げたお茶の水スクエアのすぐ近くに建つ専門学校やオフィスの複合施設です。
お茶の水スクエアが旧建築を保存・活用したのに対し、こちらのYWCA会館は物理的な旧会館の保存をせず、旧館のスケールと構成を引き継ぐという選択をした建物というのが興味深いです。
矩形で水平垂直のラインが映える外観とは変わって、内部中央の円形ドームの空間も必見です。

設計:香山アトリエ/環境造形研究所
所在地:東京都千代田区神田駿河台1-8
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約7分
竣工:1990年

14.明治大学(日建設計)

リバティタワーは高さ約120m、延べ面積60000㎡近くもある明治大学の都市型高層キャンパスです。
都市型キャンパスの先駆けとして明治大学のイメージの更新に寄与した建築ですが、膨大な数の学生のキャンパスライフを支えるため空調システムや照明にも様々な最新技術が導入されました。

また、こちらのアカデミーコモンは、ガラスの外装が印象的な教室・研究室、会議室、博物館などの複合建築です。
近未来映画のようなエスカレータの動線も必見で一度体験してみてほしい御茶ノ水の注目高層建築です。

設計:日建設計(リバティタワー)、久米設計(アカデミーコモン)
所在地:東京都千代田区神田駿河台1-1
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約6分
竣工:1998年(リバティタワー)、2003年(アカデミーコモン)

15.山の上ホテル(ウィリアム・メレル・ヴォーリズ)

最後に紹介する山の上ホテルは、1937年に宣教師・実業家であり建築家でもあったウィリアム・メレル・ヴォーリズによってデザインされたホテルです。
当時流行していたアール・デコ様式を見事に取り入れたホテルは、川端康成や三島由起夫、池波正太郎といった著名な文豪たちに愛されたことでも知られ、坂を上がった先に現れる優雅にして堂々とした姿は、見るものを虜にする気品を纏っています。
2019年には大規模な改修・補修工事がなされて建築当初のデザインが復元されていて、歴史の蓄積と深みを存分に堪能することができる貴重なホテル建築です。

詳細記事
・御茶ノ水「山の上ホテル」コーヒーパーラーヒルトップで至高のランチを

原設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
改修設計:アトリエアイ(1980年)、一粒社ヴォーリズ建築事務所(2019年)
所在地:東京都千代田区神田駿河台1-1
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約5分、神保町駅より徒歩約6分
竣工:1937年
備考:2024年の2月13日より建物の老朽化への対応のため長期休館

いかがでしたでしょうか。
この100年の時代を通して文化と活気が交錯する街であった御茶ノ水。建築見学にはピッタリの街でした。

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