こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は御茶ノ水駅周辺(駅南側エリア)の建築巡りをしてきましたので、私が建築巡りで出会った建築について紹介したいと思います。
御茶ノ水といえば昔から学生街のイメージの強いスポットですが、学校建築をはじめ駅からスグの地域に貴重な建築が密集している建築パワースポットでもあります。
建築巡りをしていると、1本裏の通りを歩いていれば面白い建築に出会えたといったことや、知らないとつい見過ごしてしまう名建築があった、という経験も少なくありません。
今回の記事では御茶ノ水駅周辺の注目建築を14作品に厳選して紹介しますので、建築巡りや建築鑑賞のガイドにしてもらえればと思います。
【こんな人におすすめ!】
・御茶ノ水にある名建築について知りたい
・御茶ノ水駅周辺で建築巡りをする際のガイドにしたい
・建築に興味があって、いろいろな建築について知りたい
では早速見ていきましょう!
1.ニコライ堂(ジョサイア・コンドル)
まず初めに紹介するニコライ堂は御茶ノ水駅前に建つ聖堂で、お雇い外国人として来日したイギリス人建築家ジョサイア・コンドルによって設計されました。
高さ35mのボームが聳え立つ姿は壮観で、当時はまだ周りに高い建物がなかったことを考えるとかなり遠い場所からもドームが見えていたのではないかと想像されます。建物自体が少し高い位置にあることもあって、今も変わらず御茶ノ水のランドマークとして存在感を放っています。
ドームは関東大震災で焼失していしまいましたが、1929年に再建されました。
設計:ジョサイア・コンドル
所在地:東京都千代田区神田駿河台4-1
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約2分
竣工:1891年(1929年再建)
2.聖橋(山田守/復興局)
聖橋は御茶ノ水駅の上にかかる橋で、湯島聖堂とニコライ堂を繋ぐことからその名が命名された復興橋です。
日本武道館の設計者としても知られる山田守による設計で彫刻のような美しさと、存在感が楽しめます。
駅のホームからよく見えるので、駅を降りたらちょっとホームを移動してみて鑑賞するのがおススメです。
設計:山田守/復興局
所在地:東京都千代田区神田駿河台1
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約1分
竣工:1929年
3.湯島聖堂(伊東忠太)
湯島聖堂は江戸時代の5代目将軍徳川綱吉によって建てられた孔子廟です。孔子廟とはその名の通り儒教の創始者である孔子を祀ったもので、学問の神様と言えば湯島というイメージはここからきています。
現在の建物は1923年に起こった関東大震災で焼失してしまったものを鉄筋コンクリートで再建したもので、設計は伊東忠太によるものです。
伊東忠太といえば日本建築史の創始者ともいわれ、築地本願寺や東京都復興記念館など数々の宗教建築を手掛けたことでも知られる大建築家です。
湯島聖堂では再建ということもありデザインはだいぶ大人しめですが、屋根の上にはしっかりと彼のトレードマークである魑魅魍魎が鎮座しているのも注目です。
ちなみに1704年に建てられた入徳門は震災で燃えずに残った貴重な歴史遺産で、訪れた際には是非合わせて見ておきたいですね。
設計:伊東忠太
所在地:東京都文京区湯島1-4-25
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約3分
竣工:1934年
公式HP:http://www.seido.or.jp/
4.神田明神(伊東忠太+大江新太郎+佐藤功一)
湯島聖堂の北側にある神田明神は江戸城の表鬼門に位置し、730年創建の由緒ある神社です。
「仕事運」や「商売繁昌」のご利益からビジネスマンや企業の初詣スポットとしても有名なので、新年のニュースでその名を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
現在の建物は関東大震災後に再建されたもので、一見して木造建築にも思えますが、実は鉄筋コンクリートでつくられています。
設計は伊東忠太、大江新太郎、佐藤功一といった日本建築史に残る重鎮たちによるもので、当時は最新の技術であった鉄筋コンクリートでつくられつつも見事なデザインとなった神社建築を堪能できます。
また、2018年に新たに神田明神文化交流館(鹿島建設+乃村工藝社)もつくられ、近代と現代の両方を楽しめる建築パワースポットでもあります。
設計:伊東忠太+大江新太郎+佐藤功一
所在地:東京都千代田区外神田2-16
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約6分
竣工:1934年
公式HP:https://www.kandamyoujin.or.jp/
5.ユーメリアビル(設計組織A・D・H)
ユーメリアビルは神田明神から本郷通り沿いに少し歩いたところにあるオフィスビルです。
ガラス、コンクリート、アルミなど様々な素材を組み合わせつつ、形態も四角、三角、円柱といった図形が美しく組み合わせられています。
同じ図形でも2D、3Dなど色々なパターンが使われているのも面白いです。
知らないと通り過ぎてしまいがちですが、よくよく見てみると味わい深いビルとなっています。
設計:設計組織A・D・H
所在地:東京都文京区湯島1-9-3
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約5分
竣工:1993年
6.テクニカハウス(竹中工務店)
ユーメリアビルからすぐのところに見えてくるのは音響機器メーカーであるオーディオテクニカの事務所テクニカハウスです。
オーディオ機器を思わせるデザインの建物にはオフィスゾーンを中心にスタジオやゲストハウスが立体的に積層されていて、従来の単調なオフィスビルとは一線を画したデザインとなっています。
これほど企業イメージを的確に表現した建築は他にはないだろうと思わせてくれる洗練したデザインには、いつ見ても惚れ惚れしてしまいます。湯島近辺に来るとついつい寄り道して見てしまう私が東京で最も好きなオフィスビルの一つです。
設計:竹中工務店
所在地:東京都文京区湯島1-8-3
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約5分
竣工:2001年
【スマホでさらにいい写真が撮りたい人必見】
スマホで街や建築を撮る時は、外付けのレンズがおススメです。
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7.東京ガーデンパレス(日建設計)
さらに本郷通りを少し進んだところにあるのが東京ガーデンパレスです。
何といっても特徴的なのは大きく弓を描くように湾曲した外観です。巨大な壁面が弓形にカーブすることで、巨大な壁としての圧迫感を減らしつつ、独特の艶やかしさを生み出しているのが面白い建築です。
特に建物を湾曲させることでできた車寄せ部分も見どころの一つで、立体的に浮かび上がる庇がシンプルな建物形状の中でのアクセントとなっています。
設計:日建設計
所在地:東京都文京区湯島1-7-5
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約5分
竣工:1991年
8.センチュリータワー(フォスター・アンド・パートナーズ+大林組)
センチュリータワーは水道橋駅からほどなくのところに建つオフィスビルで、現在は順天堂大学の11号館として利用されています。
設計を行ったのは世界的建築家であるノーマン・フォスター。外観に出てくる巨大なフレームが建物を支えつつ各フロアを吊っていて、意匠と構造が一体となったデザインは建設当時としては革新的なものとして大きく評価されました。
階数が違う2つの棟は中央の10層の大アトリウムで繋がれている構成にも注目で、建物の持つ力強さと美しさを体感できる建物となっています。
設計:フォスター・アンド・パートナーズ+大林組
所在地:東京都文京区本郷2-2-9
アクセス:御茶ノ水駅より徒歩約8分
竣工:1991年