成田山新勝寺で建築見学!関東屈指の建築パワースポットをレポート【千葉県成田】

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3.後半も貴重な建築が盛り沢山!境内に点在する文化財をたっぷり堪能

■釈迦堂

本堂の左奥に建つ釈迦堂はかつての本堂であり、重要文化財にも指定されている総欅造りのお堂です。
元々は1958年に建てられ、1964年に現在の大本堂の建設の為に現在の場所に移築されました。
お塔の周囲彫られた、五百羅漢や二十四孝の彫刻も必見です。

竣工:1858年
備考:国指定重要文化財

■額堂

続いて紹介する額堂は、奉納された額や絵馬などをかける建物で、1961年に建てられました。
国の重要文化財にも指定されていますが、現存する額堂の中でも江戸時代に建てられたこの規模の額堂はほとんど例を見ない貴重なものといえます。
高床式に持ち上げられた建物は新勝寺の数々の建物の中でも異彩を放っていて、中に収められている文化財と共に必見の建物となっています。

竣工:1861年
備考:国指定重要文化財

■朝日観音堂

額堂のそばに建つ朝日観音堂は、2016年に外壁補修がなされたために新しい建物にも見えますが、実は1867年に建てられた建築。
ひっそりと建つ建築ですが、こうした目立たない小さな建築も築150年以上前の歴史ある建築だったりするのが新勝寺の凄いところですね。

竣工:1867年

■光明堂

額堂の先に建つ光明堂は鐘楼と同じ1701年に建てられた建築で、新勝寺の中でも最古の建築。
もともとは先ほど見た釈迦堂の前の本堂としても使われていて、建築当初は鮮やかな朱色であったであろう外装が今ではいぶし銀のような輝きを放っています。
愛染明王が奉安されていることから恋愛成就のパワースポットとして近年は人気とのこと。
彫工 島村圓鉄による装飾彫刻も必見となっています。

成田山新勝寺_光明堂

装飾彫刻:島村圓鉄
竣工:1701年
備考:国指定重要文化財

■開山堂

開山堂は新勝寺の中でも珍しい昭和初期に建てられた建物で、設計は日本建築史の創始者ともいわれる伊東忠太です。
1938年に成田山の開基1000年記念事業としてに建てられた建築ですが、翌年に太平洋戦争が始まる時勢においても人々の厚い信仰がこれだけの建物を建設させたというのは感慨深いです。

設計:伊東忠太
竣工:1938年

■清権現堂・妙見宮

清滝権現堂は龍の女神である清滝権現と地主妙見を合祀した建物で1732年の築です。
こちらも近づいてみてみると江戸中期の他の建造物と同じく朱色の外壁と極彩色の見事な装飾を見ることが出来ます。

設計:桜井瀬兵衛+古橋小兵衛(棟梁)
竣工:1732年
備考:成田市指定文化財

■醫王殿

新勝寺をさらに進むと見えてくる醫王殿(いおうでん)は、開基1080年記念事業として2017年に建てられた総檜造りの建物です。
永きにわたる伝統と豊富な資金を持つ新勝寺では、実は新築建物こそ必見で、蓄積された技術と知識によって細部までつくり込まれた現代日本の技の一端を垣間見ることが出来ます。

設計:建築研究協会
竣工:2017年

■平和の大塔

醫王殿の先に聳え立つ平和の大塔は1984年に建てられた総高さは約58mにも及ぶ大塔です。
一般参拝客が入れるのは2階までで、1階には写経道場、2階の明王殿には御本尊である不動明王の他、昭和大曼荼羅をはじめとする様々な像や絵画が奉安されています。
境内の各所から見えるその姿は存在感抜群で、新しい新勝寺のシンボルになりつつあります。

設計:建築研究協会
竣工:1984年

4.成田山公園周辺を散策!美術館や図書館などの文化施設に注目

平和の大塔の足元の階段を下りたところにある成田山公園は、敷地面積が160000㎡を超える広大な公園です。

公園内各所には豊かな自然が残され、四季折々に変化する草花や、池に浮かぶ浮御堂、松尾芭蕉の句碑など見どころが沢山。
帰りはこちらをぐるりと散策しながら帰路につきます。

■成田山書道美術館

成田山公園を散策して程なくすると見えてくるのが、木々と地形に溶け込むように建つ成田山書道美術館です。
成田山書道美術館は、成田山文化財団が運営する書に特化した美術館となっています。
館内は宗教建築のような荘厳で落ち着いた中央ホールや、成田山公園の豊かな自然も感じられる特別展示室など特色ある展示空間が配置されていて、近代日本の書作品を鑑賞することが出来ます。

設計:小杉建築研究室
所在地:千葉県成田市成田640
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約25分
竣工:1992年
開館時間:9:00~16:00
休館日:月曜日、展示替期間、年末
入館料:大人500円、高・大学生300円、小・中学生 無料
公式HP:https://www.naritashodo.jp/

■成田山仏教図書館

成田山公園を抜けて最後に訪れたのが成田山文化財団が運営する公共図書館である成田山仏教図書館です。
基本的には閉架式図書館となっていますが、国会図書館にも蔵書していない江戸から大正期の貴重書も数多く所蔵しているのは成田山ならではです。
伝統的な意匠の建築ばかりの境内の中で、あえて白い外装とガラスによる現代的な建物としているのが特徴で、無駄な要素を排除したミニマム且つ知的なデザインは寺社群とはまた違った美しさを感じます。

建物がシンプルな分、光の取り入れ方による空間演出や、宗教要素を抽象化した内装、周辺環境の取り込みなどの建築的な工夫が随所にみられて、建築好きとしてはかなり楽しめる図書館でした。

設計:竹中工務店
所在地:千葉県成田市田町312
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約15分
竣工:1988年
公式HP:https://www.naritasanlib.jp/

細かい建物はここに挙げきれなかったものもありますが、全部で20ほどの建築群をたっぷりと堪能して、成田山新勝寺の建築巡りは大満足で終えることができました。

川豊本店の鰻

歩き疲れた後は、新勝寺のすぐ近くにある明治に建築された老舗鰻店 川豊本店でうな重を頂きました。
新勝寺以外の成田の建築や散策レポートは別記事で特集しようと思いますので、興味がある方は是非合わせてお読みいただけると嬉しいです。
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■成田山新勝寺
設計:吉田五十八(大本堂)、佐立七次郎(燈明塔)、建築研究協会(総門、醫王殿、平和大塔)、伊東忠太(開山堂)
小杉建築研究室(成田山書道美術館)、竹中工務店(成田山仏教図書館)
所在地:千葉県成田市成田1他
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約15分
竣工:1701年(鐘楼・光明堂)、1712年(三重塔)、1722年(一切経蔵)、1830年(仁王門)、1732年(清瀧権現堂・妙見宮)、1835年(水行堂)、1858年(釈迦堂)、1861年(額堂)、1867年(朝日観音堂)、1894年(燈明塔)、1938年(開山堂)、1968年(大本堂)、1984年(平和の大塔)、1988年(成田山仏教図書館)、1992年(聖徳太子堂・成田山書道美術館)、2006年(総門)、2017年(醫王殿)
公式HP:https://www.naritasan.or.jp/


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