神戸「デザイン・クリエイティブセンター神戸」生糸検査所を改修した素敵建築をレポート

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今回は兵庫県の神戸市にあるデザイン・クリエイティブセンター神戸を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・デザイン・クリエイティブセンター神戸を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・デザイン・クリエイティブセンター神戸の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・デザイン・クリエイティブセンター神戸の建築的な見どころや注目ポイント

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1.昭和初期に建てられた生糸検査所を改修した施設を訪問

今回訪れたデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)は、神戸港からほど近い場所に建てられた神戸市立生糸検査所(旧館)と国立生糸検査所(新館)を改修してつくられた複合施設です。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

2012年に大きく改修された建物は、KIITOの愛称の通り生糸の検査所だった建物の名残が随所に見られますが、元々の建物を活かしつつホール、ギャラリー、図書館、事務所、カフェ等の新しい用途に生まれ変わっています。

三ノ宮駅から南に10分ちょっと歩くと、今回の目的地であるデザイン・クリエイティブセンター神戸が見えてきます。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

垂直性が強調されたゴシック風の外観が特徴の建物は、太さの異なる柱やマリオンが軽やかに建物を支え、覆っています。

垂直性を強調したゴシック風のデザインは大正時代から昭和初期に流行しましたが、デザイン・クリエイティブセンター神戸ではそうした時代性をデザインが生糸のモチーフと重なるようにデザインされているのが面白いです。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

また、正面の旧館は1927年に建てられたものですが、その後ろに続く新館は、旧館竣工の5年後である1932年に増築されたものというのもユニークなポイントです。

水平に広がる新館は、旧館よりやや濃い褐色のタイルと、下部と上部にあしらわれた白い装飾のコントラストが鮮やかなデザインとなっています。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

垂直性を強調した軽やかな旧館と比べて、地に根を張った重厚感溢れる印象の建築となっていたり、角部を塔状にすることで旧館とは違った形でシンボル性を持たせているのも面白いです。

2.古い建物を活かしつつ生まれ変わった館内を堪能

建物に足を踏み入れて最初に体験するエントランス空間は、旧館の名残を色濃く残していて、重厚な素材感やユニークな装飾が目を引きます。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

現在館内には、様々な用途が同居していますが、このホールと階段室を起点にギャラリーやカフェ、オフィスやアトリエ、会議室、そして奥に続く新館が接続されています。

内部は古い部材や意匠を保存・修復しつつ、現代の人々のための活動・交流拠点としてリ・デザインされているのがとても印象的でした。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

こちらは新館にあるエレベーターですが、昔ながらの可愛いデザインが素敵な人気スポットとなっています。

また、それぞれの空間は完全に閉じているわけではなく、例えば図書館など公共性が高い用途がハブとなって施設全体が緩やかに繋がっているようにデザインされているのも素敵です。

元々の建物は決して広いわけではないですが、天井を省いて空間を少しでも広げたり、視線の抜けや空間の繋がりによって実際の面積以上に広く開放的な空間に感じます。

また、デザインと関する施設ということで、建築そのものだけでなく家具やサイン計画もこだわりと遊び心を感じるデザインとなっていました。
スタイリッシュでフレッシュな要素は、重厚で歴史の詰まった建物と鮮やかなコントラストを生み出していて、お互いのよさを引き立たせています。

3.カフェもオススメ!素敵な内装の店内で絶品カレーに舌鼓

施設の内部を一通り巡った後は、旧館の1階にはいるKIITO CAFEでランチを頂きました。

KIITO CAFEは、地元の素材を使ったランチやスイーツが頂けるカフェスペースで、カフェ内には旧生糸検査所時代の家具や機器を使った家具が置かれています。

この日頂いたのは看板メニューであるオリジナルカレーです。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

スパイシーなココナッツカレーは、豚肉と玉ねぎもたっぷり入っていてとても美味しかったです。

デザイン・クリエイティブセンター神戸

食後のドリンクを頂きながら、100年近く前から受け継がれた空間を堪能しました。

ランチを堪能した後はしばし館内を散策しました。
改修されてきれいに生まれ変わりつつも、随所に昔の名残を残す館内を散策するのはとても刺激的でした。

素敵な建築とランチをたっぷりと堪能して、この日の建築巡りも大満足のものとなりました。
とてもオススメのスポットなので、皆さんも機会があれば是非訪れてみて下さいね。

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デザイン・クリエイティブセンター神戸
設計:清水栄二(旧館)、置塩章(新館)
改修設計:佐藤総合計画
所在地:兵庫県神戸市中央区小野浜町1-4
アクセス:三ノ宮駅から徒歩約14分
竣工:1927年(旧館)、1932年(新館)、2012年改修
備考:第26回BELCA賞
神戸市景観形成重要建築物
公式HP:https://kiito.jp/


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