新宿紀伊國屋書店がスゴイ!前川國男の建築に迫る【東京新宿】

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以前木造モダニズム建築の傑作。前川國男自邸は中まで体感できる神建築でもご紹介した建築家前川國男の設計の「紀伊国屋ビルディング」です。

前川國男は近代建築の三大巨匠 ル・コルビュジエの弟子であり、日本の近代建築の巨匠ともいえる存在で、当時の帝国大学の卒業式の夜にベリア鉄道に乗ってパリに向かい、コルビュジエの事務所の門をたたいたというのは有名な話です。
都内やその近郊にお住まいの方であれば、訪れたことのある人も多いこの紀伊國屋ビルですが、御覧の通り現在両隣のビルが建て替えにより取り壊されるという奇跡のタイミングにより、両側の外壁が露わになっているのです。恐らく今後二度と見ることができないであろう貴重な状態となっています。

こちらは10年前の写真ですが、新宿の駅前ということもあり、通常は隣のビルも隣地ギリギリに建っています。

見上げるとよくわかりますが、湾曲した煉瓦の双璧と、アールがかった庇がとても特徴的です。
このビルができる3年前に造られた上野の東京文化会館との繋がりを感じます。煉瓦の外壁は同じく上野にある東京都美術館にも通じるものがあります。


そしてその姿はまるで巨大な本棚のように見えます。
湾曲した壁や庇は足元にある広場と相まって人々をこの建物の中に誘い込む仕掛けになっています。

この建物にはもう一つ特徴があって、裏まで続く奥内通路によって表の新宿通りと裏の歌舞伎町方面を繋いでいます。
誘い込まれた建物を抜けて全く違う世界に出る。異なる世界を行き来するトンネルとしての建築は、様々な本が収納され、違った世界への入口としての本棚の姿と重なります。

エスカレータがないというのもありますが、この建築は不思議と階段でフロアを横断したくなる建築です。実際にエレベータを使う人よりも階段で上下に移動する人のほうが多かったです。
建物の外から自然と本棚の中に人が吸い込まれていって、人々が本棚の中を横断していく様は見ていてそれだけで興味深いです。

意識しないと通り過ぎてしまうような建築ですが、ちょっと違った角度から見てみると面白い発見がある建築です。

東京都美術館や東京文化会館、都内で訪れたことのある前川建築との共通点を意識してみるのも面白いと思います。いつまで両脇の土地が空いた状態のなのかは分りませんが、今一番見ておきたい建築です。

名称:紀伊國屋ビルディング
設計:前川國男
所在地:東京都新宿区新宿3-17-7
最寄り駅:新宿駅徒歩5分
竣工:1964年


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