風穴が空いたビル!?NECスーパータワーってどんな建築?【東京三田】

東京建築巡り
本日トリップするのはこの建築。
【東京三田】日本電気本社ビル1
NECスーパータワーの愛称で呼ばれる日本電気の本社ビルです。
地上43階・地下4階、高さ180メートルのこのビルの特徴は13階から15階に空けられた巨大な開口部です。
この開口部がビル風を逃がし、建物周辺への風害を緩和すると同時に低層部の中心部にある巨大なアトリウム(光庭)に自然光を落とし、外気を取り入れる役割を負っています。
【東京三田】日本電気本社ビル2
建物は低層、中層、高層の3段階に分かれ、ロケットの様な見た目から別名ロケットビルとも呼ばれています。
技術面で徹底的に省エネ、環境配慮を進める一方で、低層部に設けられたアトリウムが快適・効率的に業務を行う環境としてのオフィス建築の、1つの模範解を示しています。
刻一刻と変化し、予想外に変わっていく都市の中で、建築の「中」に余白となる空間をつくることで、街が変化しても変わらずに豊かな環境が提供されます
【東京三田】日本電気本社ビル3

ビルの足元には約1.4haに及ぶ緑地を設けて、周辺環境に豊かさを生みだしていますが、玄関口となるアトリウム空間にも豊かな自然環境と「ゆとり」が連続して取り込まれるように工夫されています。

まさにインテリジェントなこのビルは遠くからでも一目で確認できます。
建設当初はなぜ全フロア同じフロア構成にしないのか?無駄ではないかという声も多かったそうです。
バブルによる好景気と、NECという先端企業のチャレンジングな姿勢によってこの特殊なビルは完成しました。完成してからは三田・田町で働くサラリーマンにとってはこの見た目から憧れや、さすがNECという企業の広告たいとしての役割も十分果たしていたと思います。
シンボリックな外観は、どこが正面というわけではなく、かといって4周同じ意匠のビルとは全く異なるNECのシンボルとして、カッコいいオフィスを体現していたと思います。ビル風への配慮を大胆な形によって示すという点も当時としては斬新で、未来の日本を担う企業の姿勢として強いメッセージ性と将来性を予感させます。(但しその後日本はバルブ崩壊、失われた30年という悲惨な状況が続くわけですが…)

残念ながら2000年にNECはこのビルを売却してしまったので、現在は貸事務所として他の企業が入居しているようですが、近くを通りかかった際は、巨大な風穴に視線だけでも向けてみてください。

■まとめ
・中央部に空いた開口が、そのままビル風を軽減する風穴となっている
・豊かなオフィス環境を実現しつつ、周辺環境への貢献も実現する先進企業を体現したビル

■建築情報
名称:NECスーパータワー
設計:日建設計
所在地:東京都港区芝5-7-1
最寄り駅:三田駅、田町駅徒歩5分
竣工:1990年


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