今回は京都にあるレストラン東華菜館(とうかさいかん)を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・東華菜館を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・東華菜館の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・東華菜館の建築的な見どころや注目ポイント
ちなみに京都のおススメ近代建築・現代建築についてはこちらの記事でもレポートしていますので、興味のある方は是非合わせてご覧ください。
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1.W.M.ヴォーリズが手掛けた京都のレストラン建築を訪問
今回の京都旅で絶対に夕食はこのお店、と決めていたのが本日紹介する東華菜館です。
東華菜館は、元々は矢尾政という西洋料理店の新店舗として1926年に建てられた鉄筋コンクリート造5階建てのレストランです。
昭和初期にレストラン矢尾政として営業した後、戦後にオーナーの中国出身の友人に建物を受け継ぎ、現在の東華菜館となりました。
設計を手掛けたのはウィリアム・メレル・ヴォーリズ率いるヴォーリズ建築事務所。
W・M・ヴォーリズといえば、1905年にキリスト教の伝道師・英語教師として来日し、その後建築家、実業家として日本に多大な貢献と影響を与えた人物です。
そんな東華菜館が建つのは京都鴨川の河川敷沿い。カップルが地下鉄でいうと京都河原町駅をでてすぐ、川の向こうの祇園四条駅からも四条大橋を渡ってすぐという立地です。
今回は祇園四条駅からアクセスしましたが、四条大橋を渡っていると鴨川に対して堂々と聳えたつ建築に目が奪われます。
建物の立面には「理料京北 館菜華東」と右から左に書かれていることからもこの建築の歴史が伝わります。
W・M・ヴォーリズといえば、教会や学校、病院などの公共性の高い建築からオフィスビルや百貨店、住宅など様々な建築を手掛けていますが、レストラン建築としてデザインされた建築で現存するのは私が知る限りここ東華菜館だけです。
建物の外観は、ヴォーリズ建築としては珍しいほどの装飾が施されていて、ヴォーリズの得意としていたスパニッシュスタイルにバロック建築やエキゾチックな建築趣味が融合された迫力のデザインです。
この建物が建てられた大正時代の終わりは、大正ロマンを始めとする華やかで新時代の希望に満ちたデザインが一般市民にも広く普及した時期でもありました。
そこに単なる西洋風建築ではない、やや過剰ともいえる装飾の建築は建築当時はさぞ人々の目を引いたと思います。
正面の門にもびっしりと立体的な装飾が施されていますが、よく見ると海の幸や山の幸など食材をモチーフにしているのがとても面白いです。
2.現存する日本最古のエレベーターをはじめ歴史ある建物を堪能
東華菜館は地元でも有名な人気店ということで、あらかじめ予約をしていきました。
私が訪れた時は、予約は電話のみの受付となっていて、1週間前に電話すると最後の1席だったとのこと。ラッキー!
店内は外観ほどではないですが趣向を凝らした装飾と、中華料理屋らしいエキゾチックな雰囲気が融合していて、ちょっとドキドキします。
東華菜館といえば、こちらの現存する日本最古と言われるエレベーターも大きな注目ポイント。
エレベーターホールは、どっしりと構えた風格のあるドアと、床のタイルがいい味を出しています。
エレベーター内部は蛇腹状の内籠に手回しの開閉装置が現役で使われていて、エレベーターを操作する専用の店員さんが慣れた手付きで案内してくれます。
ガコン、と大きな音をたてながらぐんぐんと上に上がっていきます。
「指を出さぬように」という案内もこの時代のエレベーターならでは。
エレベーター内部も趣向を凝らした装飾が施されていて、見ごたえがあります。
ちなみに今回案内される席は5階らしく、エレベーターのおじさんも最上階ですよ~と教えてくれました。
店内は西側にキッチンやスタッフホールが纏まっていて、鴨川がある東側に客席が並んでいます。
ちなみに最上階である5階はテラス席もあります。
今回は幸運にも最上階の窓際の席に案内してもらえて、東側の鴨川だけでなく、南側の眺めも楽しめました。
私が案内された5階の内部はシンプルな内装と大きなガラスの窓が印象的でした。
ヴォーリズはオフィスビルや学校も多く手掛けていますが、大正期の最新のオフィスビルや学校のような雰囲気も感じます。
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3.もちろん建築だけじゃない!本格的な絶品北京料理を心ゆくまで堪能
東華菜館の料理はアラカルトでも楽しめますが、色々な料理を楽しめるコース料理がオススメです。
料理の味付けは思ったよりもあっさりしていて、前菜から肉、野菜、魚がバランス良く食べられます。
柔らかい牛肉、甘辛くてニンニクがきいてる大エビなど料理はどれも絶品。
本格的な北京料理の味を継承しつつ、日本人の舌にも合うような味付けは、流石京都で長きに渡って親しまれているレストランといった感じです。
特にこちらのカニ入りフカヒレスープは、濃厚だけれど優しい味わいでとても美味しかったです。
店員さんは老舗の料理店らしくテキパキと動きつつ、客がいない席では窓からテラス席に料理を渡していたりと、日本料理店にはない合理的な動きが印象的でした。
ホールのスタッフもお互いにコンタクトを取りながら楽しそうに仕事をしているのも個人的には好きでした。
窓越しには夜の鴨川の雰囲気が感じられてとてもよかったです。
川の向こうには南座の爛々とした建物が見えたり、真っ暗な河川敷にはたくさんのカップルが佇んでいたりと、それぞれの今に思いを馳せました。
こちらはデザートの杏仁豆腐。
可愛らしい見た目ですが、甘さは控えめでさっぱりした味わいなのがとてもよかったです。
お店を出るとあたりはすっかり暗くなっていて、ライトアップされた照明と陰影によってつくりだされる夜の東華菜館もとても素敵でした。
建築も料理も心ゆくまで堪能して、大満足の建築体験ができました。
とても魅力的な建築でしたので、皆さんも機会があれば是非訪れてその味と空間を体験してみて下さいね。
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東華菜館
設計:W・M・ヴォーリズ建築事務所
所在地:京都府京都市下京区四条大橋西詰
アクセス:京都河原町駅より徒歩約1分、祇園四条駅より徒歩約2分
竣工:1926年
営業時間:11:30~21:30
公式HP:https://www.tohkasaikan.com/
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