今回は紅葉・ライトスポットとしても大きな話題になっている駒込の六義園ライトアップに行ってきましたのでその様子をご紹介したいと思います。
山手線の駒込駅から徒歩2分の場所にも関わらず、「この世のものとは思えない美しさ!」と話題になっている六義園。
その庭園のレポートと、合わせて見ておきたい建築についてまとめましたのでご紹介していきたいと思います。
1.六義園とは
まず六義園ですが、読み方は「りくぎえん」と読み、遥か江戸時代、五代将軍・徳川綱吉の時代に 東京駒込につくられた回遊式築山泉水庭園です。
築山泉水庭園というだけあって、駒込の平坦な敷地に池を掘って、丘を築き、数年という歳月をかけてつくられた庭園となっています。この庭園の一番の特徴は「古今和歌集」にある和歌に詠まれた全国の名所を庭園として再現した庭園という点です。
また、関東大震災や東京大空襲でも被害を免れた当時の面影を残す貴重な庭園でもあります。
桜と紅葉の時期には毎年ライトアップが行われ、多くの人々が訪れる有数の紅葉・ライトアップスポットになりつつあります。
2.開催情報とアクセス(※記事執筆時点)
六義園はJR山手線・東京メトロ南北線駒込駅から徒歩7分、都営地下鉄三田線千石駅から徒歩10分の場所にあります。
ライトアップ期間中は、東京メトロ南北線駒込駅から徒歩2分の染井門を開門し、通常は17:00までの開園時間が21:00まで延長されいます。
今回訪れた冬のライトアップ時も沢山の人が訪れていました。
※下記は2019年の情報です。ライトアップ期間は年によって若干異なりますのでご注意ください。
□ライトアップ期間(紅葉):
11月20日(水)~12月12日(木)
□ライトアップ時間:
日没~21:00
※年によって異なる場合がありますので訪れる際は公式HPをご確認ください。
□入園料
一般:300円
65歳以上:150円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料です。
3.早速突入!最初は暗い道が続くけど…
ライトアップの時期はまずはものすごい人です。
普段は自由に回遊できる庭園ですが、ライトアップのときには一部の山沿いの道が閉鎖されて大きくぐるりと回る構成になるので、それに沿って回遊していきます。
駒込駅に近い染井門から入るとまずは千里場と呼ばれる一本道を進んでいきます。
かつては馬術の訓練をするための馬場があり、かなり暗くて一瞬不安になりますがほどなく進むと徐々にライトアップされた木々が見えてきます。
しばらく進むと庭園入口にあるしだれ桜が見えてきます。暗いところから一気に明るく開けたところにでて安心感がこみ上げます。ここには茶屋や売店もあるのでぐるりと回った後はここで休憩するのもよいと思います。
そしてここからほどなく進むと池を囲んだ庭園の全容が見えてきます。
正面に見えるのが妹山と背山ですが、ライトアップされた庭園が池面に映する型はまさにこの世の風景とは思えないほど幻想的です。
建築でも水面に外装を映すデザインのものはいくつかありますが、庭園という自然の複雑な要素が映し出される様は建築にはない美しさで圧巻です。
更に進んでいくと、水香江(すいこうのえ)と呼ばれる場所があります。
水香江は「蓮の花の盛りの頃には、水までも良い香りがする」という意味を持つ蓮池でしたが、この蓮池をミストと光によって再現している演出が美しいです。
池の絶景が有名ですが、庭園を周っていくと池以外の見どころも満載です。
こちらは「山陰橋」。もみじに囲われ夜の庭園に浮かび上がる姿が壮観です。
昼間であればこの橋を渡って藤代峠から園内を見渡せますが、ライトアップの時間は閉じられていました。
名所の再現は全部で八十八境の名所があるので全く飽きさせずに変わりゆく風景を楽しめます。
4.建築も歴史あるものばかり!
元禄8年(1695年)に出来た六義園ですが、その後明治時代に三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎がこの地を購入し、整備しました。
この時代につくられた建築がいくつか現存しており、建築好きとしては是非チェックしたいところです。
明治時代に建てられたのはつつじの古木材を用いて建てられた「つつじ茶屋」が有名ですが、「旧倉庫」もインターナショナルスタイルさながらの近代建築のようなシンプルな美しさがありとても魅力的でした。
その他にも戦前に世田谷区に建てられた後戦後に移築された「宣春亭」や戦後につくられ茶室として使われている「心泉亭」などもよい味を出しておりおススメの建築です。
今回は夜のライトアップでの見学でしたが、六義園は秋冬のライトアップ以外でも1月2日からの正月開園がとても有名です。
次回は昼間に訪れて、夜とはまた違った顔の六義園を楽しみたいと思います。
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