新宿住友ビルの三角広場がスゴイ!リニューアルした全天候型広場をレポート【東京新宿】

東京建築巡り

こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は東京新宿にリニューアルオープンした新宿住友ビル 三角広場を見学してきましたので、建築好きの視点からその魅力やポイントをレポートしたいと思います。
新宿住友ビルは建設当時は日本一の高層ビルとして西新宿の開発の先陣を切ったビルでもありますが、2020年に2000人規模の全天候型ホールの増築改修という驚きのスポットに変容を遂げました。

今日はそんな三角広場について実際に現地を見学した感想や建築の見どころをたっぷりと紹介していきたいと思いますので、建築やデザインにに興味のある方や最新のイベントスペースが気になるという方は是非チェックしてみてください。

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1.新宿住友ビルがリニューアル!新宿住友ビルってどんなビル?

三角広場の前に新宿住友ビルについて簡単に紹介したいと思います。
新宿住友ビルは東京の西新宿に1974年に建てられた超高層のオフィスビルです。
今でこそ西新宿と言えば超高層ビルが立ち並ぶオフィス街というイメージですが、当時はまだ新宿に超高層ビルはほとんどありませんでした。新宿副都心構想が始まり最初の超高層ビルである京王プラザホテルが竣工したのが1971年で、新宿住友ビルはその1971年に着工しました。
設計は日本最大の組織設計事務所である日建設計が行いっていて、地上52階、高さ約210mの新宿住友ビルは西新宿開発の最先端の1つにして当時日本で一番高いビルでもありました。

その特徴は何といっても三角形のビル形状ですが、中心が吹き抜けで周りに執務室が配置される「竹筒」のような構成は地震国日本で超高層を実現するにあたってデザイン・構造の両面で画期的なものでした。

「三角ビル」の愛称で親しまれることになる新宿住友ビルは、まさに当時の日本の技術の粋を集めて作られた未来都市のイメージそのものでもありました。
そんな時代の先端を切り開いた三角ビルですが、竣工から46年が建ち半世紀近い年月が経ったことによって老朽化の問題が深刻化していきます。
2017年から耐震工事や設備の増強とともにビルの足元の空間を全天候型の大規模ホールにする大規模な改修が行われることとなり、2020年にリニューアルオープンを迎えました。

2.ビルの足元を大改修して屋内空間が誕生!

リニューアル後の三角ビル

2020年まで行われた改修の目玉は何といってもビルの足元に新設されたガラス屋根の屋内空間です。
この屋内空間はもともとは完全な外部空間でしたが、今回の大改修でガラスのドームで覆われた空調完備の室内空間に生まれ変わりました。

リニューアル前の三角ビル(2006年撮影)

こちらの写真は改修前の2006年に見学した時のものですが、今回の改修でビルの足元に「スカート」のように新たな空間が追加されているのがわかります。
このガラスで囲まれた屋内空間は最大天井高さが約25m、約2000人もの人を収容できるイベントスペースとなっています。

私が見学に訪れたのは7月の真夏日でしたが、これだけ巨大な空間にもかかわらず空調が効いていてひんやり快適な広場が広がっているのはとても不思議な空間でした。
これだけ広い屋内空間は中々他では体験できないものなので、建築を超えて都市の一部のようなスケールの空間に感覚が追い付いていないという新しい体験となりました。


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3.三角形のビル形状から3つの広場+αが誕生

こちらの上空からの写真で分かる通り、今回の改修では3角形のビルに対してスカートとなる低層部には長方形のアトリウム空間が追加されました。
これによって写真奥のメインとなる三角広場の他に、写真手前のエリアには三角形の辺が四角形の枠によって切り取られた約300㎡ほどの小さな2つの広場が作り出されています。

この2つの広場はそれぞれ、東広場、西広場と呼ばれていて、ビルのエントランス兼イベントスペースとして活用されます。
また、新設された屋内空間は災害時は避難施設として使用されることも想定されているので、万が一の時はこの東西の屋内スペースも有効活用が可能となっています。

さらに新宿住友ビルは「三角形」と言っても三角の隅部は隅切りがなされているので正確には6角形の形状をしています。こういった図形の余剰の部分が今回の屋内化改修では小さなバッファスペースとして機能するように配置されていることも注目です。

大まかに広場が新設されたと言っても実際に見てみると、いろいろな工夫や今後の活用イメージが湧いてきて面白いですね。

4.2000人収容の全天候型イベントスペースがスゴい!

続いていよいよ三角広場をみていきますが、現地を訪れて圧倒されるのはそのスケールです。
最大約25mにも達する天井は通常の建物であれば5~6階に相当する高さです。

総ガラス張りの外装は天井だけでなく側面部までクリアなガラスとなっていることにも注目です。

通常のドーム建築であれば、天井は構造体の上に重い屋根が乗っているものがほとんどです。
もし屋根部分が開放的な場合は屋外ドームという場合がほとんどなのですが、こちらのホールは全天候型の完全屋内空間となっています。
これは実はかなりすごいことで、今まで経験したことない屋内空間にも関わらず広がる圧倒的に開放感のある空間に感覚が混乱してしまいます。
ガラスのアトリウム空間と言えば以前の記事で取り上げたの有楽町の東京国際フォーラムも負けてはいませんが、こちらは平面的な広がりが段違いです。

控室や搬入路はこちらのエスカレータ奥に完備されています。
エスカレータを上がるとテラススペースになっていて、上階からイベントを観覧することもできます。
ちなみにこの広場の地下部分には約1000人収容のイベントホール・会議スペースが設けられています。

尚、このガラスの天井はコンピューター制御のロールスクリーンによって日射を制限することもでき、天候やイベントに合わせて自由にコントロールすることもできます。
また、メインとなる三角広場内には9か所の給排水設備がまんべんなく設けられているので、イベントによっては飲食ブースの設置にもフレキシブルに対応できます。
大胆な構造やデザインに意識が向きがちですが、設備の設計にも細かい配慮と対応がなされていることに注目です!


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いかがでしたでしょうか。
見学する前は単に広場ができただけという軽い気持ちだったのですが、実際に訪れてみると想像以上の空間の広がりや構造の迫力、考え抜かれた設計に圧倒される建築体験となりました。
次回訪れるときはこの広場で行われるイベントも含めて体験してみたいと思い、今から楽しみになる建築巡りとなりました。



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設計:日建設計
所在地:東京都新宿区西新宿2-6-1
アクセス:新宿駅から徒歩約8分
竣工:1974年(2020年改修)

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