日暮里「ひぐらしガーデン」建築も素敵なベーカリーを徹底レポート

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こんにちは。建築好きのやま菜です。
今回は東京の日暮里にあるひぐらしガーデンに行ってきましたので、その模様や見どころを建築好きの視点からレポートしたいと思います。
ひぐらしガーデンは実は都内でも珍しい建築も楽しめるベーカリー&パン屋です。
一体どんな店舗なのか、早速見ていきたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・ひぐらしガーデンを実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・ひぐらしガーデンの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・ひぐらしガーデンの建築的な見どころや注目ポイント

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1.ひぐらしガーデンとは?

ひぐらしガーデンは日暮里駅からほどなく歩いた住宅街の中にあるベーカリーと本屋さんが一体となった複合施設です。
日暮里と言えば大正時代から始まった繊維製品やボタン・装飾製品の問屋が集まる「日暮里繊維街」が有名ですが、ひぐらしガーデンもそんな繊維街のメインストリートから北に5分ほどの場所に立っています。
ひぐらしガーデンの建つ場所も元々はフェルト生地を製造する工場が建ち、その後は長らく駐車場となっていました。2016年に地域の人が利用できるパン屋さんと本屋さんを内包する新たな施設として生まれ変わりました。

BOOK AND BED TOKYO池袋本店

建物の設計を行ったのは谷尻誠・吉田愛率いるSUPPOSE DESIGN OFFICEです。
SUPPOSE DESIGN OFFICEは以前このブログでも紹介したBOOK AND BED TOKYO池袋本店をはじめ話題の商業施設を次々と手がけ、今日本で一番勢いのある設計事務所でもあります。

関連記事
・泊まれる本屋建築!BOOK AND BED TOKYOに潜入【東京池袋】

そんな彼らがイチからデザインし、街のパン屋さん・本屋さんとして気軽にその空間を堪能できる「ひぐらしガーデン」は都内でもイチオシの建築でもあります。

■店舗情報
名称:ひぐらしガーデン(ひぐらしベーカリー・パン屋の本屋)
設計:SUPPOSE DESIGN OFFICE
所在地:東京都荒川区西日暮里2-6-7
アクセス:日暮里駅徒歩約7分
竣工:2016年
営業時間:
 ベーカリー:8:00~18:00
 本屋:10:00~18:00
定休日:月曜日
公式HP:http://higurashi-garden.co.jp/

2.早速突入!パン屋と本屋が一つ屋根の下にまとまる建築がスゴい!

日暮里駅から閑静な住宅街を7分ほど歩いていくと、今回のも目的地であるひぐらしガーデンが見えてきます。
日暮里でも近年の開発で大きなマンションが次々と建てられていますが、そんな中で大きな「イエガタ」の屋根を持つひぐらしガーデンは新しさと懐かしさの両方を感じるちょっと不思議な外観にみえます。

建物は中庭を取り囲むような「コの字」型になっていて、交差点に面する写真左側の辺がパン屋である「ひぐらしベーカリー」、写真右側が本屋さん「パン屋の本屋」、その2つを繋ぐ奥側の辺がパン工房や事務所スペースになっています。
3つの機能が大きな屋根によって1つの建物としてまとめ上げられていてるのですが、大きな屋根の下の空間は水平方向には動線や視線が抜けるように工夫されているのが特徴で、大きな屋根に守られつつ、街との繋がりも意識した建物になっています。
ひぐらしガーデンは住宅街の中にあるパン屋・本屋さんということでお子さん連れの人も多いのですが、子供たちにとって中庭は格好の遊び場です。私が訪れた日も楽しそうに中庭を駆けまわったり、丸太の上を歩き回る子供たちの姿を見ることができます。

街に開いているのは中庭だけでなく、ひぐらしガーデンでは街に対して「半分開いた」ような店構えとなっているのも特徴です。
例えば角地に当たるパン屋さん部分では大屋根の庇の下が縁側のような空間になっていて、建物と街のバッファーゾーンとなるようにデザインされています。
また、写真にあるような敷地境界の「柵」も水平方向のデザインを強調しつつ、開口率の大きなルーバーにすることで街との距離がぐっと近づきます。
近年よく見られるような砦のようなデザインの店舗とは違ったウェルカムな雰囲気を発しているのがとても素敵でした。

3.素敵な空間×おいしいパンで素敵な時間を過ごす

店内へは南側のエントランスから入れますし、中庭側のエントランスからも入れいます。
まずは敷地南側のデッキを上がって早速店内に向かいますが、エントランスのパンのOPENサインが何とも可愛くてほっこりします。

エントランスに立つと改めて水平方向の抜けの良さに驚きつつ店内に入ります。
外から見ると店内は大屋根の下で暗かったこともあり分かりづらいのですが、この抜けの良さによってかなり開放的に感じられるようなつくりになっています。この奥の本屋さんまで見渡せる抜け感によって実際の面積以上の開放感だけでなく、建物全体を直感的に把握できるようになっているのもとても良いですね。
写真の向かって右手ががイートインの座席、左手にパンが並んでいるのでまずは座席を確保してからパンを選びます。

今回は運よく道路際の角の席に座ることが出来たので、店内でも一番明るく開放的な空間でパンをいただけました。これはラッキー!

ちなみに座席は1人やグループで座れる1階の店内席の他、中庭に面したテラス席や階段を上がった2階席などもあります。
私が座った1階の角席の他、特に2階席はソファー席とテラス席もあって人気の席のようです。このあたりは混雑具合との兼ね合いもありますが、基本的にどの席も明るく開放的な座席となるようにデザインされているのもうれしい特徴です。

ちょうどお昼を少し過ぎたところということもあって、パンの種類もかなり豊富で選びたい放題!
直前に日暮里繊維街などを散策したこともあってかなりモリモリに選んでしまいました 笑

上の写真の1枚目奥側から、特に人気の塩パン、クロワッサン、2枚目の右側からメロンパン、クリームパン。
どのパンもモチモチで素材の甘さがしっかり効いていて物凄く美味しかったです。

スタンダードなパンだけでなく、チーズカレーパンやハムカツなどガッツリ系のメニューもあってかなりお腹が満たされました。
ただ、小さなパン屋さんということもあり種類は豊富なのですが、1度に焼くパンにはどうしても限りがあります。私も食べたかったチーズカレーパンが売り切れ&焼き途中ということだったので、焼きあがったら教えてもらうということで後から持ってきてもらいました。
焼きたてのチーズカレーパンはサクサクトロトロで絶品でした。
あとは、お持ち帰り用に買った食パンの中から1枚だけ取り出してこれも店内でいただきましたが、こちらももっちもちで何もつけなくても美味しくいただきました。

お腹が満たされたところで、建物内を散策しているとディスプレイ越しに「干支パン(牛)」を発見。
可愛すぎて心惹かれましたが、既にお腹いっぱいで断念。時期ごとにいろいろなフェアや新作を焼いているようなので、常連さんでも楽しめそうです。
向かいにある本屋さん「パン屋の本屋」パンに関連する本の他、様々なコーナー企画も行っている個性的な本屋さんです。
パン屋さんでランチをしただけで、ちょっとしたテーマパークにきたような気分にもなれてとっても楽しめました。

4.実は工夫がいっぱい!隠れた建築の秘密に注目!

最初にも少し触れましたが、ひぐらしベーカリーでは大きなイエガタの屋根をかけることでパン屋・工房・事務所・本屋を1つの建物にまとめていたり、中庭や縁側空間で街に開いた建物にデザインされています。
そしてひぐらしガーデンではその他にも建築的に面白い仕掛けがいっぱいあります。

まずは建物のエントランスですが、よく見ると建物と敷地の境界で1ステップ、さらに軒下でもう1ステップ段差がついているのがわかります。
右側のテラスに行く場所も1ステップ上がっているのですが、ひぐらしガーデンではこうした小さなステップによってさりげなく空間を区切っています。
これは建築家槇文彦氏が代官山の「ヒルサイドテラス」などでも使っている手法なのですが、建物の外部空間にこうした小さなレベル差を設けることで視線や光や風は通しつつ、空間的には連続させて奥性を持たせるデザイン
しっかりと抜け感を感じさせつつも、1つにまとまった感じや奥行きを感じる空間の秘密に、この奥性のデザインがあることはちょっとした注目ポイントです。

続いて、イートインスペースの天井にも注目
イートインスペースの天井はイエガタの屋根を利用した白い勾配天井になっているので、外からみただけでは分からない空間の広がりがあります。
また、建物の壁はガラスの開口部以外は暗めのグレーに塗られていることもあって、この白い天井がもたらす空間の広がりがより際立つようにもなっています。

逆に窓際には木の庇がぐるりと周っていて、外の風景を切り取る「額縁」と建物全体を繋ぐ役割の両方を担っています。
この庇にもワンポイント工夫がされていて、外に向かって少しだけ高さが上がるようにデザインされています。
店内から外を見たときに感じる開放感はこの開いた庇によってより演出されるようになっています。
上に開くことによって解放感と日の光を店内に入れる両方に役立っている庇も建築的な注目ポイントです。

いかがでしたでしょうか。
このようにひぐらしガーデンではシンプルな中にも実は面白い建築デザインの工夫がたくさん散りばめられています。
ちょっとマニアックな見方となりましたが、訪れた際にはこんな建築デザインの工夫にも目を目けて見るとより楽しい体験ができるのではないかと思います。建築もパンも本もたっぷり堪能できるひぐらしガーデン、おススメです!

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ひぐらしガーデン
設計:SUPPOSE DESIGN OFFICE
所在地:東京都荒川区西日暮里2-6-7
アクセス:日暮里駅より徒歩約7分
竣工:2016年
営業時間:
 ベーカリー:8:00~18:00
 本屋:10:00~18:00
定休日:月曜日
公式HP:http://higurashi-garden.co.jp/


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