八丁堀「カワイイ ブレッド&コーヒー」印刷工場を改修した素敵建築をレポート

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こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は八丁堀にある元印刷工場をリノベーションしたパン屋さん カワイイ ブレッド&コーヒー(Cawaii Bread & Coffee)を訪れてきましたので、建築好きの視点からその魅力や感想をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・カワイイ ブレッド&コーヒーを実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・カワイイ ブレッド&コーヒーの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・カワイイ ブレッド&コーヒーの建築的な見どころや注目ポイント

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1.八丁堀にできた工場をリノベーションしたパン屋さん

東京・八丁堀駅から歩いて5分ほどのところにあるCawaii Bread & Coffeeは、八丁堀から茅場町を流れる亀島川沿いにあるパン屋さんです。
ビジネス街のイメージが強い八丁堀ですが、このCawaii Bread & Coffeeは八丁堀で編集・執筆・出版を行うクリエイターユニットであるカワイイファクトリーがプロデュースと運営を行っているというちょっと珍しいパン屋さんです。

Cawaii Bread & Coffeeのもう一つの特徴は川沿いに建つ元印刷工場をリノベーションしてつくられたお店であるということ。
約46㎡という小さなフロアを改修し、店内の工房でつくられた自家製の焼きたてパンとコーヒーを提供するまさにファクトリーのようなお店なのです。

元印刷工場×クリエイターユニット「カワイイファクトリー」=自家製パンをつくる地域のパン屋さんというのは、整理してみてみるととても納得がいく組み合わせです。

2.建築好きは必見!改修デザインは西沢立衛氏が手掛ける

店内の改装デザインを手掛けたのは世界的にも著名な建築家である西沢立衛氏(西沢立衛建築設計事務所)です。
西沢立衛氏といえば、妹島和世と建築家ユニットSANAA(サナア)を建ち上げて、建築界のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞も受賞している日本を代表する建築家です。
このブログでも過去に青森の十和田市現代美術館金沢の21世紀美術館などの見学レポートを書きましたが、西沢氏のデザインとあれば建築好きにとっては見逃せません。

十和田現代美術館
金沢21世紀美術館

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どちらの作品も建物の内部と外部をシームレスにつなぐガラスの開口部や、周辺環境や地域に開いたデザインが特徴的な建築です。
そうした目線で見ると、Cawaii Bread & Coffeeでも建物の全面道路側と裏手の亀島川側の両方がクリアなガラス面として開放されていて、建物の中をキレイに視線が通り抜けられるようにデザインされています。

建物の正面から見ると、店内の空間を通して特に見える亀島川側の景色がよく見えます。
元々印刷工場だった時にはおそらく閉鎖的で暗い建物だったのだと想像できますが、今の店内は明るく開放的のある気持ちのいい空間が広がっています。
元々46㎡という小さな面積の中に厨房・ディスプレイ・イートインコーナーといった様々な要素を入れこまなければいけない中で、この西沢氏の透明化のデザインのデザインがとてもうまく働いています。

小さいながらも明るくて広がりのある店内のもう一つの秘密は壁一面を彩るアラベスク模様の壁紙です。
このアラベスク模様のデザインはCawaii Bread & Coffeeの為につくられたオリジナルのデザインで、白地に可愛らしい草花があしらわれたデザインが店内を可愛らしく彩っているのが本当に素敵でした。

このポップな中にも大人らしさもあるカワイイ壁紙によって、建物自体の武骨な躯体や工房という機械のイメージがうまく緩和されているのがとても面白いです。
この壁紙は水辺に隣接するころからその水と太陽を受けて生き生きと成長する生命のイメージや、伝統的な柄と現代的なセンスが融合して受け継がれていくイメージなど様々なイメージを掻き立ててくれます。

また、店内の工房はガラスの仕切りによって区切られているだけなので、生地を準備する様子やパンが焼き上がる様子を間近で見ることが出来ます。
自分がこれから食べるパンがリアルタイムに出来上がっていく様子を見られるのはとても楽しかったです。
地域やお客さんに開かれたパン屋さんと、敷地の特性や条件を最大限に生かした空間には、まさに西沢立衛氏が得意とする空間のつくり方やテーマが遺憾なく発揮されていていました。

3.デザインだけでなくもちろんパンも絶品

建築好きとして店内のデザインに大興奮してしまいましたが、メインであるパンにもつくり手の想いが詰まった魅力的なパンが並びます。

国産小麦・天然酵母・オーガニック食材にこだわったパンは、すべて先ほど紹介した店内の工房でつくられていて、定番のパンからちょっとした変わり種まで様々です。
パン屋さんは私のようにちょっと遠出して訪れた人から、地元で毎日通う常連さんまで様々なお客さんがいるのですが、素材にこだわってお客さんの目の前でつくるパンは毎日でも食べたい安心・信頼のパンとなっています。

今回私が頂いたのは定番のクロワッサンパン・オ・ポムというりんごのプリザーブの乗るクロワッサンでしたが、1つ1つのパンに手書きの説明書きもされていて、何度も訪れていろんなパンを食べてみたいと思いました。(美味しそうだったのでどっちもクロワッサンにしてしまいましたが次回は違いパンも食べてみたいです 笑)

4.亀島川を望むテラス席が気持ちいい!

イートインスペースは店内に6席と亀島川に面したテラス席の計12席です。
この日はお天気もよく、せっかくなので川に面したテラス席に出てみました。

オープン当初は店内席のみだったそうですが、時間帯によっては席が埋まってしまったり川沿いの立地をさらに生かすために2016年よりテラス席が増設されました。

テラスの柵を兼ねたシンプルなカウンターで、静かに流れる川を見ながらパンを頬張るのは本当に気持ちよかったです。
サクサクのクロワッサンはしっかりとした生地でとっても本格的。
注文してから1杯1杯いれるこだわりのコーヒーと共に幸せなひと時を過ごせました。

最後にすぐ向かいに見えた亀島橋から見たテラス席を見てみます。
新たに設けられたテラス席とロゴマークと合わせて見ると元々持っていたピンクの外壁がとっても可愛く見えてきます。

きっかけは「工場を改修した西沢立衛氏デザインのパン屋さんとはどんな建築だろう」と訪れた今回の建築巡りでしたが、建築もパンもつくり手の知恵と工夫が詰まったとっても素敵な場所でした。
皆さんも機会があれば是非一度訪れてみることをおススメします。

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カワイイ ブレッド&コーヒー(Cawaii Bread & Coffee)
改修設計:西沢立衛建築設計事務所
所在地:東京都中央区八丁掘2-30-16 T&Yビル1F
アクセス:八丁堀駅より徒歩約5分
竣工:2014年(改修)
営業時間:
 水~土 7:00~17:30
 日 7:00~16:00
定休日:月曜日、火曜日
席数:6席(+屋外テラス席6席)
公式HP:http://www.cawaiibreadandcoffee.com


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