六本木・乃木坂周辺で建築巡り!建築好きがおススメする名建築24選

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13.乃木神社

乃木神社

乃木神社は、乃木坂駅を出てすぐのところに建つ神社で、隣接する敷地に建つ自邸で自刃した陸軍大将乃木希典と乃木静子夫妻を祀っています。
初代の社殿は明治神宮宝物殿や神田明神の設計を手掛けた大江新太郎氏が設計を行いましたが戦禍によって焼失していまいました。
現在の社殿は大江新太郎氏の息子であり、戦後日本を代表する建築家である大江宏氏が手掛けました。
反りの殆ど無い直線的な屋根は、シンプルながら気品と緊張感溢れるデザインになっていて、伝統的な建築空間とモダニズムの融合を試みた大江氏らしい建築となっています。

乃木神社

ちなみに2019年には授与所がリューアルされて、歴史ある建築群や自然と対比するようなスタイリッシュなデザインも見所です。

設計:大江宏/大江宏建築事務所(社殿、儀式殿、参集殿、宝物殿)、小栗誠詞/イド(授与所)
所在地:東京都港区赤坂8-11-27
アクセス:乃木坂駅より徒歩約2分
竣工:1962年(社殿)、1983年(儀式殿、参集殿、宝物殿)、2019年改修(授与所)

14.旧乃木邸

旧乃木邸

乃木神社の隣に建つ旧乃木邸は、陸軍大将であった乃木希典と乃木静子夫妻が住んでいた邸宅です。
1912年の明治天皇の喪儀当日に、まさにこの自邸で乃木夫妻は自刃し、その後の乃木神社の創建と乃木坂という地名が生まれたというこの場所は、今ではちょっとした歴史遺産でもあります。
将軍がドイツ留学中に見た建築を参考にしたという邸宅は和洋折衷のシンプルなデザインとなっていて、外部の見学通路からぐるりと巡ることができます。

旧乃木邸

また、隣接する馬小屋は邸宅より10年以上前に建てられたレンガ造りの建物で、本邸と同じくらい見ごたえのある貴重な近代遺産です。

馬小屋

設計:北沢虎造+乃木希典
所在地:東京都港区赤坂8-11-32
アクセス:乃木坂駅より徒歩約1分
竣工:1889年(馬小屋)、1902年(旧乃木邸)
開園時間:9:00~16:00
備考:港区有形文化財

15.乃木會館

乃木會館

乃木神社のすぐ隣に建つ乃木會館は、乃木神社と同じく大江宏氏が設計し、様々な結婚式や催し物が行われる会館です。
大江氏といえば、以前このブログでも三田の普連土学園を紹介しましたが、まさに同年に竣工した普連土学園にも通じるデザインが特徴です。
西洋の洋館の要素も感じるバルコニーや褐色のレンガ外壁などは普連土学園にも共通する要素ですが、それらの要素も乃木邸馬小屋や起伏のある地形などのこの場所ならではの要素とよく馴染んでいるのが面白いです。

設計:大江宏/大江宏建築事務所
所在地:東京都港区赤坂8-11-27
アクセス:乃木坂駅より徒歩約2分
竣工:1968年

16.+SHIFT NOGIZAKA

旧乃木邸から乃木坂を下ってすぐのところに建つ+SHIFT NOGIZAKA(プラスシフトノギザカ)は、2021年に竣工したばかりの12階建てのオフィスビルです。
植物の根をモチーフにしたという外装材は、乃木神社の森や乃木坂のパワーを吸って成長するイメージを形にしたもの。
ダイナミックで立体的な構成は、まさに乃木坂でこれから成長しようとしている企業を象徴しているようで、清々しさすら感じます。

設計:山下泰樹/ドラフト
所在地:東京都港区赤坂8-11-26
アクセス:乃木坂駅より徒歩約2分
竣工:2021年

17.パークコート赤坂檜町ザ・タワー

続いて紹介するパークコート赤坂檜町ザ・タワーは、地上44階、高さ約166mの超高層マンション。
檜をコンセプトに、巨大の樹木の幹をイメージしてデザインされたというタワーマンションは、低層部から中間部では垂直に伸びる木調のフィンが細かい陰影をつくり出し、上層部では市松状のテラスが抽象的な樹木のイメージを想起させるデザインとなっています。
正に赤坂の大地から延びる巨大な幹のような建築は、個性的な建築や巨大建築プロジェクトが数多く乱立する赤坂・六本木エリアでもひと際存在感を発揮していました。

ちなみに隈研吾氏の東京都内のおススメ建築についてはこちらの記事にまとめていますので、隈氏の建築を訪れる際は是非参考にしてみて下さい。
関連記事
・建築家 隈研吾がデザインした東京都内のおススメ作品50選

設計:隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所+日建設計
所在地:東京都港区赤坂9-4-1
アクセス:乃木坂駅より徒歩約3分
竣工:2018年
備考:2018年度グッドデザイン賞

18.パークサイドシックス

パークサイドシックスは、戦後日本で活躍した建築家坂倉準三氏の事務所の跡地に建てられた店舗兼集合住宅です。元からある樹木を残し、ボリュームを分節してズラしながら配置することで、控えめながら豊かな環境を建物の内外につくりだしているいぶし銀のような建築です。
ちなみに現在の坂倉建築研究所は道路を挟んだお隣に移転していますが、実は移転先の建物は元々は建築家の磯崎新氏のアトリエだった建物。蔦に囲まれた風格ある様に日本の建築界の歴史を感じるプチ建築フリーク聖地となっています。

設計:坂倉建築研究所
所在地:東京都港区赤坂9-5-12
アクセス:乃木坂駅より徒歩約4分
竣工:2009年
備考:平成23年度 港区景観街づくり賞

19.アートプラザ1000

アートプラザ1000は、坂倉建築研究所から1分ほど歩いたところに建つスタジオです。
様々な形のボリュームが合わさった建物の外装はすべてミラーガラスで覆われていて、まるで都市のモニターのように周囲の風景を映し出しています。
設計を手掛けたリシャール・ブリア氏は、80年代に活躍したフランス人建築家で、今の日本にはない独特のギラギラ感と大胆さを感じます。

設計:リシャール・ブリア
所在地:東京都港区赤坂9-6-19
アクセス:乃木坂駅より徒歩約4分
竣工:1986年

20.メルセデス・ベンツ・コネクション

メルセデス・ベンツ・コネクションは、外苑通り沿いに建つショールーム、レストラン、カフェの複合建築です。
自然を抽象化したという、木の枝のようなフレームがダイナミックに建物の内外に展開するデザインが特徴で、大小様々な開口部が人・車・街のスケール感を繋いでいるのが面白い建築です。

設計:窪田茂/窪田建築都市研究所
所在地:東京都港区六本木7-3-10
アクセス:乃木坂駅より徒歩約5分
竣工:2011年

ちなみにすぐ隣に建つEQ House、IoTの発展によってイエの中にモビリティが入り込んだ未来を具現化した展示施設です。
イエガタの白いハコには、様々な面で従来の住宅を覆す技術が詰め込まれていて、ちょっとした科学博物館のようでもあります。
最近こう言ったチャレンジングな未来の住宅像はあまり見かけなくなった分、久しぶりにワクワクするような未来の建築が体験ができました。

設計:竹中工務店
所在地:東京都港区六本木7-3-10
アクセス:乃木坂駅より徒歩約5分
竣工:2019年

21.OXY乃木坂

OXY乃木坂は、このブログでも度々取り上げている建築家竹山聖氏が設計を手掛けたオフィスビル。
交差点に面して綺麗なコンクリートの円弧が立ち上がる様は、乃木坂の中でも特にカッコいいランドマーク的な建築だったそうですが、度重なる改修によってそのコンセプトがほとんど残されていないのが悲しいところ。
2010年ごろに撮った写真を見返してみると、エントランス部分に若干余計な要素が入っている程度でしたが、現在は低層部分に白いパネルが追加されて、全く別の建物のようになっています。

2010年ごろのOXY乃木坂

設計:竹山聖/アモルフ
所在地:東京都港区六本木7-2-8
アクセス:乃木坂駅より徒歩約2分
竣工:1987年

22.東亜工業道路本社ビル

東亜道路工業本社ビルは、乃木坂・六本木界隈でも一際目立つ、重厚感と浮遊感の両方を併せ持つオフィスビル。
日建設計はこうした大胆な中規模オフィスビルを定期的に発表していますが、大胆さの中でも意匠構造設備が高度に融合しているのはさすが日建設計といったところ。
効率性を追求するとつい単調でミニマムな空間になりがちなオフィスビルですが、吹抜けや土木のスケールを持ち込むことで今まで見たことのない新たなオフィスビルが生まれているのがとても面白いです。

東亜道路工業 本社

設計:日建設計
所在地:東京都港区六本木7-3-7
アクセス:乃木坂駅より徒歩約2分
竣工:2014年

23.政策研究大学院大学

政策研究大学院大学は、政策研究を専門とする国立の大学院です。
設計を手掛けたリチャード・ロジャースといえばパリのポンピドゥーセンターや汐留の日本テレビタワーなどの作品でも知られ、ハイテックと呼ばれる工業的なデザインを得意とする建築家。
そういった目でみると政策研究大学院大学のデザインもノコギリ屋根の工場を思わせるデザインに見えてきて面白いですが、さらによく見てみると、光の取り込み方や素材の使い分けなど、機能を成立させるための細かい配慮と工夫に満ち溢れた優れた建築であることに驚きます。

設計:山下設計・リチャード・ロジャース設計共同体
所在地:東京都港区六本木7-22-1
アクセス:乃木坂駅より徒歩約4分
竣工:2005年

24.国立新美術館

国立新美術館

最後に紹介する国立新美術館は、延べ床面積約50000㎡を超える日本最大級の美術館です。
この美術館の特徴は常設の展示物を持たず、公募展や企画展といった外部から持ち込まれた美術品を展示する美術館であるということ。
巨大な展示空間を建物東側に集約し、西側に大きくうねるようなガラスのアトリウムを設けることで、日本最大規模の展示スペースの効率的な運用や厳しい環境管理を実現しつつ、「街に開かれた森の中の美術館」というコンセプトを実現しています。

国立新美術館

このアトリウムは建築と街だけでなく、屋外と屋内、人工物と自然環境、日常と非日常といった対立する2つの要素を結び付け、緩衝させる中間領域にもなっていて、正に黒川建築の集大成ともいえる美術館となっています。

国立新美術館別館(反対側)

また、美術館の前に建つ国立新美術館別館(旧歩兵第三連隊兵舎/1928年竣工)建物の一部を保存しつつ本館と呼応するようなガラスの立面に改修されていたりと本館以外の建物でも見どころが満載なので、訪れた際は是非チェックしてみて下さいね。

国立新美術館別館

詳細記事
・六本木「国立新美術館」環境と共生する圧巻の美術館建築をレポート

ちなみに黒川紀章氏の東京都内のおススメ建築についてはこちらの記事にまとめていますので、黒川氏の建築を訪れる際は是非参考にしてみて下さい。
関連記事
・建築家 黒川紀章がデザインした都内のおススメ作品12選

設計:黒川紀章・日本設計共同体
所在地:東京都港区六本木7-22-2
アクセス:乃木坂駅より徒歩約3分、六本木駅より徒歩約5分
竣工:2006年
開館時間:10:00~18:00
休館日:火曜
備考:第49回BCS賞
2008年度グッドデザイン賞
公式HP:https://www.nact.jp/

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