蒲田で建築巡り！建築好きがおススメする名建築12選

8.大田区総合体育館(石本建築事務所)

PiOから第一京浜国道を3分ほど歩いたところにあるのが石本建築事務所が設計した大田区総合体育館です。
まるで竹籠のような外装によって、矩形で暗くなりがちな従来の屋内スポーツ施設のイメージを一新する明るく地域に開いた建築を実現しています。
奇抜な外観に注目しがちですが、地下に掘り込まれた天井高21mの大空間や可動席によって可能になったフレキシブルなレイアウトなど、見た目に出てこない設備面でも挑戦も面白い建築です。

設計：石本建築事務所
所在地：東京都大田区東蒲田1-11-1
アクセス：梅屋敷駅より徒歩約5分
竣工：2012年

9.蒲田の集合住宅(納谷学+納谷新/納谷建築設計事務所)

京急梅屋敷駅からほどなくの場所に建つこの建物は、地上9階建ての賃貸住宅+オーナ住宅のコンプレックスです。
低層部の賃貸住宅と高層部のオーナー住居は地上20mにある外部空間によって分離されていて、まるで8・9階が宙に浮いているような構成になっています。
一見してバルコニーがないように見えますが、薄い外皮の中には外部空間が配されていて、プライベートな都市空間が積層されているようです。

設計：納谷学+納谷新/納谷建築設計事務所
所在地：東京都大田区蒲田3
アクセス：梅屋敷駅より徒歩約5分
竣工：2007年

10.ぱんとえすぷれっそと(木元洋佑建築設計室)

蒲田駅を南に少し歩いたところにある牧田総合病院の1階に入るぱんとえすぷれっそとは以前このブログでも紹介した「パンとエスプレッソと」の姉妹店の新規店舗です。
病院の中のパン屋さんということもあって絵本の中から飛び出したようなポップで可愛い内装デザインが特徴です。
訪れる前に写真で見たときはちょっとチープに見えて心配していたのですが、実際に訪れてみると楽し気な内装が思った以上に魅力的に見えました。
コロナ禍につくられたパン屋ということで、トングを使わずにカードでパンを選べるように工夫されているのも特徴です。

実物を並べないこのシステムは、病院利用者や近所の人などリピーターの多い地域のパン屋であれば十分アリだなとも思います。ちょうど大テーブルが開いていたので広々スペースを使いながら楽しいおやつタイムを過ごせました。
詳細記事
・蒲田「ぱんとえすぷれっそと」注目ベーカリーの新店舗をレポート

設計：木元洋佑建築設計室
所在地：東京都大田区西蒲田8-19-1
アクセス：蒲田駅より徒歩約5分
竣工：2021年
営業時間：9:00～19:00
定休日：なし
公式HP：http://www.bread-espresso.jp/
備考：2023年閉店

11.富士通ソリューションスクエア(富士通+山下設計)

富士通ソリューションスクエアは「人とITが融合した新しいワークスタイルの実践」をコンセプトに建てられた富士通の新たなビジネス拠点です。
隣接する蒲田操車場に呼応するようにカーブを描く7階建のオフィス棟とそこに隣接する3階建のソリューション棟には、富士通の最新技術・サービスが実験的且つふんだんに盛り込まれて計画されました。
映画やテレビのロケ地としても利用されている近未来的なデザインは、毎年開催されている地域イベントの際に堪能することが出来ます。

設計：富士通+山下設計
所在地：東京都大田区新蒲田1-17-25
アクセス：蒲田駅より徒歩約5分
竣工：2004年

12.森山邸(西沢立衛/西沢立衛建築設計事務所)

最後に紹介する森山邸は閑静な住宅地に建つオーナー住居と賃貸住宅からなる集合住宅です。
それぞれの住戸は箱型のボックスとして独立していて、ボックス感は各住戸の専用庭や路地のようになっています。
発表当時は建築業界では知らない人がいないくらい話題となった建物ですが、実際に見てみるとボリュームが分節されて立方体となっている分普通の住宅より1スケール小さく見えるのが面白かったです。
都市の中にさらに都市を内包しているような挑戦的な建築は、竣工から15年たった今ではいい具合に街に馴染んでいて、渋い存在感を放っていました。