建築家 伊東豊雄がデザインした東京都内のおススメ作品12選

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今日は私が訪れた建築家 伊東豊雄氏の建築の中から東京都内で見られるおススメ作品を厳選して紹介したいと思います。
伊東豊雄氏といえば建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞をはじめ数々の賞を受賞した、世界的な建築家でもあります。
是非街歩き・建築巡りの参考や、バーチャル建築巡りとして楽しんで頂ければと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・伊東豊雄氏が関わった建築を写真と文字でレポート
・伊東豊雄氏の東京都内のおススメ建築作品が分かる
・伊東豊雄氏の建築の見どころや注目ポイントを解説

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1.神田Mビル

神田Mビル

まず初めに紹介するのは、神田駅から徒歩約10分の神田川からほどなくの場所に建つ神田Mビルです。
伊東豊雄氏の初期の作品の多くは個人住宅ですが、地上6階地下1階の神田Mビルは伊東豊雄氏の現存する都内の作品の中で最も古いもの1つであり、伊東氏の初期の代表作でもあります。
外観はモダニズム建築の水平垂直の原則から脱出するかのように三角形を基調にしてデザインしているのが特徴で、地上からは見づらいですが、屋上部分は不定形のドームが軽やかに乗っています。

神田Mビル

コンクリートとガラスとアルミパネルによる三角形を組み合わせながらタケノコ状に伸びる建物は、いま改めて見てみると、以前このブログでも紹介したBIMにより建築デザインの新境地を切り開いた神保町シアタービル(日建設計)の原型のようにも見えてとても興味深いです。

設計:伊東豊雄/伊東豊雄建築設計事務所
所在地:東京都千代田区須田町1-19
アクセス:神田駅より徒歩約10分
竣工:1987年

2.中目黒Tビル

続いて紹介するのは、中目黒駅からほどなく歩いたところに建つオフィスビル中目黒Tビルです。
当時としては珍しかったガラススクリーンと吹抜けを建物前面に使った構成は、その後の日本の現代建築に多用される「透明性」や「明確な階数を分らなくする建築」を先取りしているかのようです。
こちらは神田Mビルに比べるとちょっとマニアックな建築ですが、伊東氏の初期~中期を知る上でも重要な作品です。
私が訪れた時はオフィスの従業人の人が表で餅つき大会のようなことをやっていて、とても活気に満ちた光景を見ることが出来ました。

中目黒Tビル

設計:伊東豊雄/伊東豊雄建築設計事務所
所在地:東京都目黒区東山1-17-16
アクセス:中目黒駅より徒歩約10分
竣工:1990年

3.風の卵

風の卵

風の卵は月島のIHI東京工場跡地に建てられた大川端リバーシティ21のゲート兼オブジェです。
この一見宇宙船にも思えるような不思議な物体は、竣工当初は内部に仕込まれたプロジェクターによって金属メッシュの表面に映像が投影されるようにデザインされていたそうです。
まさに風に揺らめくようにその表面には、様々なイメージが投影されていました。
今年で竣工から30年を迎える卵は、竣工時の儚く軽やかなイメージからは遠のいていますが、その圧倒的な物体感と建築の永続性を主張するオブジェとして新たな存在感を獲得しているかのようです。

風の卵

設計:伊東豊雄/伊東豊雄建築設計事務所
所在地:東京都中央区佃2-2
アクセス:月島駅より徒歩約7分
竣工:1991年

4.TOD’s表参道

TODs

続いて紹介するのは私が伊東豊雄氏の都内に建つ建築で一番好きな建物TOD’s表参道です。
風の卵から10年以上間が空いていますが、この期間に伊東氏は1995年に行われたせんだいメディアテーク(2000年竣工)のコンペ案に当選し、新たな新境地を切り開きます。
せんだいメディアテークで切り開いたモダニズムを乗り越える新たな建築理論や、コンピュータや構造設計者との協働したデザインを東京のブランドビルで応用したのがこちらのTOD’s表参道です。
この建物が建てられた2000年代初頭は、近代建築が打ち出した水平垂直に繰り返される階構成や、壁や窓といったそれまでの建築の常識をいかに乗り越えるかといったことが大きなテーマでした。

TODs

TOD’s表参道ではケヤキ並木をモチーフにしたコンクリートの構造体が樹木のように立ち上がっていて、その隙間がガラスの開口部となっています。
けやき並木のシルエットが柱であり壁であり入口の開口であり窓でもあり、それがブランドイメージを特徴づける広告にもなっていて、まさに新たな時代の到来を予感させた記念碑な作品です。

設計:伊東豊雄/伊東豊雄建築設計事務所
所在地:東京都渋谷区神宮前5-1-5
アクセス:表参道駅より徒歩約3分
竣工:2004年

5.東雲キャナルコートCODAN

東雲キャナルコートCODANは都市再生機構(UR)によって江東区の東雲(しののめ)の工場跡地に創られた総戸数2000戸の集合住宅です。

東雲キャナルコート2街区

全6街区からなる各街区は山本理顕氏や隈研吾氏をはじめとする著名な建築家がデザインを担当し、伊東豊雄氏は2街区のデザインを手掛けています。
2街区は整形のグリッドが碁盤目状に繰り返されたデザインが特徴で、4つのグリッドを合わせたコモンテラスと呼ばれる大きな吹抜けテラスがリズミカルに繰り返されています。
整形のグリッドか繰り返される中でも、それぞれ違ったコミニュケーションや使われ方が生まれえる余白・ゆとりがデザインされているのがとても面白い建築でした。

東雲キャナルコート2街区

伊東氏のデザインした街区以外でもそれぞれ建築家の個性が光るデザインが満載で、まるで建築テーマパークのような建物群は建築好き必見です。

基本計画:都市基盤整備公団
設計:山本理顕(1街区)、伊東豊雄(2街区)、 隈研吾(3街区)、山設計工房(4街区)、設計組織ADH+WORKSTATION(5街区)、スタジオ建築計画+山本・堀アーキテクツ他
所在地:東京都江東区東雲1
アクセス:辰巳駅より徒歩約5分
竣工:2003年~2005年
備考:2004年度グッドデザイン賞

6.座・高円寺

座・高円寺の外観

高円寺駅の北口を出てすぐのところに建つ座・高円寺はホール、けいこ場、作業場、資料室、カフェ等の複合文化施設です。
片側鋼板コンクリートと呼ばれる特殊な外壁を使って立ち上げられた建物は、まさにテント小屋のような軽やかさを持っています。
内部に入ると一階のホールは大きな広場になっていて、250個以上もある丸窓から外部の光が差し込む様は壮観です。
前年に竣工したまつもと市民芸術館や、同年に竣工したMIKIMOTO GINZA2などこの時代の伊東氏の作風がよく表れている注目作品です。

また、2階のカフェは特徴的な屋根や壁に開けられた開口などの特徴をたっぷりと体験できる空間になっていて、建築巡りの合間の休憩にもピッタリのイチオシスポットとなっています。

設計: 伊東豊雄/伊東豊雄建築設計事務所
所在地:東京都杉並区高円寺北2-1-2
アクセス:高円寺駅より徒歩約5分
竣工:2005年
備考:第52回BCS賞

7.MIKIMOTO Ginza 2

MIKIMOTO Ginza 2は有楽町駅、銀座駅から歩いて5分ほどの場所に建てられた地上9階地下1階建ての宝飾品のミキモトの直営店です。
建物の外皮は2枚の鋼板の間に厚さ20cmのコンクリートを流し込んだ鋼板コンクリート構造でつくられていて、14m×17m×48m立方体の建物には柱はありません。
TOD’s表参道店でも実践した、柱で支えられて、壁で仕切られて、窓から光が入ってくるというこれまでの建築言語を解体した意欲作。

ピンク色の外装と大きさの違った開口から漏れる光が艶やかで、銀座という街ともよくマッチしているのも魅力的です。
詳細記事
・ミキモト銀座が面白い!建築好きがその魅力を解説【東京銀座】

設計:伊東豊雄/伊東豊雄建築設計事務所+大成建設
所在地:東京都中央銀座2-4-12
アクセス:銀座一丁目駅より徒歩約1分、 有楽町駅・銀座駅より徒歩約5分
竣工:2005年

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