猿島観光の見どころを解説!実は建築巡りもできる無人島だった【神奈川横須賀】

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皆さん「猿島」をご存じでしょうか。
東京湾にある無人島として近年注目度が急上昇しているスポットですので、関東にお住まいの方であれば実際に行ったことのある方、興味のある方も多いのではないかと思います。
実はこの猿島とその周辺の街は、建築好き的にもおススメの所謂建築パワースポットなのです。

紆余曲折を経て建築と自然が融合した様や、横須賀の街と合わせて建築家仙田満の30年越しの建築であったり、丹下健三の作品、数々の近代建築など見どころが満載ですので、今回はその猿島の魅力や訪れる際のポイントを徹底解説したいと思います。

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①まずは猿島って?

猿島は神奈川県の横須賀沖から船で約10分の距離にある無人島です。

猿島といっても実際に猿がいるわけではありません。
その由来は1253年に日蓮上人が房総から鎌倉へ渡る途中で嵐に遭った際に近くの島に避難したところ一匹の白猿が現れて島の奥へ案内したという言い伝えから、「猿島」という名がついた説があるそうです。

そんな由緒ある伝説の島であった猿島ですが、 江戸後期の1847年、江戸幕府が外国の軍艦からの攻撃を守るために大砲台を置いたことから猿島は要塞化していきます。
こちみにこの7年後浦賀にペリーが来航することになります。

その後第二次世界大戦前までは、東京湾の首都防衛拠点として旧日本軍の要塞として使われることになります。
戦後はいち観光拠点として整備され始め、1947年に横須賀市が大蔵省から有償で借り受けは海上公園として開園した歴史があります。
その要塞跡は現在まで残っており、その時の軍施設が自然と合わさった様が「まるで物語に出てきそうな風景」「天空の城ラピュタの世界観のようだ」と話題になり島を訪れる人は年々増加しています。2019年には年間の入島者数が20万人を超えるまでになりました。
船で約10分、周囲は約1.6kmなので徒歩で数十分あれば周ることができ、年間を通して人気の観光スポットとなっています。

②猿島へのアクセス(おススメ建築ルートあり)

まずは最寄駅ですが、はじめてであれば京浜急行線の横須賀中央駅がおススメです。
横須賀中央駅は船がでる三笠桟橋から一番近い駅であり、徒歩約15分ほどで三笠桟橋につきます。

ここでおススメしたいのが、10,000mプロムナードの三笠アプローチを通るルートです。
10,000mプロムナードを通るだけで迷わず三笠桟橋に隣接する三笠公園に行けるだけでなく、このプロムナード(遊歩道)の設計は猿島の公園施設の設計を行った仙田満+環境デザイン研究所が行っているからです。

この遊歩道は約480mほどあり、道路を片側に寄せて幅約26mの緑道が公園まで案内してくれます。この遊歩道には水路が敷かれており、季節によってはこの水の流れに導かれるように横須賀の海辺にたどり着くことができておススメです。

詳しくはこちらの「猿島だけじゃない!横須賀で訪れたい名建築をまとめ」に詳しくまとめていますが、横須賀には猿島だけでなく有名建築家の設計した建築や近代建築がいくつもあるので建築に興味がある方は合わせてみておきたいです。
また、汐入駅には丹下健三氏の「ベイスクエアよこすか」、隣の横須賀駅は築約80年の建築でどちらも徒歩圏内ですので帰りはそちらを見学して帰るのがおススメです。

10,000mプロムナードに沿った先にあるのが三笠公園です。船はすぐ隣に隣接する三笠桟橋から発着しますのでチケットを購入して乗り込めば10分程で猿島に到着です。

③船乗船に関して押さえておきたいポイント

さて、三笠公園について初めにしてほしいことは、チケットと船の発着時間の確認です。
猿島へは専用の船で10分程で着きますが、1時間に1本しか出ていないので何時の便に乗るかをチェックしましょう。

猿島へは夏期(3月1日〜11月30日)であれば8:30から16:30まで一時間おきに、冬季(12月1日〜2月28日)であれば8:45~一時間おき(最終便のみ15分遅い17:00)に船がでています。
注意すべきは冬季は土日しか船がでていないことと、夏季冬季関わらず乗船には長い行列ができることです。
さずがに乗れないということはほとんどないみたいですが、できれば乗船の20分前には並べるようにすることをおススメします。
三笠公園はそれなりに大きさもありますので、散策したり隣接する売店でお菓子を買ったり、三笠公園の名前にもなっている世界三大記念艦の一つである「三笠」を見るなどして時間をつぶすのがおススメです 。

猿島には2回ほど行っていますが、晴れていれば2階のデッキが断然おススメです。雲行きが怪しい時は少し早目に並んで座れる席を確保するのがよいと思います。万が一座れなかったとしても10分程で到着するのでそんなに気にすることはなくて大丈夫です。

料金は往復で大人1400円小学生700円となっており、小学生未満は無料です。(2019年11月現在)
2018年に訪れた際は大人1300円だったのですが、2019年10月より若干値上がりしています。

また、船の乗船料とは別に入園料として別途大人200円、小・中学生100円がかかります。基本的にはこの乗船料と入園料で楽しむことができます。
ちなみに無人島ということもあり、チケットは全員強制で往復チケットとなります。

④猿島に到着!3つのポイント

短い船旅を終えてついに到着!
ここでは猿島を見るにあたってのポイントを3つにまとめました。

おススメポイント①:要塞跡巡り

まずは何と言っても島全体に広がる要塞巡りですが、小さな島なので大体1時間弱くらいあれば島全体を廻れます。
散策は自由にできますが、時間があえばツアーに申し込むこともできます。
料金は案内料・保険料込で300円でウッドデッキを登った管理棟2階多目的ホールにて受付をしてもらえます。
ツアーは時間が限られるのと、団体での行動となっているのでゆっくり味わいたい人や写真をバンバン撮りたい人はツアーに申し込まないほうが得策かもしれません。

管理棟奥を進むと早速、石と煉瓦と自然が合わさった猿島ワールド
山をくり抜いて作られた自然の要塞ということで、直線状の道が何度も折れる構成になっています。

ほどなくするとかつて使われていた兵舎や弾薬庫などがそのまま残るエリアが現れます。
この辺から行き止まり?と見せかけて直角に曲がる通路も増えてきます。
ちなみにこれらの旧要塞施設は2015年「国史跡」に指定されています。

内部はこんな感じですが、スプレーでのいたずら書きがものすごい雰囲気を出しています。
内容からしてそんなに昔ではない時代に書かれたもののようですが、はからずも非日常のスイッチを1つ押されます。

更に進むとレンガ造りのトンネルが現れます。
ここは日本で最も古い建造物の1つでもあり、中には旧軍の司令部跡や弾薬庫が設置されていました。

トンネルの1つは現在では「愛のトンネル」とも呼ばれ、ここを通った者は結ばれるというから人間とはつくづく勝手なものだということがよく分ります 笑

何十年と経っても残り続ける構造物と、そこに侵食していく自然との間を巡りながらどんどん歩みを進めていきます。

ここに来ると、まるでラピュタのようだ、という比喩が単なる見た目のイメージだけではなく、戦争と人類の技術、そしてそれらが過ぎ去ったあとも残る自然という深いところでリンクしているのを実感できます。

途中には砲台跡がいくつもあり、かつての要塞の面影が伝わってきます。
更に進むと、日蓮洞窟(古代住居跡)や暗がりから一気にひらける絶景エリアの「オイモノ鼻広場」もあるので合わせて見ておくとよいでしょう。
小さな島なので道順はあまり気にせず迷路を楽しむ感覚で散策することをおススメします。

おススメポイント②:建築に注目!

2つ目のポイントはズバリ建築です。
猿島には要塞跡本体の他魅力的な建築がいくつかありますがここでは2つをピックアップしました。
まず1つ目は島の中ほどにある展望台です。
現在は残念ながら立ち入り禁止となっていますが、かつて仮面ライダーでショッカーの秘密基地として撮映にも使われたそうです。自分は世代ではなかったせいかそこにはまったくピンときませんでしたが、この無駄のなく美しい造形にヤラれてしまいました。

設計者などは不明ですが、最小限の材料でシンプルにつくられながら、現在まで残っている力強さも同時に感じる建築です。

2つ目は仙田満+環境デザイン研究所による管理施設です。
決して派手ではない建物ですが、仙田氏は1987年に駅前から三笠公園までの散策路である10000mプロムナード-三笠アプローチを設計しており、約30年越しに横須賀の地に新たな建築を建てたことになります。
仙田氏の建築は都内でもそんなに数があるわけでもないので、横須賀で2つの計画を一気に味わえることは貴重です。

この管理棟にはトイレや売店の他シャワールームも併設されており、猿島を訪れた際は必ず使う施設となります。
一見して地味に思える建築ですが、自然の山に寄り添うように建てられていたり、建物内部と外部の間にある通路が光と風が溢れる空間として緩衝帯となっていたりと、建物と自然が上手く付き合うための工夫がいくつも見てとれます。

デッキからは横須賀の街が一望でき、夕方になると夕焼けに染まった海とデッキが融合して見えます。
海側から見ると山のラインに沿って流れるようにかかる屋根が魅力的です。

おススメポイント③:ビーチでのんびり&横須賀建築巡り

最後はビーチでのんびりくつろぎましょう。
行きと同じく船は1時間に1本なので余った時間と相談しながら残り時間を過ごします。

冬でなければ靴を脱いで砂浜に足を入れて水遊びができます。
先ほどの公園管理等に足の洗える簡易シャワーも設置されているので心おきなく楽しみましょう。タオルを持っていけば便利ではありますが、なくても問題はないです。
基本的に入らないと思いますが気になる方は準備しておくとよいでしょう。

そして最初にも少しご紹介しましたが、ここ横須賀は建築パワースポットです。
こちらの記事を参考に横須賀の建築を最後まで満喫しましょう!
猿島だけじゃない!横須賀で訪れたい名建築をまとめ
建築を見て歩くのであれば、船の時間は最終便の1つ前の時間がベストです。
帰りの便の最終便はかなり並ぶので1つ前の便で戻り、日があるうちに建築見学するとよいと思います。

いかかでしたでしょうか。
魅力満点、見どころ満点の猿島と横須賀の街。
全力でオススメできるスポットですので、皆さんも是非トリップしてみて下さい!


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