成田で建築巡り!門前町から電車道まで歴史ある街を満喫【千葉県成田】

こんにちは、建築好きのやま菜です。
今回は成田山新勝寺で有名な成田周辺で建築巡りをしてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

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1.成田山で建築巡り!歴史ある街に散らばる名建築を散策

今回訪れたのは成田山新勝寺の麓にある京成成田駅。
上野から電車で約1時間、成田空港からは約10分弱という好立地に位置する成田駅周辺は、古くから新勝寺の参拝客で賑わう千葉県でも有数の観光スポット。

京成成田駅
京成成田駅

年間1000万人が訪れるという成田山新勝寺ですが、 関東に在住の方でも意外と訪れたことがないという人も多いのではないでしょうか。

そんな私も今回、学生の時以来久しぶりに訪れてみたのですが、実際に訪れてみると思った以上に見どころ満載で、貴重な古建築や近代遺構が点在する建築パワースポットでもありました。

成田山新勝寺
成田山新勝寺

今日はそんな成田山周辺を建築好きの視点でたっぷりと紹介していきたいと思いますので、今後の散策の参考やバーチャル建築巡りとして楽しんでいただければ幸いです。

2.表参道を散策!風情ある街並みと建築を堪能

成田山新勝寺へ向う表参道を中心とした門前町には、現在も沢山の食事処や旅館、お土産屋さんが立ち並ぶ風情ある参道が見られます。

駅から新勝寺までの約15分ほどの道のりを気になる建物を見学しながら散策していきます。

■五番幹ビル

五番幹ビル

表参道を程なく歩いたところに建つ五番幹ビルは、建築好きからするとちょっと気になる建物です。
現代的でスマートな外観が特徴の建物ですが、この建物は建築家の中山繁信氏が手掛けたもの。
建物は元々この敷地にあった樹齢約80年の欅の木をメインにデザインがされていて、四季折々に変化する自然の要素がシンプルな外装を変化させています。

五番幹ビル

ちなみに建物用途はテナント店舗の複合建築。
建物ボリュームと連続するよなフレームと階段で街を引き込むような構成で、各階のテナントへ人々を誘い込んでいるのも、建築家がデザインした建物ならではで面白いです。

設計:中山繁信
所在地:千葉県成田市上町556-1
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約7分
竣工:1996年

三橋鷹女の像

途中に建つこちらの銅像は昭和期に活躍した地元出身の俳人 三橋鷹女の像です。
三橋鷹女の生誕100年を記念して1998年に作られたものだそうです。

■川豊本店

続いて見えてくるのはうなぎ利料理の人気店である川豊本店です。
利根川水系の豊かな水に恵まれた印旛沼を有する成田は、江戸時代より参拝客に向けたうなぎ料理が人気のいわばうなぎの街。

川豊本店

こちらの川豊はおよそ110年前の1911年(明治44年)に建てられ、大正時代に増築してからは旅館として使われていたこともある老舗のうなぎ屋さん。
旅館時代の面影を残す外観や、正面の梁に使われている古木、傘と雨をモチーフにした開口部のデザインなど、大正時代の改修時より受け継がれた味わい深い内装を随所に見ることができます。

川豊本店の鰻

建築巡りで疲れた体にピッタリのうな重は、成田を訪れた時には是非味わっていきたい絶品の味でした。
川豊本店についてはこちらの記事で詳しくレポートしていますので、興味のある方は是非合わせてご覧ください。
関連記事
・川豊本店で鰻×建築を堪能!成田で訪れたい鰻の名店をレポート【千葉県成田】

所在地:千葉県成田市仲町386-1
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約10分
竣工:1911年(1926年増築)
備考:国登録有形文化財
営業時間:10:00~17:00
※7月~8月は10:00~18:00
公式HP:http://unagi-kawatoyo.com/

■大野屋旅館

大野屋

川豊本店から少し進んだことろに見えてくる大野屋旅館は、成田山の参道のランドマークにもなっている老舗の旅館です。
屋根から伸びる望楼が可愛らしい建築は戦前の1935年(昭和10年)に建てられたもので国登録の有形文化財にも選出されています。

大野屋

先程の川豊本店もそうですが、昭和初期の貴重な旅館建築の面影を残す貴重な歴史遺産を堪能しつつ、参道を進みます。

所在地:千葉県成田市仲町371
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約12分
竣工:1935年
備考:国登録有形文化財
公式HP:https://www.ryokan-oonoya.com/

■一粒丸三橋薬局

三橋薬局

続いて見えてくる一粒丸三橋薬局は、江戸時代から続く老舗の和漢方薬局で、門前町に現存する建物の中でも一際古い明治期の建築です。
土壁と黒漆喰による重厚な外観は間近で見るとかなりの迫力。
2階の観音開きの開口が左右違って見えるのは、扉を閉じたときに完全に扉を締め切って外部から建物を遮断する為で、今でいう防火扉の役割を担っています。

三橋薬局

所在地:千葉県成田市仲町3-6-3
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約13分
竣工:明治時代
備考:国登録有形文化財
公式HP:https://ichiryugan.co.jp/

3.成田山新勝寺に到着!江戸時代から現代に続く建築郡を堪能

三橋薬局から3分ほど歩くと成田山新勝寺総門が見えてきます。

成田山新勝寺_総門
新勝寺総門

成田山新勝寺は、参詣の参拝者数が日本第2位であることでもお馴染みの真言宗智山派の寺院です。
平安時代中期の940年に開山された歴史ある寺院には、5つの重要文化財をはじめ数々の名建築が点在しています。

成田山新勝寺_三重塔
三重塔(1712年築/重要文化財)

例えば1712年に建てられたこちらの極彩色の三重塔。
この塔の見どころは、一枚の板で作られた一枚垂木と呼ばれる屋根下の垂木で、迫力の雲水紋の彫刻は一見の価値ありです。

成田山新勝寺_大本堂
大本堂(1968年築)

また、新勝寺では江戸から対象に建てられた古建築だけでなく、昭和以降に建てられた建築も注目建築が目白押し。
建築好きとしては見逃せないのは、数奇屋建築の大家である吉田五十八が設計を手掛けたこちらの大本堂。
鉄筋コンクリート造を採用することで、木造建築にはない大空間や緩やかな曲線を描きながら大きく張り出した大屋根を実現していて、余計な装飾を排した外観は簡素ながら優美なデザインとなっています。

新勝寺の建築についてはこちらの記事でも詳しくレポートしていますので、興味のある方は合わせてご覧ください。
詳細記事
・成田山新勝寺で建築巡り!関東屈指の建築パワースポットをレポート【千葉県成田】

■成田山新勝寺
設計:吉田五十八(大本堂)、佐立七次郎(燈明塔)、建築研究協会(総門、醫王殿、平和大塔)
小杉建築研究室(成田山書道美術館)、竹中工務店(成田山仏教図書館)
所在地:千葉県成田市成田1他
アクセス:成田駅、京成成田駅徒歩約15分
竣工:1701年(鐘楼・光明堂)、1712年(三重塔)、1722年(一切経蔵)、1830年(仁王門)、1732年(清瀧権現堂・妙見宮)、1835年(水行堂)、1858年(釈迦堂)、1861年(額堂)、1867年(朝日観音堂)、1894年(燈明塔)、1938年(開山堂)、1968年(大本堂)、1984年(平和の大塔)、1988年(成田山仏教図書館)、1992年(聖徳太子堂・成田山書道美術館)、2006年(総門)、2017年(醫王殿)
公式HP:https://www.naritasan.or.jp/

成田山公園

隣接する成田山公園は、160000㎡を超える敷地に豊かな自然が残された巨大な公園。
四季折々に変化する草花や、池に浮かぶ浮御堂、松尾芭蕉の句碑など見どころが満載で、散策にもピッタリでした。

4.周辺で食べ歩きをしながら、廃線後の電車道を散策!

新勝寺の建築を堪能した後は、お土産物屋を覗いたり、食べ歩きをしながら周辺を散策します。

成田山の食べ歩きの定番のお煎餅ですが、こちらの雷神堂ではハート型のお煎餅が人気です。

雷神堂のハート型せんべい
雷神堂のハート型せんべい

せっかくなのでハート型のお煎餅をいただきましたが、目の前で焼いてくれるお煎餅にはテンションが上がりますね。
香ばしいお煎餅はけっこうな大きさなので、分け合って食べるのにちょうどいいです。
ちなみに普通の丸型のお煎餅も売っています。

京成成田駅への帰り道は、行きで通った表参道ではなく、電車道と呼ばれる道路を通って戻ります。
電車道は1910年(明治43年)に開業し、太平洋戦争が終わる直前まで使われていた路面電車が走る成宗電気軌道跡につくられた道路です。

電車道
成宗電車第一トンネル(1910年築)

敗戦後は太平洋戦争の戦況悪化に伴って、レールなどの鉄は軍部に接収されてしまいましたが、2つの煉瓦造りのトンネルをはじめた遺構が現在も残されています。

電車道
電車道
成宗電車第二トンネル(1910年築)

特に注目なのは電車道の中腹にある成宗電車第一・第二トンネルは、当時の技術力の高さと面影を現代に伝える貴重な歴史遺産。
わずかな距離に建てられた煉瓦造りのトンネルは見応え抜群で、2014年には土木学会選奨土木遺産にも推薦されています。

門前町の近代建築から圧巻の寺院建築群、貴重な土木遺構までたっぷりと堪能して大満足の今回の成田建築巡り。
皆さんも機会があれば是非訪れてみて下さいね。


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