今回は山梨県甲府市にある甲府市藤村記念館を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・甲府市藤村記念館を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・甲府市藤村記念館の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・甲府市藤村記念館の建築的な見どころや注目ポイント
ちなみに甲府周辺の建築巡りについてはこちらの記事でもレポートしていますので、興味のある方は是非あわせてご覧ください。
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1.甲府駅前に建つ重要文化財の校舎を訪問
今日訪れたのは東京都心から特急列車で2時間弱の山梨県甲府市です。
山梨県の県庁所在地である甲府の駅前に素敵な近代建築が移築されていると聞き、早速訪れてきました。
甲府駅の北口をでるとすぐに、今回の目的地である甲府市藤村記念館が見えてきます。

甲府駅の北側エリアといえば、建築好きの間では丹下健三氏が設計した山梨文化会館が有名ですが、2010年に甲府市藤村記念館が移築・復元されて、甲府駅前の新たなシンボルとなりました。

この甲府市藤村記念館は、元々は明治時代の1875年に旧巨摩郡睦沢村(現在の山梨県甲斐市)に建てられた旧睦沢学校校舎を移築・改修した資料館・交流施設です。
木造2階建ての建物は、和洋の建築が融合しつつ均衡が取れた美しい擬洋風建築となっていて、国の重要文化財にも指定されています。

この様式は当時の山梨県令だった藤村紫朗が推進していたことにちなんで「藤村式建築」とも呼ばれます。
藤村紫朗は江戸時代の終わりの1845年生まれの官僚・政治家で、20代の終わりに山梨県令に着任し、その後愛媛県知事なども歴任した人物。
建設関係に長けていた藤村が推奨した擬洋風建築は、神戸の外国人居留地の洋館をはじめとする当時の洋風建築の影響を受けていることもあり、権威性よりもどこか親しみやすさを感じるのが大きな魅力となっています。


当時としては最先端の西洋建築を引用しつつ、瓦屋根に城郭を思わせる塔屋が顔を出していたりと、型式ばり過ぎない工夫と遊び心が随所に散りばめられています。

外壁は漆喰でつくられ、石にもみえる隅部も実は黒漆喰で石の形にみせているのが面白いところ。
また、日本古来の図形モチーフが用いられていたりと見所が満載です。
外観をみていると、洋風なのだけど和風で、近づいたり遠目で見たり、角度を変えてみたりと様々にみてみるのですが和と洋ともいえない独特のスタイルがとてもユニークです。

この建物が建てられた明治時代の初期はまだ本格的な西洋建築ほとんど普及していなかった時代ですが、この時代ならではの折衷感は見ていてとても楽しいです。
2.歴史の積み重なったユニークな建築をたっぷりと堪能
現在は記念館として使われる建物は、入館無料で展示を楽しむことができます。
内部は藤村紫朗の遺品や教育関係の資料の他、全国の近代建築のパネル展示があったりと建築好きとしては中々楽しかったです。

一階の奥のスペースはイベントなどにも使える広い空間となっています。
この日はあまり多くの人が訪れていたわけではありませんでしたが、駅前の施設なので日によっては講演会などのイベント会場としても活用されているようです。

決して大きな建物ではないですが、白い内壁と歴史を感じる建具や天井の木材のコントラストが美しく、今見ても新鮮な印象を受けます。

150年の歴史の中で複数回の移築復元を行なっているので、当初の姿から変わっている部分が多いとは思いますが、明治の初めにこのような小学校が山梨にあったというのは驚きです。

こちらの階段は立入できないですが、さりげなくアーチ状に形作られた開口上部のデザインが可愛らしいです。

派手さはない建物ですが、その分長くいても飽きない普遍性と愛らしい親近感が湧く建物となっています。
高い天井高の空間に小さな机や椅子が並んでいるのがちょっとコミカルです。

もともと校舎として建てられた建物は1957年までは睦沢小学校として利用されていましたが、こんな洋館のような小学校で学べるなんてとても素敵ですね。

こちらは藤村式建築の特徴でもあるバルコニーです。
現在の建物はは移築されたものなので当時の場所ではないですが、タイムトリップしたような内部から外に目をやると現代の都市風景が見えるのがなんとも不思議な光景にみえて面白かったです。

このバルコニーのデザインも、洋風に見えて寺院の伽藍のような和風のデザインが見え隠れしているのもユニークです。
素敵な建築をたっぷりと堪能してこの日の建築巡りも大満足のものとなりました。
とてもオススメのスポットですので、皆さんも山梨を訪れた際には是非立ち寄ってみてくださいね。
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甲府市藤村記念館
設計:松木輝殷
所在地:山梨県甲府市北口2-2-1
アクセス:甲府駅より徒歩約1分
竣工:1875年(1966年移築復元、2010年移築復元)
利用時間:9:00~17:00
定休日:月曜、年末年始
入館料:無料
備考:国重要文化財
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