谷中「カヤバ珈琲」陰影が魅力的なレトロ建築をレポート

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今日は東京谷中にある築100年の建物を改修したカヤバ珈琲を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
古き良き雰囲気を残す谷中に受け継がれる注目建築、いったいどんな建築なのか早速紹介していきたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・東京都内の純喫茶も30店以上訪れる純喫茶好き

【この記事で分かること】
・カヤバ珈琲を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・カヤバ珈琲の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・カヤバ珈琲の建築的な見どころや注目ポイント

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1.築100年以上!町屋建築を改装した谷中のランドマーク珈琲店に注目

今回紹介するカヤバ珈琲は日暮里駅から歩いて約10分ほど、上野の寛永寺や東京藝術大学のすぐ北側のエリアに建つ珈琲店です。

カヤバ珈琲_外観

この建物が建てられたのは今から100年以上前の1916年(大正5年)。
谷中への入り口にあたる上野桜木交差点の角地に建てられた建物は、2つの前面道路に深く軒を出した出桁造のレトロな外観です。

カヤバ珈琲_外観

ミルクホールや喫茶室などを経て、現在のカヤバ珈琲がオープンしたのは太平洋戦争が始まる少し前の1938年(昭和13年)です。
カヤバ珈琲のオープンに当たっては典型的な町屋造りだった建物を活かしつつ、洋風扉や煉瓦の花壇などを追加した現在の店舗の原型が出来あがりました。

カヤバ珈琲_外観
カヤバ珈琲_外観

大正から昭和初期の香りが残る外観は当時の面影を色濃く残していて、谷中のランドマークにもなっています。

カヤバ珈琲_外観

初代のカヤバ珈琲は2006年に一度閉店したそうですが、閉店を惜しむ声や関係者の働き掛けもあって2008年に改修が行われて再びオープンすることになりました。
改修に当たっては建築家の永山祐子氏が設計を行い、これまで積み上げてきた建物の歴史を受け継ぎつつも新たな時代の珈琲店としてリ・デザインが行われました。

カヤバ珈琲

今回訪れたのは、厚さ厳しい8月の中旬。
建築好きの私としては、著名な建築家である永山祐子氏が改修を手掛けた建築の見学もそうですが、カヤバ珈琲で出すかき氷も目当ての1つでした。

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2.内部に潜入!新旧のコントラストが刺激的な店内を堪能

カヤバ珈琲

店内に足を踏み入れるとまず目に入るのが、こちらの煉瓦造りのカウンター。
風格を感じるごつごつした煉瓦の質感を活かしつつ、対比するようなスタイリッシュなグレーの壁のコントラストが素敵です。

カヤバ珈琲_内観

店内の照明がかなり抑えられているのもポイントで、明暗のコントラストが建物本来の持つ風格や雰囲気を際立たせています。
2008年の改修に当たっては、ミラー状の天井や光壁などもデザインされたそうですが、私が訪れた時には撤去されたのかさらに改修がなされてなくなっていました。

カヤバ珈琲_内観

2面の大きな開口から入る自然光で照らされる店内は、古き良き家具や建設当初から建物を支える柱などによって独特の雰囲気を醸し出しています。
写真左の壁は照明が仕込まれた光壁でしたが、カウンターと同じくグレーに塗装された壁に代わっている模様。細かいポイントですが、やはりここでも新旧の素材が対比するような空間となっていて、単なるレトロ趣味ではないこれからの建築としての意思も感じます。

カヤバ珈琲_内観

続いて靴を脱いで2階の座敷席に向かいます。
ちょっと急勾配の階段に建物の歴史を感じますが、よく手入れされていて長年この建物を使ってきた人の愛情を感じます。

カヤバ珈琲_内観
カヤバ珈琲_内観

階段を登った2階席はすべて畳敷きの落ち着いた雰囲気。
今日はここで冷たいかき氷を頂きます!

3.夏の名物かき氷と共に、レトロな建物を満喫!

席に着くと早速店員さんがお冷とメニューを持ってきてくれました。
今回はかき氷目当てで訪れましたが、メニューは人気メニューのたまごサンドやガッツリ食べれるカレー、おやつにピッタリのプリンやケーキをはじめ様々にあります。
お店は朝8時からやっているということもあってモーニングに利用する人も多いそうです。

カヤバ珈琲
カヤバ珈琲

注文を待っている間に運ばれてきたのは木の小鉢に入ったこちらの白い物体。
なんだろうと思っていたら広げるとおしぼりになります。何ともお洒落なおしぼりにテンションが上がります。

カヤバ珈琲のかき氷
コーヒー

数分待ってかき氷が到着!
大きなアイスクリームがのった珈琲かき氷は甘さ控えめで、まさに珈琲店のかき氷といった味わい。
上に乗るアイスともよくマッチして、とても美味しかったです。

カヤバ珈琲のかき氷
甘夏

かき氷は夏季限定メニューで、定番のいちごや人気の谷中ジンジャー、季節を感じる夏みかんの甘夏などいろいろな種類から選べます。
年によって若干ラインナップも変わるみたいですが、夏に来たら是非味わってもらいたい一品です。

カヤバ珈琲_内観
カヤバ珈琲_内観

かき氷を食べつつ、店内の空間も満喫。
2階の座敷席は旧来の建物の形をよく残していて、1階の昭和の純喫茶の雰囲気とはまた違った味わいがあります。
使われている素材も、色もとってもシンプルなのですが、それらすべてが調和して、優しくも美しい空間をつくりあがていることに感動します。

カヤバ珈琲_内観

こちらはバルコニーに出る扉の手前の踏み台。
シンプルな瓶に添えられた緑がポイントになって空間の魅力をグッと引きたてています。

都心にありながらとっても落ち着ける素敵な空間は、何度でも訪れたくなってしまう魅力に溢れていました。今回は真夏のかき氷目当てで訪れましたが、次回はモーニングやランチでも利用してみようと思います。

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カヤバ珈琲
改修設計:永山祐子/永山祐子建築設計
所在地:東京都台東区谷中6-1-29
アクセス:鶯谷駅より徒歩約8分、根津駅・日暮里駅より徒歩約10分
竣工:1916年(2008年改修)
営業時間:
 月曜~土曜 8:00~23:00
 日曜 8:00~18:00
席数:40席


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